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無名の魔法をかけて  作者: 灰色うさぎ88
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お正月だよ!

今回はタイトルにもあるようにお正月ぽいこと?してます。それで良ければどうぞ。



お正月である。


つまり、正装である。

つまり、着物である。


「おーきーろ!起きてー!新年きたー!」


男性陣の一日が終わった音がした。

反論は受け付けない。

なぜなら、もう着物は用意してあるから。


「待ってください、主人。説明が不足しています」


フィシリアが冷静に言うけど、私は笑顔で即答。


「お正月だから」


論破完了。


エドガーはすでに覚悟を決めた顔で着付けを受け入れ、お兄ちゃんは苦笑い、リオンは帯の締め方に困っていて、トリスは帯を緩めようとして怒られている。


「着物はね、着崩れるからいいんだよ」

「それは“粋”であって“だらしない”ではありません」


フィシリアが訂正してくるけど、正月に細かいこと言う方が野暮。新年だよ?

全員、無事に着物姿になったところで、私は満足そうに頷いた。


「うん、今年もいい年になりそう」


誰も同意してないけど。


お正月といえば!


闇鍋!え?そうだよね?


「ルール簡単!一人一品持ち込み!中身は言わない!拒否権なし!」


「なぜ正月に闇鍋なのですか」

「楽しそうだから」


フィシリア、また負けた。


鍋がぐつぐつし始め、最初の犠牲者はトリス。


「……甘い。誰!?」


ロディが視線を逸らす。

私はにこにこしてる。


次はエドガー。

「……これは、縁起物ですが……鍋には……」


誰が入れたかは言わないけど、エドガーだろうな。

フィシリアは理性的な具材を入れたらしい。


「なぜ君だけ普通なんだ」

「それは、鍋だからです」


リオンさんは無難すぎて存在感が消えた。


「え、もう食べた?」

「はい……たぶん……」



甘い。しょっぱい。縁起がいい。意味は分からない。


着物で闇鍋という最悪の組み合わせの中、私は一番楽しそうだったらしい。


「ね、正月っぽいでしょ?」

「どこがですか」

「全部!」


最後はみんな無言で鍋を見つめていた。


でも私は知ってる。

こういうお正月、きっと忘れない。


正月といえば〜!この流れやったって?


初詣?

お雑煮?

違う違う。


「大掃除でーす!(部屋公開)」


私の一声で、屋敷に静寂が落ちた。

5人の顔が変化する。


「なに、その顔」

「我々の尊厳が危険です」


フィシリアが真顔で言うけど、もう遅い。


はい、決まり。


「ねぇ、掃除ってさ」

「嫌な間が来ました」

「片付けるだけじゃなくて、見つけるものだよね」


よし、行こう!


トリスの部屋は……うん。

扉を開けた瞬間、私は言葉を失った。


床を走るコード。

絡まり合い、もはや意思を持っている。


「……これ、生きてない?」

「相棒だから」


机の横にはゲーム機が縦に積み上げられている。

なぜか微妙にバランスがいい。


床にはポテチの袋。

しかも複数。

しかも全部開封済み。


「掃除する気ある?」

「あとで食べる」


そして壁に貼られた紙。


必殺技案〜名前未定〜多分強い


「意味不明すぎるよ」

「ひらめきは鮮度が命なんだよ」


さらに、ベッドの下。

私は無言で箱を引きずり出した。


「……思い出箱?」

「見るな」

「無理っ!」


中身は、古いチケット、壊れたコントローラー、誰かと撮った写真。全員、そっと目を逸らした。


『トリス部屋終』


エドガーの部屋は完璧という狂気だった。

扉を開けた瞬間に空気が変わった。恐怖に近い。


「……ホテル?」


シーツにシワ一つなし。

床は自分の顔が映るレベルでピカピカ。

ほんのり香水のいい香り。


「住んでる?」

「生活しております」


でも私は見逃さない。


クローゼットの奥。

箱。


「……これは?」

「それは」


中には、使い込まれた手袋、古い懐中時計、色褪せた手紙。


「思い出箱だ〜!」

「……はい」


完璧な部屋に、過去がそっと隠されていた。


『エドガー部屋終』


ロディの部屋、本の森。

扉を開けて、私は思わず声を上げた。


「うわ」


壁一面、本棚。

ジャンルも年代もバラバラ。

背表紙がずらっと並んでいる。


机には羽ペン。コーヒーの香り。


「絵になるね」

「落ち着くんだ」


でも、私はしゃがむ。


ベッドの下。


「箱があるなあ〜?」

「……ルナ?」

中身は、途中まで書かれた原稿、破られた紙、古いノート。


「これ、全部未完成?」

「……捨てられなかったんだ」


私はそっと戻した。


『ロディ部屋終』


リオンの部屋、静かな秘密。

綺麗。なんか落ち着く。


整っている。

控えめ。

でも、私は気づいた。


棚の奥。

小さな布袋。


「これなに?」

「えっ……それは」


中には、乾いた花、押し花。誰かにもらった小さな飾り。


「全部、大事なもの?」

「……はい」


声が小さい。


「かわいいじゃん」

「……あまり言わないでください」


顔が赤い。


『リオン部屋終』


フィシリアの部屋、例外なし!つまらん!

最後。私は半ば諦めて扉を開けた。


……何もない。


「隠してるもの、ないの?」

「ありません」



でも、私は床を叩いた。


コン。


音が違う。

引き出しを開けると、薄い箱。


「あるじゃん」

「……」


中には、古い徽章、羽ペン、小さな紙切れ。


「これは?」

「……捨てる理由がなかっただけです」


全員、同じだった。


総括

私は両手を腰に当てた。


「みんな、ちゃんと人間だね」


誰も反論しなかった。


部屋は綺麗になって、

秘密は少しだけ明るみに出て、でも壊れなかった。


私は満足そうに言った。

「よし!これで完璧なお正月!」


そして最後に、ちゃんと。


「明けましておめでとう!」


「来年もやろうね」

「来年は禁止事項にします」


フィシリアの声を聞きながら、みかんを食べる。

お正月は、騒がしい方がいい。


ここまで読んでくださりありがとうございます。


お正月。ダラダラ過ごしてましたね。はい。投稿頻度がますます落ちてます。待ってくれた方々ありがとうございます!今年、投稿がとても減るかもしれませんね。多分。ここまでにしますかね。遅くなりましたが、

新年明けましておめでとうございます。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

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