四日目
今回も続きです。
クイズがあるので良かったら見てください。
体育祭当日。
練習なんてなく、空は雲ひとつない青。まるで舞台のスポットライトみたいに、校庭全体がまぶしく照らされていた。キラキラ。
生徒たちは赤と青の二色のハチマキで分かれ、歓声や応援の声が響き渡る。旗は風に揺れ、グラウンドは熱気で包まれていた。これぞ青春イベント!完全に乙女ゲームの鉄板行事ですね。皆さんは好きでしたか?
イリーナは少し不安げに、赤組の一員として列に並ぶ。
「……大丈夫かな、私」
運動が苦手、って言ってましたよね。はい、フラグ回収です。
すると、横から声。
「大丈夫。僕も同じチームだから」
フィシリアだ。爽やかな笑顔で、まるで太陽に負けないくらい眩しい。くそっ、こういう瞬間を狙うの上手いんだよなぁ。何故こんな子になったの?
続いて、観覧席の方から落ち着いた声。
「もし何か不安でしたら、事前に練習した成果を思い出してください。無理をせず、できる範囲で挑めばよいのです」
エドガー。応援も理知的でブレない。ちょっと先生ポジションに見えるのもまた良い。
そして極めつけ。
「おーい!イリーナー!」
全力で手を振りながら走ってきたのはロディ。すでに汗をかいて額に髪が貼りついている。
「リレー、一緒の組だぜ!任せとけよ、俺が盛り上げてやるから!」
ほんとに攻略対象?
プログラム一発目に書かれていたのは――
借り物競争だ!
はい、来ました。これ、絶対に「特定の人」を連れて来いイベント発生するやつです。
イリーナはくじを引いて……さて、何が書かれていたのか?
定番くるか?
借り物競争。
イリーナは震える手でくじを引いた。書かれていたのは、
『優しい人』
定番引けよ!広すぎない!?
いやこれ、絶対に誰を連れてくるかでフラグが立つやつでしょ。エドガーはないでしょ?だけどヒロインの前キャラ変わってるし。優しい人で映ってるな。
イリーナは観客席やグラウンドをきょろきょろ見回す。
すると、すぐそばでフィシリアが笑顔で手を振った。
「優しい人?僕なんてどう?」
確かに。初日からずっと気遣ってくれてるし、自然に候補入り。
だが、そこへ割り込む声。
「ここは私が適任でしょう」
個人的には優しくはないよ!ヒロイン選ぶな!
「忘れてない?俺も優しい男だ」
……ロディ。え?妹想いアピールをここで出す?それ読者にしか伝わらないでしょ!
イリーナは困惑しながら三人を見比べる。
さぁどうなる?
「え、えっと……」
王道三択イベント。
本来ならプレイヤーが選ぶところですが、今は物語進行中。
はぁ、もう茶番はいいでしょ?早く終わってこの世界。
キャラ変わっててきついよ!いつもの感じが1番いい。
「そ、そんな……みんな一緒に来て!」
イリーナは思わず叫んだ。
観客の笑い声と拍手が巻き起こる。結果は前代未聞の結果に。審判も苦笑しながら「……まあ、優しい人たちで間違いないね」と判定。いやいや止めとけよ!
イリーナは三人に頭を下げた。
「ご、ごめんなさい、変なことに巻き込んで……」
「気にするなよ!」ロディは豪快に笑った。
他の2人は何も言わなかった。なんか言えよ!
クイズリレー種目。何これ?
「次の種目は、クイズリレー!」と校内放送が響く。
生徒たちはざわつきながらも整列。ヒロイン、イリーナも少し戸惑い気味。ですが名前の通りです。
「クイズ?……走りながら答えるの?」
イリーナの声が小さく漏れる。
フィシリアはにこやかに手を上げて、ヒロインに説明する。
「大丈夫、ただ、問題に答えればいいんだよ。点には入らないから」
エドガーは整った姿勢のまま、補足する。
「チームごとに分かれ、リレー形式で問題に答えながら進む。間違えた場合は、後続の人にタッチでリカバリー可能です」
ロディは胸を張り、豪快にウインク。
「俺のチーム、優勝狙うぞ!」
そんなキャラだっけ?もっとミステリアスじゃなかった?
読者の皆さん、スペシャルイベントです。読者の皆さんも考えてみてください。
「準備はいいかー?」校内放送が響く。
ヒロイン、イリーナは少し緊張して立っている。
「落ち着いて、イリーナ。僕がフォローするから」
フィシリアは肩を軽く叩き、優しい笑み。
「……はい、頑張ります」
イリーナは小さく頷く。
「それじゃ、スタート!」
笛の音と同時に、生徒たちは走り出す。
最初の問題が表示される。
第1問
「この小説が作成された日は?」
A 8月2日
B 8月9日
C 9月1日
イリーナが一瞬迷っていると、フィシリアがそっと囁く。
「覚えてない?ヒントは掲載日とは違うよ」
「えっと……A、8月2日!」なんでわかるねん!
