照れ顔がみたい!
今回はシリーズになる予定の話の第一話目です。
それで良ければどうぞ。あと、ルナティナ視点です。
人って、意外と照れるときの顔がいちばん素に戻る気がする。普段どれだけ落ち着いて見える人でも、あの一瞬の赤らみには敵わない。ギャップもあっていいよね。
ルナティナはふと、ベッドの上で天井を見上げて呟いた。
「……照れ顔、見てみたいなぁ」
次の日。屋敷は、なぜかいつもよりざわついていた。
フィシリアの場合
「主人。なぜそのように見つめるのですか?」
「別に?ただ……ほっぺ赤くならないかなーって思って」
「?」
ルナティナは突然、顔を近づけた。あと数センチで鼻が触れそうな距離。
「どう?照れてきた?」
「あ、熱があるわけでは……」
フィシリアの耳がうっすら赤く染まる。
「おお〜、照れた〜!」
「照れておりません」
「いや照れたね、確定!」
「……」
フィシリア、静かに退避。
やばいかな。十五歳の少年にこんな事を。
エドガーの場合
「お嬢様、その顔はなんですか」
「ねぇエドガー、どうやったら照れる?」
「照れる?……何の話です」
「えいっ」
「ごめーん。転けた」
これでどうだろう?ルナティナはわざとらしく笑ってみせる。けど、倒れ込んだままの体勢で、エドガーの顔がすぐ目の前にある。思ったより近い。
……あれ?ちょっと心臓の音、聞こえてる?
「お嬢様。……どいてください」
「え、あ、はいはい」
すぐに立ち上がったけど、その顔――。
「わっ……赤い!」
「は?」
「顔、真っ赤!どうしたの?もしかして恥ずかしい?」
「そんなわけないでしょう」
「え〜、絶対照れてるって!」
ルナティナがにやにやしながらのぞき込むと、エドガーは咳払いを一つして背筋を伸ばした。
「お嬢様。そういった行動は品位を疑われます」
「でも顔は疑えないね?その赤さ、証拠!」
「屋敷の空気を換気してまいります」
早歩きで出ていくエドガーの後ろ姿を見送りながら、ルナティナは小さく笑った。
ロディの場合。
彼はその日、珍しく屋敷の図書室で本を読んでいた。
静かにページをめくる横顔。なんか落ち着いてる。
「お兄ちゃん、今暇?」
「ん?どうした、ルナティナ」
「ちょっと見せたいものがあって」
「へぇ、なに?」
——ルナティナ、全力で抱きつく。
「わっ!?ちょ、こらルナ!」
「なんだ、照れないな〜」
お兄ちゃんは照れ顔を見せなかった。観察失敗。完全敗北。
リオンの場合
「リオンさんは照れませんよね?」
「さて、どうでしょう」
穏やかに微笑むリオン。
「じゃあ、これなら?」
ルナティナは花を一輪差し出した。
「あなたに、これ似合うと思って」
一瞬、リオンの動きが止まった。
「そう言われたのは、初めてですね」
静かに目を伏せ、唇が小さく緩む。
「照れてる?」
「……少しだけ、です」
「やったぁ!」
これにて照れ顔観察終わり。屋敷中が笑いと悲鳴で包まれる。ルナティナは満足げに呟いた。
「うん、今日も平和だね。」
人の照れ顔って、どこか温かい。言葉よりも、正直さが滲む。
――これは、秘密の観察記録。
次は、怒り顔編にしようかな。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
ぴったりじゃありませんでした。これ計算どうなってるんだ!(100,000字まで)
それはさておき、
ここで、話をためた分を投稿してやる!
しばらくこのシリーズになると思ってください。
これ描写大丈夫かな。ダメだったら削除かもしれませんね。
ここまで読んでくださりありがとうございました。




