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陛下の専属様  作者: 月詠 桔梗鑾
第4章
93/151

動き出すその2

大変申し訳ありません

そして、いつの間にやらお気に入り件数が以前より増えていました(・_・;)


だらだら北国終わらなくて、更に申し訳ありません←

頑張って終わらせます。


では、どうぞ


と、は言ったものの

はてさて....どう現状を打破していくか



(あの猫はこの状況では極力関わりたくない)



真っ黒な猫

感情も意思も、まるで生きた屍


一度死んでいるから、屍には変わりないか?



≪で、どう動く≫


アネッサ姉さまが私を見る

正直、この北国にきてから怪しいことがあり過ぎて手に負えない...けど、他人事ではないから助けたい




「まずこの王宮内にいる者達に掛けられている干渉の呪いを解こうと」



話はそれからだ

正気に戻ってもらわなければ進まない



ブレーンを立て崩壊しつつあるこの政府のシステムを立て直す

この場合のブレーンは言わずもがなここにいるジル殿下




干渉の呪いを解いたことによってもしかしたら一時的な記憶障害に陥るかもしれない


自分が干渉されていた間の時間だけ、すっぽりと



だけど幸い、ジル殿下はアネッサ姉さまのおかげで干渉を受けずに済んでいる

全てを見てきたジル殿下なら臨機応変に動けるはずだ...と、いうかそうでなければ困る



が、問題がある

―――――今の私では、干渉の呪いを解くための魔力が無い



(無能だ、無能すぎる私)



「この国で並外れた魔力の持ち主とかいないかな」



魔力されあれば私が直々に呪いの解き方を教えることができる

魔力が多くある人間がいればこの問題は直ぐに解決するだろう




私の呟きにアネッサ姉さまは難しい表情をした

それもそうだろう、この国にいたのならばアネッサ姉さまが最初に行動を起こしているはずだ



私を呼んだのは、私以外では対処できないと思ったから


「...並外れた、とはどういったレベルの人間です?」


「少なくともジル殿下よりもっと魔力がある人間」



私の答えにジル殿下は肩を落とす

まあジル殿下もそれなりに魔力はある



でも、どちらかというとジル殿下は少しの魔力で威力を拡散する頭脳派のタイプだろう



純度

質も悪くない



量を脳が補っているから総合バランスは素晴らしい



きっとこんなことが起こる前は周囲からも最強と呼ばれていただろう




≪純度、質、量...その三大要素をクリアする人間など、それは既に人間ではないだろう。他に手は無いのか≫


(だよね、その三大要素をクリアする人間は...人間じゃな――――)



そこまで言いかけてふと、思う




―――――居るではないか。もはや人間の枠には収まらない程の者が...



「フフッ、唯一居るじゃない。―――――うちの王様が」



その言葉にジル殿下とアネッサ姉さまが一瞬の驚きの後納得と言った表情をした




なんの偶然か

今この国、しかも王宮内に賢帝と謳われるだけの実力を持つ人間が国賓として招かれている




その者の実力は私をもってしてもはかり知ることは出来ない

末恐ろしい、契約主であるアレン・アルファジュール帝王



彼に干渉の呪いを解く術を託そう

怪しまれるかもしれない、干渉という高度な魔法に対する解除術を私が教えるのだから


干渉の呪いを解くためにはそれ以上の高度な魔法を上からかけなければいけない



一端の分血の魔女がそんな高度な魔法を知っているのは、怪しいでしょう?



でもまあ、最悪アネッサ姉さまに教えてもらいました...で無理矢理押し通すしかない



≪確かに、あの坊ならやれるかもしれない≫


期待に満ちた目

アネッサ姉さまは既に陛下が干渉の呪いを解くのだと疑っていない



それは同様に隣に居るジル殿下からも見受けられた

そんな姿に私は細く笑う



(さて、まずは干渉を解く...それからね)



遅かれ早かれ干渉を解いた時点であの黒猫からの接触は避けては通れない



薄気味悪い存在

死んだ者が生き返っているという現象



自然の理を捻じ曲げているけど、正すしか道は無い


――――それが、魔女ってものでしょう?



「確かに干渉という呪いを解くことは良いことだと思います。しかし、それで具体的にどう変わるのでしょう」



ジル殿下の疑問は尤もだ

干渉の呪いを解いたところで一見変わりは無いように思える



しかし、腐ってもここは国の中枢

キレ者が多数存在してもおかしくは無い




もしかしたら自分が干渉の呪いに掛けられていると気づいている人間も、中には入るかもしれない

そういった者達は、気づいてしまったため必要以上に身動きが取れず泣く泣く第二殿下の配下に居るということもあり得なくはないのだ




少しでもこの王宮内に協力者が増えれば正していく事に余裕ができる


(この国の力量を、測られることになるということだ)



「単に、この国の今現在の能力値が分かるというだけのこと。今回の呪いの発動は正直あの猫が異質だったために仕方のないことだといえる、が...その干渉の呪いを己が受けているという自己認識があるのか、無いのかでは天と地ほどの力の差がある」




その言葉に漸く理解したジル殿下


「私は、私の部下と仲間を信じたい」



それは重い一言だった

ジル殿下は現在、部下と呼べる者はいないはずだ




全て第二殿下の臣下となったのだから

そう、仲間であると...会った時から気にかけていた存在でさえあちらの重臣、しかも宰相の地位にいる




不可抗力なのはジル殿下自身わかっているはずだ

だからこそ、今では部下とは呼べない存在のかつての同志が自分の元へ来ない理由が干渉のせいだと信じて待っている



純粋な思いだ

人間にある不思議な力の一つ



「そうだね、信じて待つことが今のジル殿下に出来る事。ただし、呪いが解けてその思いが真実になった時今度はジル殿下が行動を起こさないといけない。立ち止まることは....許されない」




ジル殿下が信じていた通り、部下が戻ってきたならば次はジル殿下自らが動く必要がある



立ち止まることは許されない

それは、覚悟を有すること



私の目をしっかり見据えるジル殿下は、やはり次期国王を賜るだけの意志が見えた


優しいだけじゃない

芯の通った、真っ直ぐな王になるだろう



「承知しております。その先に血を分けた弟が居た場合でも....国の秩序の為、斬り捨てる覚悟はできております」




(人間の、これもまた...定め)



最初に彼は言った


―――――弟の最愛の女性を自らの手に掛けた

祝福していた、幸せを願っていたのに自分が壊したと思ったのだろう



この塔に来るときも、不審な点を少しでも解決するためだった



そしてアネッサ姉さまの案で私が呼び出された

最終的に、出した答えがこれだ



死をもって、正義を立てる



「しかと、聞いた」



ジル殿下の決意をしっかりと受け取る

だけど私の我儘かな、彼にはもう愛する人をその手で殺めて欲しくは無いと思う事は



(甘くなったものね)



アネッサ姉さまと目で合図をする

双方ともにこのことに関して異論はない



≪頼んだよ≫


「お願いします」



二人の声が重なる

まずは、陛下に干渉の呪いを消してもらうことからだ



北国の負の連鎖を止めよう

そしてそれはきっと、私達の300年の記憶にも大きな変化をもたらしてくれる




今回の話は少し難しかったかもしれません

書いている月詠でさえ、あれ...この表現方法かなり伝わりにくい。と思いましたので←



今月中には北国終わらせたいなぁ


じれったくて、申し訳ないです

次章からは本当に、ちゃんと伏線を回収していきますから(・_・;)


このような粗末な文ですが、今回もここまで読んでくださって本当にありがとうございました



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