鍋
コトコト コトコト
鍋のふたが小言を言う
ぐつぐつ ぐつぐつ
具材たちが文句を言う
わたしはみかんをつまみながら
それらの言葉を聞き流す
はやくたべたいなあと
鍋を眺めては待ち侘びる
エアコンの効きが悪い部屋
まるい木のテーブル
その上に置かれた小さなコンロ
毛布にくるまりながら
わたしはわたしの部屋を堪能する
みの虫のようにもそもそしながら
外の風の音を聞く
びゅうと響く音に
少しだけ身震いした
外の寒さを想像するだけで
足先がぴりぴりするようで
寒がりには厳しい季節
はやく暖かくなってくれたらいいのに
そんなことを考えながら
私は白菜にかぶりつく