2 スティックマンカントリー
敵国「スティックマン・カントリー」は英語である。日本語に直すと「棒人間・国」となる。そう、スティックマン・カントリーとは住民がみな棒人間の国であった。
領土が増え、いずれはあんな星を持つことになるアラバキ王国の、大海原に小さな基地を作っているのだ。
地球からは「コバンザメ小国」とやゆされている。
話は逸れるがテツのいるアラバキ王国では、ハルという中学生と、J吉というアレーで出会った地元の高1を含めると四人の王がいる。棒人間王国にはハトヒトフトヘトホトの五人の兄弟がいて、数で勝ってるよ。彼らの自慢といえばそれだけだった。しかし、特に次男のヒトがなのだが、スティックマン・カントリーの住民はみな、威張り屋だった。
「ヤー。ここは俺の土地だ」
「ノー。いやいやここはボクの土地だ」
など、甲高い、女装した中年サラリーマンのような声で叫ぶのだ。
「ヤーノー、ヤーノー」とうるさくなって、最終的には熟年のママ友の「やあのう、ねえ……」「そうよねえ、やあのう……」という会話に聞こえるのだ。
そしてスティックマンカントリー——【棒の国】はとにかく戦好きだった。といっても人が死ぬような戦は滅多にやることがなく、アラバキから小説家やテレビなどを集めて、テツなどと鬼ごっこをするのだ。罰ゲーム付きの鬼ごっこだった。
「今日も久しぶりにあれをやるぞ!」
ある日ヒトはこういった。
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