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第三十話 毛利流、郡崩し……?

 

 では、僕の策の発表です。

 名付けて、毛利の新宮党壊滅作戦!

 これで大体、分った方も多い筈。

 

「うむ。陳平よ。まだ処刑していない凶賊がいた筈だよな」

「はい。その者を使うのですね?」

「その通り。その者に行商人の服装を着せて、手紙を忍ばせておくのよ」

「しかし、それでは罠だと分かるかもしれませんが」

「夜中に奴らの巡回の近くで背後から撃つ。賊は断末魔をあげるであろう?」

「はい」

「その現場を巡回の連中に見つけさせ、信用させるのだ」

「……刑道栄が先に手に入れたら如何いたします?」

「巡回している連中に金を渡せるツテはないか?」

「成程、巡回している者を買収する訳ですか。それなら上手くいくでしょう」

「買収した者に、いきなり渡したら怪しまれるからな。他の買収していない兵も見ていれば、信憑性も増すであろうよ」

「承知。では早速、手筈を整えましょう」

 

 僕は陳平を見た後に范増をチラリと見た。

「どういう表情をしているかな?」と思っていたら、嬉しそうに白い顎鬚を撫でていた。

 これで少しは僕のことを認めてくれたかな?

 ……黒く染まってきたということを。

 

 次に僕は誰が適任かを陳平と范増に相談した。

 両者ともすかさず「彭越が適任でしょう」と言ったので、それには僕も頷いた。

 汚れ仕事が一番、得意そうだしね。

 けど、彭越も蔡邕も今、武陵にいるから移動させないとなぁ……。

 

 という訳で、5月に入ったことだし5月前半の政略フェイズもやるとしよう。

 既に30人以上もいるから大変だよぉ……。

 嬉しい悲鳴なんだけどね。

 

 長沙はまず厳顔が武陵に移動。

 韓曁は銀山採掘。

 僕、劉度、尹黙、張昭、秦松、趙儼、繁欽が街道整備。

 杜襲が開墾。


 桂陽では灌嬰が町造り。


 武陵はどうしようか……。

 まずは順番に蔡邕、王儁、彭越が長沙に移動。

 他は特になしということで……。

 

武陵パラメータ

農業1200(1200) 商業800(800) 堤防100 治安100

兵士数44345 城防御300(500) 

資金1967 兵糧55000

 

桂陽パラメータ

農業697(1000) 商業721(900) 堤防100 治安98

兵士数40182 城防御120(500)

資金3045 兵糧47000  

 

長沙パラメータ

農業998(1200) 商業1253(1500) 堤防99 治安90 

兵士数52273 城防御577(600)

資金3755 兵糧69000

 

 武陵は城の防御以外、全部MAXだから、次に厳顔来たら他は全部、長沙に移動させちゃうか。

 洛陽とか長安、許昌とかの上限値はかなり高いらしいけど、地方都市としてはかなり発展している筈!

 そして、中央の宦官どもや袁術に狙われる……と。

 益州の劉焉も僕の想像していた好々爺のイメージじゃなくて、野心家らしいから気をつけないといけないのかぁ……。

 

 さて、僕は長沙に来た蔡邕を説得し、何とか偽書を作ってもらった。

 当然、しぶしぶだったけど「零陵の民のためだ」と押しの一点張りで説得成功。

 強いなぁ……「民のため」という大義名分。

 現実でも、それで戦争する国多いしね……。

 

 そして、偽書を手に入れた僕は彭越を加えての陳平、范増らと密室会議。

 丁度夜だったので、四人の真ん中に蝋燭立てての怪談方式。

 そこで暗がりの中、皆で「グフフ……」とかやった。

 ……確かに一度やってみたかったんだけどさ。

 ついでに「お主もワルよのぉ」とか言ったら、他の三人はポカーンでした……。

 

 さて5月に入り、江夏や南昌、江陵の追加情報もまた入ってきた。

 江夏は膠着状態となり、黄祖はお得意の引きこもり。

 袁術軍と新任の劉祥は当然、城内に入れず江夏付近の村々で駐屯しているらしい。

 また、袁術の配下である孫堅は柴桑を引き払い、兵を豫章郡の東にある鄱陽はんようへと移した。

 それと同時に今度はまたも黄巾党が柴桑へと進出。

 

 意外と南昌は黄巾党を受け入れており、張梁、波才が内政に尽力しつつあるという。

 どうも南昌での略奪は一部の黄巾党と、それを騙る賊だったらしい。

 本当のところは未だ不明としか言い様がないけど。

 

 江陵の方はどうも呉覇という人物が黄巾党を名乗り、蜂起しだしたとのこと。

 今のところは小規模らしいけど、県令が楊松だからどうなることやら……。

 僕は仕方ないので、王儁らに命じて江陵からの難民も長沙での受け入れ体勢を指示した。

 僕に悪態ついていたあの男「江陵の通行人A」も来るかもしれないね。

 

