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第21話 初めての戦い

本日3話目です

 町の中心近くにある冒険者ギルドから、外壁に囲まれた町の外へ出るだけでも結構な時間がかかる。


 1辺が4kmくらいあるほゞ六角形の巨大な町だから仕方がないとはいえ、この時間は無駄だ。しかも外壁から南西の森までは更に1時間以上かかる。なので事前に聞いていた時間短縮の手段がある場所を探す。


「あぁ、あったあった。あそこだろうな」


 果たしてそれは直ぐに見つかった。

 何かと言えば、元世界で言えばルートバスのようなもの。

 それが発着するターミナルだ。


 とは言っても内燃機関なんてものは無いので、バスの代わりに馬車だけど。……いや、遠目で見る限り馬ではないような気がする。


 この世界、10万人規模の大きな町の周辺には必然的に数万人くらいの町が幾つか点在し、更にはその間にも町や村が多数存在する。


 ゆえにその間を国や領主が運営する公営馬車が定期的に回っているらしいのだけれど、それを利用して狩場に出かければ時間の節約になるという塩梅。


 トレゼアはカルデラ内に隔離されたような町なので、他の都市とは状況が異なるとはいえ、それでも外輪山を抜けた直ぐ先には中規模の町が点在しているらしく、その町と毎日行き来している。他と違うのは、折り返し地点まで他の村や小さな町が無い事だろう。


 因みにどれくらいの頻度なのかといえば。朝6時に始発が出発して、それから1時間おきに出発し、昼14時に最終便が出発して終わり。1日9本。復路も同じ数で、最終便がトレゼアに到着する自国は19時。日本だと廃路間際のローカル線のような本数だ。


 とはいえ深夜バスのように夜中も走るなんてことは自殺行為でしかないというし、安全を考えればこんなもんだろう。無いよりは全然良い。


 それに、ルート馬車程高速移動はしないけれど、キャラバンと呼ばれる商人が荷物を乗せて移動するところを空いたスペースに人を乗せる馬車や、個人タクシーのように個人が運営する辻馬車も多く存在するそうなので、重要な幹線街道などはほゞ引っ切り無しに馬車が進んでいると教えられた。全て料金は高めらしいけど。


「南の、《オルバス》行きの馬車はっと……ん、分からん……」


 そこは確かにターミナルだと分かる場所だったけれど、野良を含めた馬車がズラリと並んでロータリーを埋め尽くしているだけで、目的の馬車がどれなのかさっぱり分からない。


 しかも立て看板すらないのだから、乗せる気があるのかと思わず聞きたくなってくる。


 せめて標識くらいは立ててくれよと愚痴をこぼしつつ、目的のルート馬車をきょろきょろと見渡していると、突然後ろから声をかけられる。


「お兄さんお兄さん、どこか行き先を探してる?」


 振り返ってみれば、やたらと小汚い獣人の少年が居た。

 笑顔を振りまいてご機嫌をとるかのような表情で。


「ああ、オルバス行きの馬車を探しているんだけど」

「じゃあこっちだよ、ついてきて」

「あ、お、うん」


 本当はもう少し警戒した方がいいとは思うのだけれど、そこは頭のてっぺんから足のつま先まで平和な日本人。

 さして警戒もせず、これ幸いにとついていく。


 とはいっても特別大した事などなく、歩いて直ぐに目的の場所まで連れて行ってもらった。


 しかし、これ、馬車って言うのか……?


 勿論、案内をされている前から気付いていた。

 通常のキャラバンや辻馬車とは明らかに引いている生物が違う。

 混乱しそうで見ないようにしていただけだけど、流石に目の前で馬ではないソレを見させられると……。


「これに乗ればいいよ!はい」


 そう言いつつ手を差し出して来た。

 ああ、チップか。

 目の前の馬車?に気をとられて気付くのが遅れた。


「あ、あぁ助かったよ。ありがとう」


 そう口にしつつマジックポーチから小銭袋を取り出し、そこから銅貨を1枚取り出して渡す。大体100円くらいだ。お礼としてはこんなもんで十分だろう。


「まいどありぃ~。ねえ、お兄さんってマジックポーチを持って居るんだね。その髪の色からして来たばかりの転移者?」


 渡した銅貨を嬉しそうに布の袋に入れたかと思うと、興味を持たれたのか、その少年は俺の周りをぐるっと一周回った。

 なんだろうか?と思いつつ、


「そう。へっぽこだけどね」


「へえ~。そっか。ねえ、一人?ソロ?」


「うぐっ……まあ、そうだよ」


 決して悪気はないのだろうけど、無邪気な子供に抉られた気分だ。

 胸がちょっと痛い。


「だったらお兄さん、おいらを雇わない?」


 そんな俺の心境などお構いなしで少年は口にしたけれど、一体何を雇えというのだろうか?


