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無名の魔法をかけて  作者: 灰色うさぎ88
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明日の夜明けは

今何時だと思います?

この話は朝ぐらいに読むことをおすすめします。

今回の話はルナティナ視点です。

それで良ければどうぞ。


夜明け前の屋敷。

空はまだ深い青で、窓の外では霧が薄く漂っていた。

いい景色。ルナティナは、そっとピアノ室の扉を開ける。朝から弾いてやる!もう気づけば四時だし。

寝れなかった訳じゃないし。一様、防音魔法かけとこう。


「……やっぱり、落ち着くな」


指先が鍵盤に触れると、静かな音が部屋に溶けていく。まだ誰も起きていない時間。

音はまるで、夜明けだと伝えるように響いた。


一曲目が終わる頃、扉の外から小さな足音。

入ってきたのはフィシリアだった。


「主人……夜明け前にピアノとは珍しいですね」

「眠れなくて。よく気づいたね」

「ふふ、そんな夜もありますか」

フィシリアは静かに近づくと、隣の椅子に腰を下ろす。

彼の視線はピアノではなく、ルナティナの指先に向いていた。


「……優しい音です。けれど少し、寂しげでもあります」

「うん。多分、心が追いついてないんだと思う」

「それでも、音は嘘をつかない。だから私はこの音が好き」

ルナティナは小さく笑い、再び鍵盤に触れた。


次に現れたのは、紅茶の香りをまとったエドガーだった。

「お嬢様、そろそろ朝食の準備が整います。ですが、その音色を止めるのも惜しいですね」

「あと一曲だけ」

「承知しました」

そう言いつつも、エドガーはそっとティーカップを差し出す。湯気がゆらりと立ちのぼり、音と共に静かな朝を染めた。


廊下の奥から足音。眠たげな声が混じる。

「お前ら、こんな時間にピアノとは朝弱い俺には拷問だぞ」

ロディだった。

それでも文句を言いながら、窓際に腰を下ろす。


「まぁ……悪くない音だ」

「素直にいいって言えばいいのに」

「ははっ、優しさ求めるなよ」


最後にリオンが姿を見せた。

淡い光が差し込む頃、彼は微笑んで言う。

「ルナティナさんの音、屋敷中に届いていました」

「え、そんなに響いてた?」

「はい。でも、不思議と心地よくて……夢の中で聴いてるみたいでした」


ルナティナは指を止め、静かに笑う。

外では朝日が昇り始めていた。

「おはようございます」

「おはようございます。お嬢様」

「おはよう、ルナ」

「ルナティナさん。おはようございます」

それぞれの声が重なって、柔らかな光が部屋を満たした。


音も言葉も、静かな朝に溶ける。

そんな時間を、彼らはただ黙って受け止めていた。

てか、あんたら耳よすぎじゃない?魔法かけたのに。


ここまで読んでくださりありがとうございます。


この話が投稿された時間見てみると面白いですね。統計とかが見れるのですが、こんな時間でも見てくれる人がいるんですよね。寝た方がいいと思います。

いつもなにしてるんですか!これ、私が原因?

読者の皆さんには感謝しかでません。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

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