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無名の魔法をかけて  作者: 灰色うさぎ88
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乙女ゲームの攻略対象になってしまった〜何故?

今回はフロットホテル脱出後を書いてます。

ルナティナ視点です。それでは読んでってください。


雨音が石畳を叩く静かな街を抜け、私たちはフロットホテルの扉を後にした。

外の空気は冷たく湿っていたが、どこか澄んでいて心地よい。


「……ふぅ、やっと出られたね」

フィシリアは小さく息を吐く。


エドガーも微かに笑みを浮かべ、「お嬢様、よくあの迷路を……直感で進まれましたね」と敬語で告げた。


「まぁね、やっと帰れる」

私たちはそう言い合った――はずだった。


しかし、外の景色がゆっくりと変化し始める。

空の色が鮮やかに変わり、街並みの建物はまるで絵画のように色彩を帯び、石畳は光を反射して輝く。夢のような匂いが漂っていた。


「……あれ?主人がいません」

フィシリアが目を丸くする。


周囲を見渡した。モニターでフィシリア達の姿が見える。

その時、紙がひらりと降ってきた。

『これを読め』

え、これって……


「えっと……僕たち、どうすれば……」

その声は明らかに、世界のルールを知らせていた。


『この世界は乙女ゲームの世界。貴方達は攻略対象に選ばれました。ヒロインの好感度がどちらか100を超えないと出られません。他のキャラにも取られたらゲームオーバーです』


「はい?この声……お嬢様の声ですね」

フィシリアとエドガーが顔を見合わせ、困惑の表情を浮かべる。

彼らの頭上には、淡く光る文字が浮かび上がっていた。


攻略対象:フィシリア・ローズ(2年)

攻略対象:エドガー・アシュフォード(3年)


「……こ、攻略対象?」

フィシリアが呆然と呟く。


エドガーは冷静さを崩さぬまま、少し眉をひそめた。

「まるで、誰かが作った舞台に立たされているようです……」


――その通り!エドガー。

ここからは私、ルナティナがナレーター。読者の皆さんにだけ説明して差し上げます。二人には聞こえませんからご安心を。しかし、ナレーターの台詞はあっちにも聞こえるみたい。現場を私が実況していきたいと思います!


そう、この世界は乙女ゲーム?らしい。

そして二人は……ヒロインの心を奪い合う役を背負わされた。

でも今回は私の仕業じゃない。なんなの?これ?今は紙に書いてることを話したわ。


フィシリアはまだ現実味を帯びず、ぎこちなく笑った。

「……えっと、僕たち、どうすれば……」


その時。


――鐘の音が高らかに響いた。

視界がぱっと開け、気づけば二人は豪奢な学園の門前に立っていた。


石造りの校舎。彩り豊かな花壇。

そして、列をなす新入生たち。


「ここは……学園?」

フィシリアが目を瞬く。


「……新たな舞台の幕開けのようです」

エドガーが小さく息を整える。


そこへ――小柄な少女が、入学式用の制服を少しぎこちなく着こなして駆けてきた。不安げに、それでも真っ直ぐな瞳で。


来たーー!――彼女こそ、この世界のヒロイン。


イリーナ・ミルフィア


「は、初めまして……!」

緊張した声で二人に向かって頭を下げる。


嗚呼、なんて純粋で可憐な登場。

――さぁ、読者の皆さん。

この瞬間から、物語は動き始める。

果たしてイリーナの心を射止めるのは――フィシリアか、エドガーか。


それとも……?


ここまで読んでくださりありがとうございます。


ここでやっと女性キャラ出てきましたね。

まぁ今回は予告編です。次回から文字量増えます。ですが3話で終わらせません。多分。

満足するまでネタを引きずります。許してください。

基本的にはルナティナ視点でお送りします。

これエドガーの視点入れたら面白いなと思ったら入れます。


さぁ、この小説も30話に近づいてきました。早いですね。ここまで読んでくださる皆さんに感謝!合計のユニークアクセスが350になりました。こんだけ読んでくれる人が居てくれて嬉しいです。ひっそり埋もれると思ってたのですが。今回のタイトルはふざけました。分かりやすくてていいですよね。それでは読んでくださりありがとうございました。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

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