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科学的異世界  作者: えとうるい
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足りない

 

 何故だ…何故なんだ…


 何故異世界なのに…


 何故見渡す限りのおっぱいがない⁉︎


 オレは気晴らしに街を散歩していた。

 だがおかしい。こんな事あってはならない。

 異世界転生といえば見渡す限りのおっぱいではないのか⁉︎

 何だ何だよなんですか⁉︎この健康的で平均的で健全おっぱいは⁉︎

 日本と変わんねーし!なーにが近未来じゃ人の体作る技術があるのに何故おっぱいは作らない⁉︎

 技術があっても使い方が馬鹿じゃ仕方ないな。オレはこのアトランティスを変えてやる。異世界落胆ショックを受けるオレのような地球人男児たちを救うために


 アトランティスに来てから2週間が経つ。入試の過去問をいくつか解いてみたが、紗南さんのマンションから通える公立高校で一番合格最低点が高い場所に届くか届かないか位だった。


「どう?勉強順調?」


 昼食中紗南さんに聞かれた。


「ボチボチっす」


 もともと覚えのいい人間だった。勉強の内容に大きな差がないので、今はその小さな差の勉強を行なっている。


「てかオレどの高校がどんな感じか知らないんすけど」


 とりあえず合格最低点の高い高校を目指しているが、合格最低点と実績が比例しているとは限らない。高校について色々知っておきたいのだが。


「とりあえず何か特別な事学びたいとかじゃないならノル高目指せばいいんじゃない?君ならいけそうだし。合格最低点を決めるのは教育委員会だからね。教育委員会が実績に応じて決めているのよ」


 なるほど。かなり合理化されている入試制度のようだ。(ちなみにノル高とは最も合格最低点の高い高校の事だ)




 わかってきた事がある。紗南さんはいい人だ。

 オレが急に地球に来たという事で精神状態を気遣う様子がみられる。オレ自身に全然問題はない。問題があるといえば、お気に入りの缶コーヒーがない事くらいだ。その事を言うと話がそこで終わる。


「シャーペンかきやすぅ」


 感動モノである。一時期腱鞘炎になりかけていたこともあるのだが、この近未来ペンなら無限に描ける気がする。ただ力を入れなくても描けると言うだけではない。手に馴染むのだ。手に吸い付くような、紙に沈むような、不思議な感覚だ。握る部分が特殊な材質らしい。


「30年先の未来にも、紙の教科書が生きてるんだな」


 日本では紙媒体の教科書がなくなるような動きがあったが、こっちでもまだなくなっていないらしい。ノートは電子ノートと紙のノートで二種類あるのだが、慣れている紙のノートを使っている。


「ふしゅー...」


 深く息を吐いた


「がんばろ!」

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