ナレーターの観察日記
今回は続き。引き続きルナティナ視点です。嫌だったらブラウザバックをオススメします。
良ければ見ていってください。
鐘の音はなおも鳴り響き、校門をくぐると広大な中庭が広がっていた。並ぶ花壇は季節外れに色とりどりの花を咲かせ、噴水の水面は虹色に輝く。完全に乙女ゲーム的演出。舞台装置感がすごい。
フィシリアは戸惑いつつも、目の前の少女に小さく微笑みかけた。
「えっと……君も新入生?」
イリーナ・ミルフィア。
これから物語を引っ張るヒロイン。こくんと頷く。
「はい……その、初めてで。場所もよく分からなくて……」
出た出た、定番の困りヒロイン。
読者の皆さん、ここで攻略対象がどう動くかが勝負の分かれ目なんですよ。私はこうゆう時ふざけます。そしてゲームオーバーになります。え?何この言葉?
まずはフィシリア。
彼は柔らかな笑みを浮かべ、軽く手を差し伸べる。
「じゃあ、一緒に行こう。僕も、まだ慣れてないから」
はい優しさアピール入りました!自然体で手を差し伸べるフィシリア。えぇ?こんな事できたの?
エドガーは少し遅れて、しかし堂々と一礼した。
「お初にお目にかかります、ミルフィア嬢。私は三年のエドガー・アシュフォードでございます。式典の会場までご案内いたしましょう」
こちらは安定の大人ルート!礼儀正しく、頼れる上級生感。どちらもポイント高いわね。
イリーナは困ったように二人を見比べ、どうすればいいのか分からない様子。その表情は、もう完全に「選択肢待ち」です。さぁ、最初の分岐イベント。
彼女の心を最初に掴むのは――果たしてフィシリアか、エドガーか。
……それとも、まだ姿を現していない第三の候補かしら?
――ここで読者の皆さん、ここでナレーターの私、ルナティナからの豆知識ですよ。
この世界のルール、ちょっとおさらいしておきましょう。
ですが、ちょっぴり変わってる様です。
フィシリア・ローズ
学年:2年
身分:没落貴族の子息
年齢:17
性格:明るく柔らかいが、ちょっと掴みどころがない
エドガー・アシュフォード
学年:3年
身分:侯爵家嫡男
年齢:18
性格:冷静沈着、理知的で礼儀正しい。周囲に常に敬語。
イリーナ・ミルフィア(ヒロイン)
年齢:16
性格:純粋、少し臆病、好奇心旺盛
まだ全然ヒロイン情報がないですね。
さあ、場面に戻りましょう。フィシリアとエドガー、二人の行動はヒロインの心を左右する最初の選択肢です。
フィシリアはすでに手を差し伸べました。エドガーは礼儀正しく式典への案内を申し出ています。
――さぁ、イリーナはどちらに近づくのか。読者の皆さん、ここが第一の勝負どころです。
イリーナは視線を泳がせ、フィシリアの手と、エドガーの差し伸べられた言葉の間で迷っている!
「えっと……その」
はい、完全に固まりました。出ました、優柔不断ヒロインお決まりのフリーズ。でも分かる。ここでどっちかを選んだら、もう一方に悪い気がしちゃうやつ。そして、書くのを諦めたやつ。だからなんなの?この言葉?
そんな中、先に口を開いたのはフィシリアだった。
「エドガー先輩、式典の会場って、確かあの建物ですよね?」
彼はにっこりと笑いながら、イリーナの手を取ることなく、自然に話題を流した。
「ええ、中央棟の大講堂です。……ミルフィア嬢、どうぞ私たちと一緒に向かいましょう。道中で困ることがあれば、私ども二人でお助けいたします」
エドガーも即座に合わせ、落ち着いた声でそう言った。
――なにこれ!?
普通はここで「どっちにするの?」って迫られる流れでしょう!?なのに二人が協力して場を和ませにいくってどういうことよ!?
イリーナはホッとしたように小さく息をつき、二人の横に並んで歩き出した。
「ありがとうございます……!本当に助かります」
結果、最初の分岐は、二人の協力ルートであっさりスルー。
ゲームならフラグ管理バグるんじゃない?大丈夫?
けれどその歩みの先、花壇の影から誰かの視線がじっと彼らを追っていた。
――さぁ、読者の皆さん。波乱の入学式は、まだ始まったばかりです。
…だが、しかし、平和に終わったようだーーー!
何も起こらないこともいいことだけどね。
鐘の音がゆっくりと消えていき、入学式は無事に終了した。
生徒たちは教室へ向かい、少しずつ校舎内に人影が増えていく。
フィシリアはイリーナを軽く励ますように肩をポンと叩き、
「慣れないけど、一緒に頑張ろうね」
と柔らかな声で微笑む。
エドガーは背筋を伸ばし、すれ違う新入生に礼儀正しく会釈する。
「ミルフィア嬢、教室までご一緒しましょう」
イリーナはまだ緊張気味だが、二人の優しさに少しだけ安心した様子で頷く。
読者の皆さん、ここでナレーターの私、ルナティナから豆知識。
この世界では、新入生たちはまず「1日目の式典」を経験し、
その後は学年ごとのクラスで授業や日常イベントが進行します。攻略対象たちは、こうしてヒロインと最初に接触し、少しずつ距離を縮めていくのです。
問題や事件は何も起きなかった。
でも、心の中で読者の皆さん、気づいてます?
これからが本番ですからね。
明日から、物語の本格スタートです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
いやールナティナに作者の私情が入りすぎでしょうか?
まぁいいですよね。ここまで読んでくれてるなら見てくれたということですよね。
登場人物設定はそんな覚えなくて大丈夫です。
名前だけ覚えて頂ければ平気です。
後、フィシリアは演じてると思ってください。
ここまで読んでくださりありがとうございました。