 でも、一番の問題なのは、実は江陵よりも南昌だということに気づいた。

 予章の前々太守の封祁ふうきは一応行方不明だけど、どうも民衆によって殺されたらしい。

 けど、余りにも悪政が酷過ぎたらしく、未だに南昌の民に根にもたれているらしいんだ。

 それに元々、南昌の民の中には山越人も多く、漢に靡かない者も多い。

 

 しかも厄介なことに、次に太守として赴任した祝括しゅくかつという人物もこれまた困った人物で、封祁殺害容疑をかけては近隣の山越の村を襲ったらしいんだよね……。

 どうも封祁は十常侍の畢嵐ひつらんに縁のある人物で、畢嵐は祝括に「真犯人の首を持ってこい」と命じたそうで……。

 祝括は祝括で早く中央に戻って出世したいらしく、随分と度が過ぎたことをやったらしいんだよ。

 ここに目をつけた張梁は、逃亡を企てた祝括を殺し、梟首にして山越人に取り入り、山越人も最近は黄巾党に入るようになったらしいんだ。

 

 道理で最近、豫章からの難民が来なくなった訳だよ。

 いや、難民がいなくなったのは素晴らしいことだよ。

 だけど、これじゃあ太守に任命されても、素直に南昌には攻め込めないよ……。

 

 まぁ、まずは大人しく5月後半の政略フェイズ。

 武陵は補修以外、やることないからなぁ。

 やっぱり武官系以外は、ここで全員長沙に移動させちゃおう……。

 

 武陵は厳顔が補修。

 徐奕、桓階、是儀、張紘、陳端、顧雍が長沙に移動。

 

 桂陽は灌嬰が町整備。

 

 長沙は僕、劉度、尹黙、張昭、秦松、趙儼、繁欽が街の拡張。

 杜襲、蔡邕が開墾。王儁が帰順。

 李通が巡回。

 彭越と陳平には零陵へ潜りこみ、毛利流新宮党壊滅作戦を開始させる。

 これでよしと……。


長沙パラメータ

農業1024(1200) 商業1344(1500) 堤防96 治安98 

兵士数53173 城防御577(600)

資金2655 兵糧69000


桂陽パラメータ

農業697(1000) 商業733(900) 堤防100 治安97

兵士数40182 城防御120(500)

資金2945 兵糧47000  


武陵パラメータ

農業1200(1200) 商業800(800) 堤防100 治安100

兵士数44345 城防御311(500) 

資金1867 兵糧55000

 

 長沙が上限になって、桂陽も上限になったら次は零陵か……。

 問題はその次だなぁ……。

 いっそ、益州の魚復県にも手を出してみようかな?

 張任も厳顔もこちらの味方だし……。

 

 そんなことを考えていたら、僕に「面会を求める者がやってきた」と衛兵Aに言われた。

 衛兵A君に聞くと、どうも山越王の使いだとか……。

 僕が南昌に攻め込まないから要請してきたのかな……?

 

 謁見室に行くと、見たところ山越人に見えない人物がそこにいた。

「はて、誰だろう?」と思い、ここは一つパラメータチェックだ。

 

呂岱 字:定公

政治7 知略7 統率8 武力6 魅力7 忠義7

固有スキル 判官 説得 開墾 鎮撫 歩兵 攻城

 

 おおお……素晴らしい。何でこんなのが山越王の下に?

 誰だか良く知らないけど、さっさとこっちに来なさい!

 で、僕がそんな事を心の中で叫んでいると、呂岱は厳かな雰囲気で語りかけてきた。

 

「お初にお目に見えます。司護殿。私は広陵の生まれで呂岱と申す者です」

「うむ。見たところ、山越人ではないと思った。しかし何故、山越王の下にいるのだ?」

「山越王の下にいるのではありません。私は依頼を受けただけでして……」

「……依頼とな?」

「はい。同じ漢人の方が話やすいと思われたようです。それと南昌攻略はなかったことにして頂きたく……」

「……うむ。こちらも今はその方が有難い。事情がお互い変わったということだな」

「はい。最近、山越王は黄巾党の張梁殿と面会し、親睦を深めたものですから」

「……道理で山越の若者まで黄色い布を巻いている筈だ。随分と変わったものよな」

「それからもう一つあります」

「……何かね?」

「南昌の張梁と同盟を組んでもらえませぬか?」

「……なっ!? 今、何と言った!?」

「……簡単にはいかぬとは思いますが」

「……すると貴殿は黄巾党の者か?」

「いえ、正確には違います。確かに今は南昌にて従事をしておりますが……」

「では、何故違うと言える?」

「私は元々、県の役人をしておりまして、請われて従事として南昌にて仕事をしております」

「……ふむ」

「張梁殿は、ここまで荊南の三郡を発展させた司護の手腕を高く評価しております」

「………」

「そこで山越、黄巾、司護殿の三者同盟という形にすれば『漢も恐れぬに足りぬであろう』と申しております」

「……しかし、なぁ」

「江陵も楊松という愚かな県令のせいで、荒れていると聞き及んでおります。ここは北上して糺すべきかと存じます」

 