「言っている意味が分からない」


「えー?だからね、おいらは狼人ろうじん族だから狩りの目鼻が特に利くよって意味だよ。耳も良いしね」


 ああ、なるほど。

 要するにモンスターの索敵をしてくれるってことか。

 とはいえ、目の前の少年は、俺が昨日来た転移者だと気付いて声をかけて来た。


 来たばかりで場所に不慣れだから案内が必要だし、俺が強ければ大丈夫だろうと。そう思ったとしても不思議でもないし。


 だけどこの少年。

 根本的な間違いを犯している。

 転移者なんだから強いだろうという間違いを。


「残念だけど、今日は良いよ。また機会があったら誘ってくれないか?」


「わかった。じゃあ、おいらの顔を覚えておいてくれよ?」

「勿論」


 そう返事を返したら満足したのか、じゃあねーと言いつつ先ほどの場所まで走って行った。

 そして、よくよく見ればその少年の足はガリガリだった。腕も。そう言えば頬もこけていた様な。


「皆食うために必死なんだな……」


 そう呟きつつ馬車? へと乗り込んだ。



 それから程なくして馬車? は出発した。

 他の馬が引く馬車とは違って公営のルート馬車はそこそこ速度は速いらしいけれど、それでもおり返し地点のオルバスの町までは5時間くらいかかるそうだ。


 乗車賃は区間内ならばどこで降りようとどこで乗ろうと一律銅貨3枚、300ゴルドとかなりリーズナブル。

 路線内ならどこででも乗れるし降りられるのだから、フリーバスのようなものだ。


 とはいえトレゼアとオルバス間には村や町が全く無く、ただひたすら森と森の間の街道を突っ走るだけなので、途中で乗ったり降りたりするのは冒険者だけらしいけれど。



 町の中は比較的ゆっくりと進み、そして程なく城壁を抜ける。

 城門でチェックを受ける事はなかった。


 城門を抜けると、そこは辺り一面緑の草原だった。

 その間を整備された街道が延々と伸びていて、南へ進む方向の左手には大きな、それこそ町よりも大きい湖が見えた。昨日教えてもらったカルデラ湖だろう。


 そして湖の先には深い森が遠くに見え、更にその先の遠く霞がかる程に見えるのが、外輪山の輪郭なのだろう。標高差は2000m近くあるとか。


「湖の向こうが東の森か」


「そうだぞー。東の森はカルデラの1/3を覆ってるくらいでっかいらしいが、生憎この街道からは川があって行けないんだよ。あんたは冒険者だろ?」


 独り言を呟いただけなのに、耳が良いのか御者のおじさんが返事を返して来た。

 でもまあ、話しかけられたのなら折角なので返事を返そうか。コミュ障脱却のために。


「今日から冒険者です」


「お、そうかあ、じゃあ最初は南西の森だな」


「ですです」


 話好きなのだろうおじさんが言うには、湖の名前は《シス湖》というらしく、そのシス湖には3本の大きな川が流れ込んでいるのだとか。


 1本は外輪山から東の森のど真ん中を湖に向けて流れる川。

 あとの2本は、北の街道沿いと今進んでいる南の街道沿いに流れる川。


 その3本の川がシス湖に流れ込み、そのシス湖の水が迷宮都市トレゼアの北側外郭沿いを沿うように西へと流れているそうだ。

 故に、外輪山の西側は大きく削れていて、そこからカルデラの外にシス湖の水が流れ出しているのだろう。


 という事は、南と北の街道は峠を越す感じなのだろうか?だとしたら大変だな。

 そう思いつつ、朝の涼しい風を感じつつ景色の良い風景を眺めながら馬車に揺られた。


 ただ、この馬車。

 いや、やはり馬車とは言わないな。


 客車を曳いているのが馬ではなく馬の代わりに爬虫類。走竜という魔獣らしい。

 走竜とは所謂恐竜のラプトルのような体型をしていて、竜とはいっても竜種ではないらしい。肉食ではなく草食だし。


 たまに聞こえるウゲーウゲーという鳴き声さえ聞かなければ、何ら普通の馬車と変わりはないと思うのだけれど、何て言ったらいいか、これだけ見ても異世界だなと。


「かわいいだろう? ミルキーとチェリーっていうんだ。右がミルキーで左がチェリーな」


 馬よりも格段に力と持久力があるという走竜の説明を聞きながら、しげしげと眺めていると御者のおじさんがそう言った。


 見れば恍惚とした表情で走竜を見やっているし。

 可愛いか可愛くないかは、爬虫類が好きか好きでは無いかで決まるようなものだろう。


「そ、そうですね」


 俺は別にどちらでもないけれど、馬と走竜を比べたら明らかに馬の方が可愛く思えるのは確かだ。でも一応話は合わせておく。というか俺には二頭の見分けがつかないんですけど……。


