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無名の魔法をかけて  作者: 灰色うさぎ88
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笑顔が見たい!

今回は泣き顔に引き続き、笑顔編です。短いです。

それで良ければどうぞ!


人って、笑うときがいちばんをありのままを見せる瞬間だと思う。何故かって?笑えるということは楽しいと思ってる証拠じゃない?


屋敷の朝。

私はふと、みんなの顔を見て思った。

「あれ……この屋敷の男たち、真顔多くない?」


執務に真剣なフィシリア。

紅茶を丁寧に淹れるエドガー。

静かに本を読むリオン。

そして、のんびりと手紙を書いてるロディ兄。


……だれも笑ってない。

なんか、もったいない気がする。



フィシリアの場合


「主人。笑顔、ですか?」

「うん。笑ってる顔、見たいの!」

「……笑顔は、感情が自然に出るものです。命令されてするものではありません」

「そ、そうだけど!」

フィシリアは少しだけため息をつき、

けれど次の瞬間、ふっと優しい光を宿した瞳で微笑んだ。


「……こうですか?」

「っ、なにそれ!ずるい!」

「ずるい……とは?」

「だって、かっこよすぎる!」

「分析不能、ですね」

彼は耳までうっすら赤かった。



エドガーの場合


「お嬢様がそんなことを仰るとは。笑顔……」

エドガーは少し目を伏せた。

「私が笑うと、お嬢様に失礼かと」

「なんで?笑ってほしいだけなのに」

「……では、失礼して」

彼は紅茶を置き、わずかに口角を上げる。

それは控えめだけど、とても優しい笑み。

「お嬢様が笑顔を求められるのなら、いくらでも」

「そういう言い方なし!」



ロディの場合


「お前、ほんとに変わらねぇな」

ロディ兄は笑って、私の髪をくしゃりと撫でた。

「俺なんかより、お前の方が笑ってた方が似合う」

「なにそれ!笑ってよ」

「本当のことだろ。……ほら、そんな顔」


気づけば私が笑っていて、兄がそれを見て嬉しそうに笑っていた。



リオンの場合


「笑顔、ですか?」

「うん。リオンさんも見せてよ!」

「そうですね……でも、ルナティナさんが笑ってる時が一番嬉しいですよ」

「ずるい!」

彼は穏やかに目を細めて微笑んだ。


まるで春の風みたいな、突き抜けていくような笑み。

胸の奥がくすぐったくなるような、優しい空気だった。


みんな、ちゃんと笑うとこんなに違うんだ。

私は心の中で思った。

……やっぱり、笑顔っていいなぁ


喜怒哀楽?じゃなくてこれってじゃあ、喜怒哀照?

これにて観察終わり!



――終わり

ここまで読んでくださりありがとうございます。


余談ですが、作者は風邪ぽいのををひきました。

その話にちなんだ話が出るかもしれませんね。


ここまで読んでくださりありがとうございました

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