1544年(天文13年)4月15日~岩槻太田家、江戸太田家、各々の戦いは立花家の援軍を得て危機を脱出出来るのか?
岩槻太田家は古河公方軍に宮代城、春日部城、蓮田城を攻略されました。
本拠地、岩槻城の北の要の守りを破られ、東の要を破られました。
立花家の援軍が揃いました。
反撃可能な状態です。
江戸太田家の戦場では立花家の援軍が大野城を攻略、さらに小栗原城の攻略を目指します。
1544年(天文13年)4月15日~
──川越城、扇谷上杉朝定、長尾信忠──
岩槻太田家の援軍、立花義國から書状が届きました。
古河公方軍に参加して立花家と対決するか?
和議の約束を守り、12月31日まで中立を守るのか?二つにひとつ、選択を迫る内容でした。
信忠、ハッキリしないと川越城を攻めるだと脅して来たぞ!
大宮城の佐伯勢8000、所沢方面から川越に侵攻するなんて煽ってもなぁ、最後まで粘り腰で凌ぎ、見極めて勝つ方に付くぞ!
はい、それで宜しいかと思います。
昨日、山内上杉軍が蓮田城を攻略しました。
山内上杉憲政殿からも誘いが来るでしょう。
信忠、立花家には和議を守ると返事を頼む!
上杉憲政の兄上には川越城に軍勢集結中、後は適当に返事をはぐらかしてくれ!
はい、手配致します。
──蓮田城、山内上杉憲政、長尾憲長──
憲長、お前の作戦が当たり、宮代城、春日部城が落ちて、蓮田城まで落とした。
凄いじゃないか?
まぁそんなもんでしょう。
奴らは隣接地の領主ですから、古河公方に攻略した城が拝領出来る様に助言する!
なんて煽てたら頑張りました。
蓮田城には宮代城、春日部城の落城の様子を流して不安を煽り、裏切りの餌を撒いたら喰らい付いた者が居りました。
そうか、これからの対策はどーするんだ?
岩槻太田家と立花家の援軍は25000にもなるんだぞ、我らは古河公方軍、野田勢、一色勢と合わせても18000じゃないか?
殿!越後国から5000の援軍が来る予定があります。
明日には蓮田城付近に到着するから安心なされ!
何ぃー!越後国から援軍5000?
そりゃ助かる!
合わせて23000になるぞ!
太田、立花の軍勢が25000!
勝負になるじゃないか?
殿!越後勢に扇谷上杉領の上尾城を囲ませる!
これで味方になるのを渋る上杉朝定に出撃を促しますから、これで観念して我らに味方するでしょう。こちらに扇谷上杉軍の軍勢7000が参加しますから我らは総勢の30000!
こちらが優勢になるから安心なされ!
うわぁ?凄い!
憲長に任せていれば安心だな?
殿、まぁ任せてくれたら結果は出すからな、さらに我が弟が更なる援軍を連れて参るからな!
文句言わずにやらせてくれるだろうな?
わかった、任せて安心だ、頼んだぞ!
──なんと不遜な宿老でしょうか?
ヤ●ザの親分みたいな風貌でメチャ怖いので関東管領、山内上杉憲政はビビって長尾憲長に逆らえない状態です。
─岩槻城付近、立花義國、立花将広─
叔父上、蓮田城が落ちました。
岩槻太田家はこれで宮代城、春日部城、蓮田城の3つを失いました。
そろそろ決戦に向けて軍勢の配置を直す必要があります。
義國、佐伯勢8000を川越城の扇谷上杉朝定に圧力を掛ける為に大宮城の西へ配置しておる。
この軍勢を扇谷上杉家の上尾城の南1里に配置する。これで上尾城と蓮田城の様子を探らせる。
川越城の扇谷上杉軍、上尾城の様子、蓮田城の山内上杉憲政の軍勢の様子を探るのだ。
叔父上、随分慎重ですね。
扇谷上杉軍はハッキリしませんが、敵対する度胸が有るとは思えませんが?
義國、川越の扇谷上杉朝定は勝つのはどちらか?
見極めてるのだろう。
奴らを観察すれば古河公方軍の動きも読めて来るはずだからな。
─山内上杉軍の宿老、長尾憲長が越後国から呼んだ援軍が南下しています。その事実を知るのは僅かな者だけでした。
─松戸城、立花義秀、鹿島政家
下総、小弓城方面の敗報が届きました。小弓公方、足利義明が戦死、嫡男、足利義純の死亡、宿老、真里谷信之まで戦死、里見義堯が市原城に退避した事が判明しました。
政家、かなり厳しい結果になったな?
はい、古河公方軍も千葉家当主、千葉昌胤が戦死、古河公方の宿老、簗田高助が重傷です。
2日に渡る激戦に古河公方軍も消耗しております。
小弓城と周辺の城を攻略した様ですから、無理せず、休息したら帰路に付くでしょう。
鎌ヶ谷方面に現れる可能性がありますから、警戒が必要です。
そうだな、小弓公方家は当主、嫡男、筆頭宿老を失った。
後は下総の最大勢力、千葉家に任せて鎌ヶ谷方面にどれだけの兵力で来るのかだな?
─前日に東松戸城の南3キロの大野城を攻略した立花軍、伊集院勢6000はさらに南に5キロ、小栗原城に向かいました。
小栗原城は前日に大野城を攻撃された事で警戒していました。
前日から早朝に掛けて必要な物は運び出していました。
伊集院勢の先鋒部隊が小栗原城に接近する頃には小栗原城から炎が上がりました。
小栗原城は全焼、立花軍に利用されない為に焼き払いました。井戸もガラクタが投げ入れられ、使用不能に
なっています。
─松戸城、立花義秀、鹿島政家
大きな地図を見ながら状況分析をしています。
殿!伊集院忠久から知らせが参りました!
小栗原城は高城勢が破棄しました!全焼させて井戸も使用不能、彼らは立花軍の中継基地に使われるのを嫌い、破壊しました。
ほぉ、そー来たかぁ?
高城勢の本隊は夏見城に有り、こちらを攻撃するなら西船橋城、船橋城
、金杉城が半里(2キロ)毎に配置され、これ等が起点になり包囲されそうだな?
はい、敵の主将、高城胤春は中心に有る夏見城に誘い込みたいでしょう。
ならば、西の端、西船橋城か北側
の金杉城に攻撃するのが良いでしょう。
そうだな、太田勢の回復を見て、明日か明後日、金杉城と西船橋城を同時に攻撃するのも面白かろう?
はい、それでは準備に掛かります!
古河公方軍には北から越後国の援軍が南下中です。
援軍が到着すると大きな影響が有りそうです。
5000の援軍だけで無く、更なる援軍の用意が有るみたいです。
古河公方、足利晴氏は数日中に鎌ヶ谷方面に現れそうです。
古河公方家と立花家の戦いはさらに厳しくなりそうです。