 因みにこの走竜。野生に生息している個体も多く、その場合は他の魔獣や人に対し非常に狂暴なのだとか。草食なのに。


 けれどこうやって客車曳きであるとか軍で運用されるものは別で、【テイマー】と呼ばれる魔獣調教師なる職業の人が自然の走竜をつがいでテイミングし、その番に卵を産ませたものを人族が育てた個体らしい。


 ゆえに野生のものとは全く異なり、非常におとなしく従順なのだとか。

 よくある、卵から孵った時に最初に見た動くものを親だと勘違いしてしまう、刷り込みの習性を利用しているという事だ。


 なので人族には決して害は無い。

 その代わり特別な訓練を施さなければ、今度は魔獣に怯えるのだと。

 そしてその特別な訓練を施したものが、軍で使用されると言っていた。走竜騎士だと。


 因みに空を飛ぶ飛竜なる竜モドキも存在し、お金持ち限定ではあるが飛竜便なる交通手段もあるらしい。

 勿論生育方法は走竜と同じで運用方法も同じ。軍にも飛竜騎士なんてかっこいいエリート集団も居ると聞かされて、是非一度見てみたいもんだなと心が躍ったのは言うまでもなかった。


「ミルキーもチェリーも卵の頃から俺が面倒見てんだよ。とってもいい子達だ」


 ということは、この走竜は御者のおじさんを親だと思っているのか。

 そう考えると凄いな。 


 ただこの走竜車、面倒くさいから馬車とこちらでは呼んでいるらしい。

 というのも、随分昔は馬でしか曳いて居なかったのだけど、何時しか曳く生物が増えて走竜であったり地竜であったりするようになり、使い分ける意味も理由もないということで纏めて馬車と呼ぶようになったそうだ。納得。


 そんな話を御者のおじさんから聞かされつつ、40分程で目的地付近に到着したところで「南西の森に行くならそろそろ頃合いだぞー」と御者のおじさんに言われ、乗っていた冒険者の殆どがそこで降りた。


「がんばれよー」


「はいよー」


 手を挙げながら軽く返事を返し、さて、と森を向く。

 何気に、俺の周りには何人かの冒険者も居たりするけれど。


 勿論俺のパーティーメンバーではない。

 昨日一緒に転移してきた人も何人か見受けられる。というかその人たちの方が多い。


「やっぱり最初は不安だなあ」


 そう呟けば聞こえた人がいたらしい。


「そうだよね。全く戦闘経験が無いんだからね」


 声に反応して横を向けば、俺よりも確実に年上の男性がいた。


「ステータス的に大丈夫だって言われても、北西の森にいきなり行くのはちょっとね」

「ばっ、ばか!」

「あ……ご、ごめん……」


 あー、うん。

 気を使ってくれてありがとうございます。


「大丈夫ですよ。もう開き直っちゃってますから」

「本当にごめん」


 そうパーティーのリーダーらしき人が謝って来た。見れば女性一人と男二人の三人パーティーのようだ。これは今後修羅場になりそうな構成……違うか。 

 蔑むような視線を投げかけてこないこの人たちは、割と良い人なんだろうな。


 そうこう話をしている内に、馬車から降りた10名ちょっとの人達は各パーティー毎にどんどん森の中へ入っていく。


「じゃあ僕達も行くけど、君も気を付けて」


「はい、お互い頑張りましょう。無理せず」


「だね、じゃあ」

「じゃあな」

「気を付けてね」


 お互い手を挙げて健闘を誓い合う。

 これだよこれ!

 こういうのに憧れていたんだよ!


「さて、俺も行きますか。……って、あれ?」


 嬉しい気持ちを溢れさせつつ足を踏み出そうとしたとき、ふと少し離れた場所から入り込む人影をみつけた。


 皆が同じような場所から入れば何時まで経っても魔獣を倒せないので、ある程度分散してパーティー毎に入って行っているのだけれど、その人影は一人で森の中へと入って行った。


「魔術師っぽいな……大丈夫か?」


 いや、人の心配なんてしていられるような身分じゃなかった。


「うーん、俺みたいな味噌っかすはそうそう居ないだろうし、気にするだけ損か」


 そう気持ちを切り替え、人が入って行っていない方向へ向け森の中へと入って行った。





 森の中は案外歩きやすかった。というのが率直な感想。


「イギリスとかの森ってこんなんだろか?」


 日本のよくあるような雑木がうっそうと茂り、歩くのもままならない勾配の激しい山ではなく、海外にあるような割となだらかな森。

 土が堆積しているとはいえ、元が火山岩だからか歩くには地面が硬すぎる気もするけど、柔らかすぎるよりはいい。


 これなら戦闘をするにも気を使わないで済みそうだと。

 とは言っても最初は大人しいノンアクティブモンスター狙い。


 反撃を受けても即死しない程度の、こちらの世界の人が10歳とかで狩って経験値とするような雑魚モンスターだ。


 それより弱いモンスターはこの大陸全土を見渡しても、あとはスライムくらいしか存在しないくらいに雑魚過ぎるモンスターだけど、今の俺には丁度いい。あまり考えすぎると凹むので考えないようにしているけれど。


