2.ポイントを欲しがる「理由」
「ポイントとかいいから、書いた作品が誰かの目に留まって。
『楽しんでくれている』というのが分かったら、いいな」
……なーんて思いながら、私は書いていた。
まあ、予想はついたと思うけれど。思った以上に反響は芳しくない。
短編は書きやすいけれど、書いたその日のうちに誰かの目に留まらなければ。
そのまま沈んでいって終了。
長編は更新を続けられれば、見てくれる人は結構いるというのが分かるけれど。
ブックマークしてくれる人は稀だし、ポイント評価、感想をいただけるとなるとさらに狭き門となる。
そもそも完結してなきゃ読まない人だっているし、長すぎると最初から読むのも大変だし。
最高の出来だと自分では思い込んだ状態で更新をしても。
やっぱり波風立たないと下がるよね、モチベ。
説明するまでもないけど「ポイント評価」があると、マイナージャンルならランキングに作品が一時的にでも載る。
そうなると見てくれる人が増える。自分の作品を好きと言ってくれる人が新たに増えるかもしれない。
そう考えちゃうと、最初は大して欲しくないと思っていたポイントでも、躍起になって欲しくなる気持ちは分かる。スゲーよく分かる。
すでに多くのファンを抱えて、大量のポイントと感想を抱えている作者とか、横目で見ちゃうよね。
「羨ましがるな! 隣の芝生を見て気が滅入るくらいなら、ランキングもポイントも見ずに書く事に没頭しよう!」
なんて意見もあるけれど、無理だよ。人間欲があるもの。
「小説家になろう」に小説書くんだよ? 承認欲求があるに決まってるじゃない。
あわよくば自分の小説が日の目を見て、書籍化できて、ヒットして作家として成功したい。
誰だってそう思うよね? 私もそう思っていた時期がありました(遠い目)。
誰も彼もがヘンリー・ダーガー(註:要約すると「俺ら」の大先輩。詳細はググろう!)みたいにできる訳がない。