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陛下の専属様  作者: 月詠 桔梗鑾
第3章
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空中散歩その2

二日も空いてしまいました。

毎日の更新が難しくなってきたので、曜日更新に変えようか考え中です。


とりあえず、どうぞ!



私が体を揺するとんん、と少し苦しそうな声を上げながら身動ぎしたアンネ夫人



『アンネ夫人...アンネ夫人』



もう一度さっきより強く揺するとアンネ夫人の瞼が震えた


そうしてゆっくりと瞼を持ち上げ目が開いた



「ええっと」



困ったように笑う

でも、状況を全く把握していないといった表情で私を困惑した顔つきで見てきた






(ここはロードさんを立てるとしますか)




近くで死んだように眠るロードさん

精霊に殺されそうになったなんて言ったら仮にもこの国で実質2番目の地位と力を持つロードさんと、その主である陛下の面子丸つぶれになるだろうし....






『気分はいかがですか?』



背中を支えながらゆっくりと起き上らせる

いくら下が石ではなく土であっても女性なのだし汚れたくはないはず





ありがとう、と言いながら起き上る

すると急にアンネ夫人が悲鳴を上げた





「あ..ああ!!御嬢さん、ランウェイ様はっ!ランウェイ様はご無事ですか!?」





アンネ夫人は私越しで寝ていたロードさんを視界にとらえた

縋るように私の腕を掴むアンネ夫人の力は強かった




(どういう関係なんでしょうねこれは)




ただの案内人が、いくら親しいとはいえここまで心配するか普通



人間の豊な感情は私達には到底解り得ないことだから、もしかしらこれが普通なのかもしれないけれど....




『アンネ夫人、落ち着いてください。ランウェイ様は生きておられます』




そっと私の腕を強くつかんでいるアンネ夫人の手を外す



私の言葉に少なからず安心したのか

ふっと息を漏らした




「御嬢さんは大丈夫だったのかい?」


『はい、特に怪我もありません。ランウェイ様が我々を守って下さったのです』





(実際はロードさん、瀕死でしたけど)




と、心の中で呟きアンネ夫人に微笑む

ありがたいことだ...と、独り言のように呟くアンネ夫人



それを横目で見ながら今後のことを考える



とりあえずここから出なければ...

どうやってこの大きな森を抜けられるのか教えてもらいましょうか





『アンネ夫人、早急にこの森を抜けましょう。』



神妙な面持ちでアンネ夫人を見れば

伝わったのか静かにうなずいてくれた



あの戦いを見ていないとはいえ

序盤の、木の精霊が怒ったところまでは見ていたのだ




聞いてはこないけれど察しているのだろうと思う

ここで変に勘ぐりいれられるより得策だわ




「御嬢さん、女の貴方に頼むのは筋違いだが...騎士だろう?それに私より若い。何より私の様な身分の低い人間はランウェイ様などという高貴で尊き存在に触れることはおろか話をかけることも許されない。御嬢さんの身分は分からないがランウェイ様の護衛を務めるくらいだ、相当なものなのでしょう....こんな態度普通なら許されないだろうが中々この態度が治らないものでね、許しておくれ。」




(まあかなりでかい態度をすると、思ってはいたけど...)




そう思いながらアンネ夫人に視線を戻す

高貴で尊い...ねぇ




あの時ロードさんと会話しているときはそんなこと思っている様子は微塵も無かったように感じるけど、この人なりに頑張っていたってことなのかしら




しつこいようだけど

他に、何か理由があるのかもしれないけどね



あの切羽詰まった心配の仕方といい

疑り深いと言えばそこまでだけど少し気になる




『具体的に私は何をすればよろしいのですか?』




あえてロードさん云々の話は流し

これから私はどう動けばいいのかを聞く






「あの大きな樹のところまでランウェイ様を連れて行ってくれないかい?」




彼を運べということね

わかった、と頷く



『でも、あの樹で何を?もう一度精霊に通すようにと言いに行くのですか?』



(まあ今あの樹に精霊はいないけれど)



一時的にガルベロがどこかへ連れて行った様子

森の力が少し弱くなったからね



まあ私が居るうちはいくら敵が来ようと秩序を乱させたりはしないんだけどね



「いいえ、あの樹に精霊は今いないみたいだね。それならそれでいいんだ」



そう言って樹を見つめるアンネ夫人

横顔を眺めながら思う



――――魔力は弱くてもこの森の適応者ってところかしら

ほとんど魔力が無いのに精霊の存在を確認できてる



意思の疎通ができるのもアンネ夫人がこの森に好かれている証拠




『それでいいとは?』



でも、仕組みが理解できない私は

とりあえずロードさんを魔法で転移させる準備をしながら問うた




「あの樹が重要なんだ。あの先に道がある。進むためには必然的に精霊の許可が必要だったんだが...今はいない様子だし勝手に通らせてもらえばいいさ」



あの樹の先...奥ってこと?

じっと見つめればなんと樹の中心が少し歪んでいた



ひずみ?)




時空の歪みのようなものがあった

さっきは精霊が邪魔でわからなかったんだ



うまい具合に魔力が消されている

私も見逃していたわ



きっと精霊王の力が施されているのね

だから気が付かなかったに違いない




「とりあえず時間が惜しいだろう?乗りながら説明するよ」




そう言ってアンネ夫人は笑った

乗りながら....とはどういう意味だろうか?



中途半端ですいません

今回もここまで読んでくださってありがとうございました

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