 ちなみに俺が今歩いている場所は、ノンアクティブモンスターしかいない領域。

 とは言ってもそれは絶対ではないらしいので、それなりに慎重に周囲を見渡しながら進む。

 雑魚モンスターもだけど、薬草も探さなければ。



「結構生えてるもんだなー」


 周囲に気を配りながら静かな森を歩けば、案外と依頼の薬草は生えていた。

 雨が続いていたというし、これなら思ったよりも薬草採取は捗りそうだ。


 そして思ったよりも薬草は大きい。

 15センチ程度かなーなんて思っていたら、50センチくらいはあった。おかげで根っこまで引っこ抜くのに結構苦労した。


 そんなこんなで途中で依頼にあった薬草を何個か引き抜きつつ歩く事30分。


 とうとう目の前十数メートル程先に、第一モンスターを発見した。


「いた……うん、気持ちわる……」


 発見したのは最弱モンスターの一つ、”ファブリ”。

 昨日聞いた芋虫みたいな昆虫モンスターだ。

 消臭剤のような名前だけど気にしない。


 何気にこの芋虫は幼体で、成体になると空を飛ぶ蝶のような”クルンミー”という変わった名前のモンスターになるらしい。なんでもぐるぐる巻きの口吻こうふんが体の半分くらいの大きさだからクルンミーというらしい。”クルン”はわかるけど”ミー”ってなんだろ?っていうか一体どんな姿形をしているやら。


 とはいえ、目の前でいきなり成体になったとしても、成体ですらノンアクティブらしいので、そこまで危険ではないらしい。間違って攻撃しない限りは……。


「でかいな……」


 体長は1m近くもあり、薄い緑色をしたその個体はうねうねとゆっくりと地面を這うように動いている。

 そしてそのファブリは1匹だけではなく、5匹いた。


「こいつはリンクするモンスターじゃないから、大丈夫、大丈夫」


 緊張する気持ちを抑えるように、自分に言い聞かせながら近寄る。

 周囲には誰も居ない。

 他のモンスターの気配もしない。居ても気付かないかもしれないけど、多分居ない。


 ゆっくりとグラディウスを抜く。

 シュリッと刀身と鞘が擦れる音が聞こえた。

 ファブリは全く俺に気付いていない。

 のんきに草の新芽を食んでいる。


 ファブリまで2m弱。

 あとは1歩踏み出して剣を振り下ろすだけだ。


 頑張れ俺!

 爆発しそうな程に早まる心臓の鼓動。

 生き物を殺める罪悪感に圧し潰されそうになるが、強く成らなければという一心で心を説き伏せる。


 小さく息を吐きながら、気持ちを落ち着かせ、そしてついに――


「ふッ!」


 大きく息を吐きつつ剣を振り下ろした。


 切りつけた瞬間に少し柔らかいぶよっとした感触が手に伝わったけれど、それから振り切るまではなにも抵抗を感じない程にスパッと両断した。


 剣を見れば少し体液が付着している。

 そしてファブリを見やれば、ゆっくりと、だがパックリと傷口が開く。

 どうやら既に絶命しているらしい。


「やったか?」


 切りつけたファブリをグラディウスの剣先でつついてみる。


 動かない。


 どうやら倒したらしい。


「やった……よし!」


 周りの残り4匹のファブリは、全く我関せずで未だに新芽を食んでいる。

 それらを見やり、薄情な奴らだなと言いつつ、それから4度程グラディウスを振るった。



「――清浄クリーン!」


 5匹全て倒したところでグラディウスを綺麗にする。

 因みにこのファブリ。

 持って帰っても箸にも棒にもならないらしい。


 食べられもしないし皮膚は柔らかすぎて使い物にもならない。

 勿論体液も用途が無いので、倒したらそのまま放置がデフォルトなんだとか。


 そもそも初心者中の初心者じゃなければ、倒したところで微々たる経験値しか入らないのだから、本来は殆ど放置をされるような存在。


 けれど俺には貴重な経験値をくれる有り難い存在だ。

 目に見える経験値バーなんてものはステータス画面にも無いので、あとどれくらい倒せばレベルが上がるのかは分からないけど、幸先はいいんじゃないだろうか?


 初めての戦闘……とは言えないような気もしなくもないけど、それでも初めての経験値を貰い、少しだけ気分が高揚する。


「よし、次を探そう」


 誰に言うでもなく独り言でしかないけれど、それでも少し足を速めて更なるファブリを探しに森を進んだ。




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