乙女ゲームの攻略対象になってしまった〜何故?
今回はフロットホテル脱出後を書いてます。
ルナティナ視点です。それでは読んでってください。
雨音が石畳を叩く静かな街を抜け、私たちはフロットホテルの扉を後にした。
外の空気は冷たく湿っていたが、どこか澄んでいて心地よい。
「……ふぅ、やっと出られたね」
フィシリアは小さく息を吐く。
エドガーも微かに笑みを浮かべ、「お嬢様、よくあの迷路を……直感で進まれましたね」と敬語で告げた。
「まぁね、やっと帰れる」
私たちはそう言い合った――はずだった。
しかし、外の景色がゆっくりと変化し始める。
空の色が鮮やかに変わり、街並みの建物はまるで絵画のように色彩を帯び、石畳は光を反射して輝く。夢のような匂いが漂っていた。
「……あれ?主人がいません」
フィシリアが目を丸くする。
周囲を見渡した。モニターでフィシリア達の姿が見える。
その時、紙がひらりと降ってきた。
『これを読め』
え、これって……
「えっと……僕たち、どうすれば……」
その声は明らかに、世界のルールを知らせていた。
『この世界は乙女ゲームの世界。貴方達は攻略対象に選ばれました。ヒロインの好感度がどちらか100を超えないと出られません。他のキャラにも取られたらゲームオーバーです』
「はい?この声……お嬢様の声ですね」
フィシリアとエドガーが顔を見合わせ、困惑の表情を浮かべる。
彼らの頭上には、淡く光る文字が浮かび上がっていた。
攻略対象:フィシリア・ローズ(2年)
攻略対象:エドガー・アシュフォード(3年)
「……こ、攻略対象?」
フィシリアが呆然と呟く。
エドガーは冷静さを崩さぬまま、少し眉をひそめた。
「まるで、誰かが作った舞台に立たされているようです……」
――その通り!エドガー。
ここからは私、ルナティナがナレーター。読者の皆さんにだけ説明して差し上げます。二人には聞こえませんからご安心を。しかし、ナレーターの台詞はあっちにも聞こえるみたい。現場を私が実況していきたいと思います!
そう、この世界は乙女ゲーム?らしい。
そして二人は……ヒロインの心を奪い合う役を背負わされた。
でも今回は私の仕業じゃない。なんなの?これ?今は紙に書いてることを話したわ。
フィシリアはまだ現実味を帯びず、ぎこちなく笑った。
「……えっと、僕たち、どうすれば……」
その時。
――鐘の音が高らかに響いた。
視界がぱっと開け、気づけば二人は豪奢な学園の門前に立っていた。
石造りの校舎。彩り豊かな花壇。
そして、列をなす新入生たち。
「ここは……学園?」
フィシリアが目を瞬く。
「……新たな舞台の幕開けのようです」
エドガーが小さく息を整える。
そこへ――小柄な少女が、入学式用の制服を少しぎこちなく着こなして駆けてきた。不安げに、それでも真っ直ぐな瞳で。
来たーー!――彼女こそ、この世界のヒロイン。
イリーナ・ミルフィア
「は、初めまして……!」
緊張した声で二人に向かって頭を下げる。
嗚呼、なんて純粋で可憐な登場。
――さぁ、読者の皆さん。
この瞬間から、物語は動き始める。
果たしてイリーナの心を射止めるのは――フィシリアか、エドガーか。
それとも……?
ここまで読んでくださりありがとうございます。
ここでやっと女性キャラ出てきましたね。
まぁ今回は予告編です。次回から文字量増えます。ですが3話で終わらせません。多分。
満足するまでネタを引きずります。許してください。
基本的にはルナティナ視点でお送りします。
これエドガーの視点入れたら面白いなと思ったら入れます。
さぁ、この小説も30話に近づいてきました。早いですね。ここまで読んでくださる皆さんに感謝!合計のユニークアクセスが350になりました。こんだけ読んでくれる人が居てくれて嬉しいです。ひっそり埋もれると思ってたのですが。今回のタイトルはふざけました。分かりやすくてていいですよね。それでは読んでくださりありがとうございました。
ここまで読んでくださりありがとうございました。




