発見その2
長いから2回に分けてみた←
とりあえずお粗末な文ですが読んでくだされば嬉しいです
森から街まで大体歩いて2日
いや、明日雨降るから歩いてなんて行かないからね?
すぐ近くに小さな村があるけれどそこに売りに行こうとは思はない、彼らは魔石を必要としていないからね。そう簡単にあげられるような安い品でもないからやっぱり売りに行くのは帝国のど真ん中にある街でしょ!
「おー、ミアちゃんまたお使いかい?気を付けて行くんだよー」
山を少し下りれば村のおじさんが私に話しかけてきた
私は山の麓近くに住んでいておばあちゃんと2人暮らしってことにしているの。
実際は麓じゃなくて山の中だし、勿論おばあちゃんなんていないけどねー
最初は山の麓に住んでいるって言ったら驚かれたけど何回も売りに街へ行くようになったら自然と村の人に話しかけてもらえるようになったの
今じゃ村の人みーんな知ってるんだからね
「ありがとー!!今度おじさんの家にお野菜届けに行くからねー」
そう言っておじさんに手を振れば笑って返してくれた
(おじさんもまだまだ元気だなぁ)
人間なんて私が瞬きすればもう年を取っちゃうものだけど、温かいのは変わんない
村から少し離れたところで私は次の作業を開始する
2日、走っても1日半かかることを私はわざわざしない
(だって魔女ですからー)
一人拳を上げる私...ちょっとみじめね
「おーい!!フゥくーん!!」
命一杯息を吸い込んで大きな声で空に向かって叫べば突如私頭上に強風が巻き起こる
「俺はフゥじゃねー!!フレインだっつーの!!このオバサン!!」
カッチーン
強風の中から現れたのは緑色の髪と目をした20歳ぐらいの青年で....まぁ156歳なんだけどね。
見た目は精霊だから本当に綺麗でかっこいいけど中身はまだまだ子供
私をオバサンと言う生意気な餓鬼だ
(まだ317歳だけどね!!)
「...フゥ君、今回も街までお願いね?」
私は大人だからね、冷静な対処を...
「はっ、オバサンだから足腰弱いもんなーしょーがねーなー」
冷静な対処を...
「俺若いし?オバサンは大変だろーから」
冷静な...
「特別に今回もオバサンを運んでやるよ!」
れいせ...
「な、オバサ「それ以上オバサンを連呼しないでくれる!?オバサンじゃないし!まだ十分若いから!オバサンってすごいのよ!?世の中オバサンいないと噂話が立たなくて経済に影響を及ぼしたりしないから世界はどんどん悪い方向に向かうの!わかる?つまりオバサンっていろんな意味で世界ですんごく大切なの!!」...あ、うん。わかったごめん」
私がオバサンについて説明したらフゥ君は若干、と言うよりかなり引き攣った顔で謝ってきた
(あぁ、やらかしてしまったわ)
「お喋りはここまでにして、よろしくね。フゥ君」
「だからおれはフレイ..いや行こうか」
何を思ったのか台詞をやめて脱力した表情で私の手を握った
私もその手を握れば一陣の風が吹いて....次の瞬間には跡形もなくなったかのように私たちは消えた
フワッとした浮遊感を感じた後に地面に足がついた感覚があった
(やっぱりこの移動が一番早い)
「ありがとフゥ君。帰りはいつも通り歩いて帰るからね」
手を放しフゥ君を見ればややテレ顔でオウと言って消えてしまった
風は早い
だから移動手段には凄く適している
そうやっていつも私は彼の力でこんなに早く石を売りにこれるんだ
定番の店で石を売って帰ろうとしていた矢先、前のほうでなにやら騒がしくなってきていた
(これは近寄らない方がいいねー、なんか危ない。私は巻き込まれないで自由に生きる!)
最後のほうは意味が分からないけど、とりあえず私は明るい表道ではなく少し暗い裏道を選んだ
裏道って少し暗いけど結構いい道なんだよねー
たまに人が倒れてて厄介だけどー.....うわ、厄介ごとだ
前方には俯いて倒れている人が一人
え、マジでこのパターンか、嫌だな厄介ごとが目の前に...
(こう云う類い好きじゃないんだよー、あーもう!!)
え、声をかける?
まーさーかー!!
人が倒れてるのはしょうがない、裏道だもん
私は善人じゃないからね
通り過ぎますよー全力でね!!
ドキドキする鼓動を無理矢理抑えて私はその俯いている人を見ないように足早にその人を横切ろうとした....そう、横切りたかったよ!!
(なんで掴んでるんですか!?私何もしてないじゃん!!つか離れねぇ!?どんだけ力あるんだよ、そんだけあるなら自分のお家に帰ってぇえ!!)
「離してください」
「あなたは私を放って置くつもりですか?」
そいつは私の足をつかんだまま未だ俯いている
ひーん、怖いよー
「離してください」
「私を見殺しにするのですか」
(いや、そんなに握力あって死ぬ間際とかありえないからね!?冗談厳しいよこの人、てかマジ私に何をしてほしいんだ!!)
「離して「見殺しにするのですか!?」...どうしてほしいのでしょうか」
ガッと勢いよく顔をあげられて私もう何も言えません
怖すぎですお兄さん...
顔は薄暗くてもわかるくらい綺麗な顔立ちをしている
この場には似つかない顔
「いや、探し物をしていまして。」
グイッと今度は腕を掴まれる
体が前に倒れて必然的にそいつに跨るような恰好になった
するとその男は私の目を見て驚いたような表情をした
「貴女、銀の所持者ですか?」
そんなことを言っているなんて知らず
私の心情は...はーずかしぃい!!
近い近い近い!
「...銀?」
でも顔には出しません、私大人ですから
それにしても銀とは...魔女アイテムではないか
魔女=銀を所持するもの
あ、髪とか眼のことでね
私は一応隠しているんだけどねぇ
「そう、あなたの眼....薄ら銀が入っている。」
「っン...」
うぁああ!!なんだ今の声!?ありか...いやナシでしょ!!
耳元で囁くように話されて思わず変な声が出てしまった
身じろぎしても離してくれない
「あの、本当に離してください」
そう言えば今度はあっさり離してくれた
なんだなんだ?
「失礼。先ほどから後をつけさせていただきました。貴方魔石を売っていましたから少々気になりまして...。貴方を重要保護対象の魔女候補であることを今確認したのでこれから私と一緒にあるところまで来てくださいませんか?」
そいつは立ち上がり爽やかな笑みで私に言った
重要保護対象....いつできたそんなの!!
「陛下からは魔女と思わしき人は全て連れてくるようにと賜っております。貴方にも来ていただきましょうか」
「いや、私ふつーの人間だから!?魔女だなんておとぎ話みたいな存在じゃないから行きたくありません!!」
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こうして冒頭に戻るのです....
こんなんでいいのかな....?(笑)