 困った……。非常に困った……。

 これじゃ、黄巾党の方がまともじゃねぇかよ……。

 劉表が蒯良あたりに江陵を統治させておけば、こじれずにすんだのに……。

 とはいっても、楊松の行状を劉表には黙っていたしなぁ……。

 

「先日も波才殿に言った通り、余は漢室には背けない。……すまぬ」

「やはり、そうですか……。思っていた通りのお方だ」

「だが、南昌の統治を知って、余は少し張梁殿に興味を持った」

「……何ですと?」

「試しに余が張梁殿と会ってみよう。それで君の立場も守られよう」

「……誠に宜しいのですか?」

「ハハハ。余は今でも賊太守。未だに官職を渡さない漢室に不満がないとは言えぬからな」

「………」

「然るべく日時を決めよう。それで構わぬかね?」

「有難うございます。司護殿」

「うむ。では、張梁殿に宜しくな」

「ははっ!」

 

 呂岱は満足したようで、謁見室から出て行った。

 僕はどっと疲れて、また政務室に一人で篭る。

 そして、暫くしてから王儁が部屋に入ってきた。

 

「我が君。張梁と面会をするとは真ですか?」

「うむ。後日、長沙と豫章の境にある寺院で行おうと思っておる」

「なんということを……。何をしているのか分っておいでですか?」

「……分っている。だが、彼らの言い分もあろう。それにだ……」

「……それに?」

「余も同じようなものなのだ。民の為に起ちあがり、漢室に認められていない現状ではな……」

「………」

「それに我が領内には黄巾党であった者も受け入れてきた。今では桂陽で働いている周倉もそうだ。それに武陵蛮の沙摩柯も漢室から見れば同じであろう」

「それとこれとは……」

「王儁殿。教えて欲しい。漢室が『無辜の民を殺せ』と命じた場合、余は命に従わねばならぬのか?」

「……しかし、帝がそのようなことを言いだすことはない筈です」

「うむ。帝はないであろう。しかし、十常侍やそれらと同調する汚吏は命じてくるぞ」

「ですが、それは漢の命ではないでしょう……」

「そう思って左豊はまず追い返した。同じことを黄巾党がしていたらと思うとな……」

「………まさか馬元義が都でやろうとしたことが?」

「そうだ。余は帝の暗殺などではなく、目的は本来、十常侍や外戚どもの粛清だったと思うのだ」

「……確かにそうなると話は変わってきますな」

「先日の波才もそうだが、余が会った者は真の人物のようだ。野盗の類とは到底思えぬ」

「それは私も同感ですが……」

「なので、まずは張梁と会ってみることにする。その上で今後の方針を決めようと思う」

「……まさか劉表殿と決別することも」

「余もそうならぬことを願う。だが、一番の問題は……」

 

 僕はそこまで言って黙った。

 一番の問題は十常侍? 袁術? それとも帝?

 どちらにせよ、岐路に立ったのに間違いはない。

 だけど、黄色い布を頭に巻いて関羽と戦いたくはないし……。

 

 けど、張梁との面談は引き受けてしまったので、やるしかない。

 いやいや、そこで張梁を討とうなんて考えていませんからね!

 少しだけ思ってしまったけど……。

 面談は来月前半の予定。……零陵の方も気になるけど。

 

 それでは、ここで6月前半の政略フェイズ。

 武陵は厳顔が補修。

 桂陽は灌嬰が町整備。

 長沙は僕、劉度、尹黙、張昭、秦松、趙儼、繁欽が街の拡張。

 杜襲、蔡邕、徐奕、桓階、是儀、張紘、陳端が開墾。

 王儁が帰順。顧雍が治水。

 范増が補修。韓曁が採掘。

 陳平、彭越、張任は零陵にて計画を行う。


長沙パラメータ

農業1114(1200) 商業1435(1500) 堤防100 治安98 

兵士数54073 城防御589(600)

資金3880 兵糧69000


桂陽パラメータ

農業697(1000) 商業745(900) 堤防100 治安96

兵士数40182 城防御120(500)

資金3690 兵糧47000  


武陵パラメータ

農業1200(1200) 商業800(800) 堤防100 治安100

兵士数44345 城防御322(500) 

資金2567 兵糧55000


現在の家臣居住地


長沙居住中

司護、劉度、尹黙、張昭、秦松

杜襲、蔡邕、徐奕、桓階、是儀

張任、李通、彭越、陳平、韓曁

顧雍、王儁、趙儼、繁欽、范増

張紘、陳端、鐘離昧


武陵居住中

周泰、蒋欽、厳顔、杜濩、朴胡

沙摩柯、鞏志


桂陽居住中

灌嬰、周倉


合計32名


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