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陛下の専属様  作者: 月詠 桔梗鑾
第1章
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夜獨その2-SIDE陛下-

ま・さ・か・の!!

ここで陛下視点入れてみました



陛下...まさかそんな←

魔女候補が漸く一人見つかった

その知らせを信用にたりる男から連絡がきたときは、やっと一人なのか...そう思わざる得なかった


______

___


俺がこの帝国アルファジュールの王として席をついてからまだ3年しか経っていない

いや、この場合は3年でよくここまで忠実な臣下を増やせたこと...かもしれんが



魔女の存在は俺の父6代目帝王の時から既に目はつけてあった

が、おとぎ話のような魔女の存在を堂々と調べられるほど王宮も暇ではない



「魔女なんていねーよ」


そう言ってよく女官を困らせていた幼少期

実際は魔女の存在をとても気にしていた



できることなら居て欲しかった

純粋な子供時代の話だか....



「アレン様、魔女様はいらっしゃるんですよ。」


俺が魔女はいないと言う度に、一人だけ....周りと反応を合わせない女官がいた

その女官は誰に対しても優しく厳しい人だった


魔女はいる

この女官はいつもそれを言っていた


「いねーよ!だって魔女は皆国を捨てて死んだんだろ?」


むきになってそう女官に言えば女官は怒ったような、寂しそうな顔を表に出さないように必死になっていた



当時の俺は気が付かなかったが、そんな表情をしていたんだろうと思う


「アレン様、魔女様をそんな風に言ってはいけませんよ。魔女様は....確かに国を捨てたかもしれませんが、理由があったんです」


理由があれば国を捨ててもいいのだろうか?

安直な考えだが、小さな俺はその女官を嫌いになった



だから...父上に言ったんだ

嫌いだったから、それだけで....だ



――あの女官は魔女だ


その言葉は魔女に目をつけていた父上には思ってもみない一言だったに違いない

ほんの出来心で...


その女官は二度と俺の前に姿を現さなくなった

次の日、父上が極秘でその女官に会いに部屋へ行くともぬけの殻だったらしい



女官は視ていたのだ

俺が父上に話す瞬間を...その眼で


二度と、と言えば語弊があるかもしれない

女官が居なくなって父上はひどく残念そうな顔をしていたのを覚えている


魔女はいる

それを国の柱の存在が簡単には言えるはずもなく、その女官の捜索はしなかった

事件として扱えばいいものの、それをしなかったのは父上の優しさだろうか


その日の夜、俺はとてつもなく後悔した

たった一言で....周りと違う色を持った花が誰かに摘み取られて消えてしまったのだから


そんな時珍しく夢を見た

....女官が現れた、夢だった


「アレン様...」


女官は俺を見て残念そうな軽蔑した目で俺を見ていた

当たり前だ、俺は女官の秘密を知らぬまま話していたのだから



「俺のせいだろ!?謝るから帰ってこいよ!もう魔女を悪く言わないし、好きになるから!」


俺の必死の叫びに女官は今度は優しく微笑んだ



「アレン様、私はついに視ることができたんです。私は貴方様の傍でお仕えすることは出来なくなってしまいました...アレン様は純粋で綺麗な色を持っていらっしゃいます。いつか貴方様のその色が、あの御方の心を癒してくれるような人になってください。押しつけがましいですか?でも、この言葉をアレン様は忘れないでしょう、賢い帝王様...いつまでも幸せに」



優しく、優しく微笑んだ女官は泡のように俺の夢から消えていった

その瞬間を俺は今でも忘れていない


...そう、あの女官が言った通り俺はその言葉を忘れられない

だから父上の跡を継ぎ帝王を名乗った瞬間に、信用できる臣下を使い魔女を探させた



「お前の言葉通り、俺は必ずその魔女の心を癒そう。」



一国の王が幼少期に身の回りを世話していた女官の話を信じ探させるなど単純かもしれん


執務室で報告を待ちわびる日々

募る見えない魔女への思いは強くなる



思えばあの女官は本当は魔女だったのかもしれない

東の魔女は眼の優れた魔女だったと聞く


あの女官はその東の魔女の血を分けた力の弱い魔女だったのかもしれんな


そう思っても既に遅い....か

_____

__


「陛下、見つかりましたよ。魔女が」


静かすぎた執務室

空気を切るように扉が開いた


そこからは臣下が嬉しそうに俺を見て揚々と話してきた



やっと会えるのか

その魔女が女官の言っていた魔女ではないことは分かっている

だが、あの女官のように血を分けた存在ならその魔女の情報も少なからずあるはず



客室にいると言われその部屋に足を運ぶ

気配で警戒されぬよう、細心の注意を払って...



開けた先にいたのは

小さな背中だった


(はちみつ色の髪を持つ小さな女)


第一印象はそんなところだろう

その後ろ姿はあまりに非力だった


「檻みたい」


その一言を聞いて思わず笑いたくなった

...その通りだ、この城は檻だ


「お前にはそう見えるらしい」


初めて声をかけてやればその背中が上下に動くのが分かった

こちらを見ろ


はやる気持ちを抑えつけ、その顔が見えることを期待する


漸く...俺の望みを叶える鍵を手に入れたと思いながら....

こんなものでどうでしょう?

ミアンちゃんが本物だと気づいた時のデロ甘が怖い

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