「正解!」
イリーナはほっと息をつき、次の走者にタッチする。
次に走るのはロディ。出番短っ!
第2問
「この話で何話目でしょう?」
A 29話目
B 30話目
C 28話目
ロディは答える。
「B、30話目だ」
「正解!」
第3問
「ロディが正式に登場した回は?」
A 8話
B 10話
C 15話
ロディは胸を張って豪快に答える。
「正解は…8話だ!怪盗として登場したんだ」
私、(心の声)は絶句しています。
え……?やっぱり兄上?……?言っていいの?
読者の皆さん、ここで私、ルナティナは混乱中です。
そしてエドガーの番。
第4問
「この小説がギャグ化したのは何話から?」
A 12話
B 15話
C 10話
エドガーは淡々と答える。
「…12話です。私があの人のせいで…様と言わされた回です」
え?なんの事かな?聞こえないやー。言わないかなー。
「正解!」
その話書きたかったな。
第5問
「ルナティナの台詞の中には間に合うかな?と何かを心配する台詞がありましたが、何を心配していた?」
A フィシリアを心配していた
B 魔法学校へ入学させようとしたが、歳が間に合うかなと心配していた
C 台詞入れとけばいいか位で何も心配していない
エドガーは答える。
「Bですね」
「正解!」
これ難しいよね、本当はBで、魔法学校って感じで学校に入学させようとしていましたが、没。
クイズリレーが終わった校庭に、まだ熱気が残っていた。
「続きまして、最終競技!――借り人競走!」
アナウンスの声に、生徒も観客も大盛り上がり。
…借り物やったのに。まぁいいけど。
このタイミングであるということは、今度こそ引くでしょ。
イリーナは緊張しつつカードを引く。震える手でめくったそこには――
『好きな人』
来たー!やはりヒロイン
「……っ!」
思わず固まるイリーナ。観客席からは「おぉーーー!」と歓声。完全に盛り上がりネタにされている。
フィシリアが一歩前に出て、柔らかく笑う。
「無理に選ばなくていいよ。楽しく走るのが一番だから」
エドガーも落ち着いた声で続ける。
「選べと言われて選ぶものではありません。大切なのは、あなたの気持ちです」
ロディは腕を組み、にやっと笑う。
「そうだ。イリーナが困ってるなら、全員でまた走っちえばいいじゃね?」
「えぇ!?全員で!?」
イリーナは慌てるが、観客席はさらに盛り上がった。
審判も苦笑しながら「……まあ、好きな人たちってことでいいか」と半ば強引に認める。
――そしてスタート!
イリーナの両脇にフィシリアとエドガー、後ろからロディが声を張り上げて並走する。観客からは拍手と歓声が絶えない。
イリーナは笑いながら必死に走り、ゴールの瞬間――
「やったー!」と声をあげた。
観客席から大きな拍手が響き渡る。
誰か一人を選ぶんじゃなく、みんなと一緒に走ったその姿が、何より青春らしくて眩しい。
こうして体育祭は、終わった。
ゲームを超えた、ヒロインらしい答えを見せて。
体育祭ラスト競技――借人競走。
イリーナは結局「誰か一人」を選ぶことができず、三人に手を引かれるようにしてゴールへ駆け抜けた。
観客からは笑い声と拍手が巻き起こり、教師陣も「まあ、友情の勝利ということで」と微妙なコメントを残した。
こうして、赤組と青組の勝敗とは関係なく、体育祭は無事に幕を閉じた。
読者の皆さん、何故だか分かりませんが、花火が見たいです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
投稿遅れてすみません。少しリアルの方が忙しくて全然投稿できてません。待っててくれてありがとうございます。
争いがないのは私の所為です。罪悪感が。次はどうなるかな?進めないとまずい。
クイズ解説します。
第1門、分からないですよね。
何処かの後書きでは、夢からできてますと話したと思います。私はその夢を見た時、おもろ!と思ってメモを制作しました。その制作した日が8月2日な訳です。なので正解はAとなります。
Bと思ってしまった方へ、小説が掲載されたのは、8月9日です。制作とは違います。
この時は投稿したらどうなるだろう?と思っていました。結果8月9日に投稿しました。あとは分かりますよね。
ここで後書き終わり!
ここまで読んでくださりありがとうございました。




