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陛下の専属様  作者: 月詠 桔梗鑾
第3章
43/151

女店主その7

ってことで女店主下り終了!!




「そうとは言ってない」



未だにクツクツと喉を鳴らせて笑っているアンネ夫人

一国の宰相を目の前に本当にこの人はやりおる....




「まぁ、この年でかわいいなど言われたくもないですがね」



(可愛げがないなー素直じゃないのか?これは)



ロードさんは私から少し離れた椅子に座る



つまりは私の横にロードさん

正面にアンネ夫人という形なわけで...





「おはようございますランウェイ様」



そう言ってアンネ夫人はいつの間にやら、ロードさんに紅茶を出していた



抜かりない人だ

一つ一つの心遣いが凄い





「あぁ、ありがとう」



ロードさんもその紅茶を手に取り一口

私がさっき貰った紅茶より幾分色が濃い



そう思いながら自分が今持っているカップとロードさんが手にしているカップを見比べていると...





「ランウェイ様の紅茶は眠気覚ましの一杯だからね....食後に楽しむ紅茶よりラ・ヴェーネの花弁を三枚ほど多く入れてあるのさ」




(まるで心の中を読んだみたい)


心中察するかのように素早く説明をアンネ夫人よりいただきました、はい




________

___






「さて、そろそろ発つとしましょう」




不意にロードさんが口にした

確かに北へ行くのならあまり長居は無用だものね




私は先に外に出て運転手さんに声をかけた




「御意」




そう言って彼は馬を取りに行った


....一度言われてみたかった!!

最初は言ってみたかったのだけれども、自分が言うようになると今度は誰かに言ってほしくなる





きっと私は彼を忘れないだろう

私に敬意を示してくれた一人なのだから!!



――――この場合、単純だとは思わないでほしいが





外に出る際

アンネ夫人を含め、昨日部屋まで案内をしてくれた人や料理を作ってくれた人に一言挨拶をしていった



衝撃的だったのは料理長

...を、含めた料理人の方々



「昨日いきなりの訪問でしたのにお料理とてもおいしかったです。今日の朝もとても素晴らしいものでした、ありがとうございます」




そう言えば料理長らしき人が私の元までやってきた



どこにでも居るような本当に普通の人間

筋肉が凄いわけでも、木の枝のようにひょろひょろなわけでもない




「こちらこそ、お口にあって本当に良かったです。」



笑わなければの話だけど..



料理長が笑った瞬間見えた歯

そう、歯が見えた



キラッキラに輝く黄金の歯が.....


「うおっ」



思わず情けない声が出てしまった

しょうがないじゃないか、人生でこれほど輝いた歯を見たのは初めてなのだから



(よくみればほかの人たちもみなさん歯が金ではないか!?)




後ろで働いている料理人に人々がたまに味見をしたり

話をしているときに開く口からは眩い金が...




「ご...ご馳走様でした。」





一言、呟く様に言った声は聞こえただろうか

そんなことはどうでもいい。衝撃的だったのだから




アンネ夫人に別れを告げれば

少し笑って"またね"と言われた



何故?





何はともあれ、馬車も到着しあとはロードさんのみ

扉の前で待機していると目の前のドアが開いた




「さて、では出発しますか」



――――まてまて、状況の把握ができないよ私




ロードさんとともに出てきたのはまさかのアンネ夫人

どういうことだ



「ぼさっとしないでください。おいていきますよ」




「は、はい!!」





とりあえず置いて行かれるのは嫌なので急いで馬車に乗り込む

いつの間にこの二人馬車に乗ったんだ?




ロードさんは残念なものを見るような目で私をあしらう

....から私も彼を見て静かに笑う




アンネ夫人はそんな私とロードさんの無言のやり取りを見て微笑んでいた




「どうしてアンネ夫人が?」



私が気になって仕方のないことを言う

既に馬車は少し荒れた道を進み始めた




「これから先の森でアンネ夫人が必要だからです」



必要って...



「だからさっき、御嬢さんにまたねって言ったでしょう?」



(そういうことですか)



つまりは道案内人も兼ねているのですね貴方は...




アンネ夫人は女店主兼、北へ行くための森を案内する案内人でもあったのです



――――案内が必要なほど危険な森だなんて

物騒ねー....



そんなことを思いながら、馬車はさっきより揺れ始めた




はい、不完全燃焼でしたらすいません



とりあえず女店主の下り終了


ここまで読んでくださってありがとうございました

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