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4 J吉の行方
突っ込んでる場合じゃないやろ、んでやばいやん。
こりどうが空を見つめてそう呟いた。
「ごみ投げてくるわー」
涙を隠すように こりどうはかけだした。
さて。テツ、ハル、そして代理の水上。
テツは何やら吹き矢を吹いているし、これから先、どうなることやら——。
「こちら、棒人間司令軍! こちら、棒人間司令軍! 第一観察部隊の報告曰く、テツたち敵があの手紙を拾ってから——あれ? 1時間だっけ? 2時間だっけ!?」
棒人間が叫んだ。
これに、ある別の棒人間が答えを返す。
「アラバキ宮殿上空、第三観察部隊。こちら、何やら異変が起きている模様です。なんかむわむわと立ち込めるものがあるのですが——ってあれー!?」
空気をパンパンにつけた気球が、しぼんでしまっている!
何事だ、と彼は辺りを見回す。
彼が見つけたのは吹き矢だった。
テツが、放った吹き矢だ。