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無名の魔法をかけて  作者: 灰色うさぎ88
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良いでしょ?

今回は前回のその後の様子です。ロディ視点です。

良ければどうぞ!


魔法が終わった夜。

長い戦いの終焉を迎えた空には、やわらかな光が満ちていた。ロディは丘の上で、静かに深呼吸をした。

胸の奥に残っていた黒い靄は、もうどこにもない。


「……終わったな」

隣で風に髪を揺らしながら、ルナティナが小さく頷いた。


「うん。でも、なんか寂しいね」

「寂しい?」

「だって、もう兄上がどこか行っちゃいそうだから」


ロディは少しだけ目をそらす。

「俺は怪盗だ。見つけた物が消えた今、やることもないしな」

「ふーん、そうやってすぐ消えるんだ」

「……お前な」


ルナティナは腕を組み、じっと睨む。

「じゃあ、家来なよ。屋敷、空いてる部屋いっぱいあるよ」

「断る」

「なんで!?」

「俺がいると騒がしくなる」

「え、それ私でしょ!」

「……二倍騒がしくなる」


ぷくっと頬を膨らませたルナティナは、地面にしゃがみこんだ。

「じゃあもう、ここで泣く。兄上が来てくれないなら、ここで凍える」

「おいおい、何言って――」

「泣く!ほら!涙がー」


ロディは額を押さえた。

「……ったく。子どもの頃から変わらねぇな」

「え、じゃあ?」

「行くよ。ちょっとだけだぞ」

「やったぁ!」


ルナティナはぱっと立ち上がって、ロディの腕にしがみついた。

「兄上、大好き!」

「……はいはい。離れろ、転ぶぞ」

「お兄ちゃん、冷たい〜!」


ロディは苦笑しながら、彼女の頭を軽く叩いた。

「まったく……拾われたフリでもしておくか」

「え?ほんとに?」

「その方が説明が楽だろ」

「うん!」


屋敷の門。

「……だから言ってるだろ、俺は来るつもりじゃなかったんだ」

「でももう来ちゃったし、仕方ないじゃん。ね、兄上」

「その言い方やめろ。ぞわっとする」

「じゃあ、お兄ちゃん?」

「もっとやめろ!」


ルナティナは笑いながら、ロディの腕を引いて屋敷の門をくぐる。ロディの顔はすっかり旅人仕様――髪をわざとぼさつかせ、目元を隠すように布を巻いている。


「ただいまー!」


玄関の扉を開けると、フィシリアが即座に現れた。

「……主人、また拾ってきたんですか?」


「道端で倒れてた!目が合っちゃって、見捨てられなかった」


「目が合っただけで拾う人なんて、あなたぐらいですよ」

「うん、知ってる」


「部屋は東の客室を使わせましょう。主人、あとで説明を」


「了解した!」

ルナティナが笑顔で手を振る。


ロディは溜め息をつきながら、彼女の背中を見た。

「まったく……どんな言い訳してんだ、俺がここにいる理由」


ルナティナは振り向いて、いたずらっぽくウィンクする。

「兄上が出掛けたる途中で行き倒れてた。それで完璧!」

「完璧に嘘だろ、それ」


「いいの!家族なんだから!」


ロディは呆れながらも、口元に微かに笑みを浮かべた。

――この妹には、敵わない。


ここまで読んでくださりありがとうございます。


おまけはありません。

もう少しルナティナとロディの関わりを書きたかったんです。兄妹愛。駄目ですか?

あと、ロディを少しだけ気に入ったからです。

そろそろ、エドちゃんと、フィちゃん出てきそうだな〜。(キモかったらごめんなさい)

金曜日しか平日はやる気が出ません。あと、好きな教科がある日しか。

本当は月曜日とか投稿したい。皆さんの仕事とかの励みとかになってるのかもしれないし。こうゆう時こそ頑張れる人は凄い。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

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