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第45話 少年と愛


「でさ、どうすんの? 配信、まだやるんでしょ?」


 空手道場から戻り、再び仏様のいるところに戻ってきたところでニアちゃんが聞いてくる。


「もっちろん! そろそろ始めようかなってっ! おばあちゃんも認めてくれたしねっ!」

「……そう」


 どことなく浮かない顔。

 わかるけど。


「見てよこれっ! 最新のiponeXXX(トリプルエックス)っ! しかも……proだよっ! 今回のカメラはなんとっ! 深海でも撮影できるとかっ!」


 そんな場所に行く予定はないよっ!

 撮影する人が行けなきゃ意味ないじゃんっ!


「すげぇなiponeXXX(トリプルエックス)っ!」

「今までのも十分すごかったけどね。夜でもばっちり撮影できてるし」

「でも深海で撮影なんか……はっ!?」


 ぴーちゃんが僕を見る。

 ……はっ!? 僕ならもしかして!


「レイくんは行けても、私が行けないわ。さすがに」

「さ、さすがにそうだよね! はははっ!」


 そうだったそうだった。

 いくらつばきちゃんでも深海はさすがにねっ!


「……でも、もしかしたら『愛の共同作業モード』ならいけるかもしれないわね」

「何そのモード……」


 あ、なるほど!

 確かにあれなら……行けても行かないよっ!


「光るやつでしょっ? レイくん、見せてあげてよっ!」

「うんっ!」


 つばきちゃんに霊力を……おぉ、何だか前よりスムーズかも!


「……」

「おぉ、すごいね。すごいのが僕でもわかるよ、すごい」


 とーるがよくわからないことを言ってる。


「レ、レイくんさぁ……私にもやってみてよっ」

「え? いいけど……」


 試したことはないけど、できるのかな?

 あ、でも例の事件の時にできてたっけ?


「それぇぇ~」

「ひゃっ! ……ふわぁぁぁ~……」

「っち! ちっ!」


 おぉっ! できたっ!

 けどなんかつばきちゃんの時よりやりにくいかも!


「へぇ~、これが『愛の共同作業モード』ね」

「すごいわね、『愛の共同作業モード』。めっちゃ光っててウケる」

「仕方ないわ、『愛の共同作業モード』改め、『寵愛モード』とします」


 んん、名前は……ややこしくなるから最初のままがいいなっ!


「ほんとすげぇなっ! 強くなったのがわかるぜっ!」

「へへっ! これで、さっき教えて貰った蹴りがあればっ! いざとなったら私も戦えるからっ!」


 あぁ、だから空手を……。


「だから……一緒に頑張ろうねっ!」

「……ええ」


 キラちゃんとつばきちゃんが手を取り合って笑い合う。


「てぇてぇ……」

「(……私たちも、頑張って応援しようね)」

「(ああ……! 3人は僕たちが守るんだ!)」

「(おぅっ! あ、でもよぉ……)」


 何だかコソコソ話をしていた4人だったけど、ゴーがこっちを向いてとんでもないことを言いだした。


「その『愛の共同作業モード』、俺にも使えねぇのか? もし使えんなら――」

「無理」


 生理的に。


「いいから使ってみろってっ!」

「ぐぬぬぬっ! うりゃあああ!」


 死ねーじゃなくて……わぁ、何でか知らないけど霊力がニアちゃんに飛んでったぞぉ~。

 

「へっ? 私!?」

「おいっ! って、なんかおかしくねぇか?」


 ――っ。

 確かにおかしい、霊力がうまく伝えられない?


「わわっ!」

「きゃっ!」

「お、おい……大丈夫かよ……」


 結局霊力が弾かれちゃった……。

 ニアちゃんも転びそうになっちゃったけど、ゴーが受け止めてくれて助かった。


「ごめんねニアちゃん……」

「う、ううん。びっくりしたけど」


 どうしてだろう、2人の時みたいにうまくいかないな。


「……本当に『愛の共同作業モード』ってことなんじゃね?」

「ははっ! レイくんへの愛が足りないみたいだね」


 そ、そういうことなのかな?


「え、レイくんのこと普通に好きだよ? まぁ、椿とは違うかもしれないけど――」

「だから、『“愛”の共同作業モード』なんだって」


 愛。


 愛?


「ぁ、ぅ……ぁ、ぇとっ! ちょっ、トイレ行ってくるっ!」

「あ、キララが逃げた」


 あい?




「ふふ、ふふふふ、ふふふふふふふふふ……」

「椿が壊れたっ!?」

 

お読みくださりありがとうございます!


果たして豪くんとの『愛の共同作業』は可能なのかどうなのか。

真相は闇の中に……。




もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。

そちらもよかったらぜひお願いします!

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