1544年(天文13年)4月12日~岩槻城周辺、小弓城周辺が騒がしくなりました。立花家の援軍が動き始めます。
浦和城に配置していた佐伯勢8000は岩槻太田家の西の要、大宮城に入りました。
大宮城は川越の扇谷上杉家との国境を守る大事な城です。川越城まで12キロの距離にあり、駐留する事でかなりの圧力を与えます。
前日に立花義國、将広が12000を率いて府中から東村山方面を経由して新座周辺に泊まり、12日夕方までに岩槻城周辺に到着します。
立花家当主、立花義秀も府中から出陣する様です。府中の街が騒がしくなりました。
1544年(天文13年)4月12日~
──府中城、天守閣、展望台──
早朝、立花家朝の儀式に普段は顔を見せない、儀式の創始者、松千代が参加します。久々に松千代が祝詞を唱えます。
大國たまのぉー!
大神様にぃー!捧ぐぅー!
我が命ぃー!魂ぃーおぉー!
正義とぉー!民の安寧のぉーためにぃー!
捧ぐぅーぅぅー!!
君が代ぉー!斉唱ぅぅー!!
─松千代と若者20名が君が代斉唱を終えました。太鼓が響きます。
ダダダン!ニッポン!
ダダダン!ニッポン!
おぉー!にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
ヘイヘイ!ヘイヘイ!
おぉー!にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
ダダダン!たちばな!
ダダダン!たちばな!
奮えぇー!ふるぇー!たちばな!
フレー!フレー!たちばな!
フレー!フレー!たちばな!
うりゃぁーぁー!!
ぶしゃーぁー!!
─府中城から府中の街全体に波動の様な気合いが
入った?かもしれません?
──府中城、本丸、立花義秀、鹿嶋政家
政家、松千代が祝詞を唱えると響きが違うな?
大國魂神社の大神様が空から眺めてニコニコしてる様な気がするぞ!
殿、松千代様が創始者ですから、大神様もさぞかし愛しいでしょう。
大神様が側にいらっしゃるかもしれません。
これで俺達も気持ち良く出陣出来るぞ!
はい、殿は最愛のお孫さんから最高の気合いを頂きましたな?
そうだな?気合いの波動を貰ったぞ!
──本丸から天守閣の松千代達の儀式を見終わると湯漬を食べながら義秀と政家は関東の大地図を眺めます。
政家、予測通り、古河公方軍本隊が下総、小弓城を狙っておったな?
長距離移動で、難儀したに違いない!
海岸沿いに移動すれば子弓公方家の多数の城を攻略しながら進まなければならぬ、しかし、鎌ヶ谷城から北側の二筋の街道沿いならば山と川、手賀沼周辺の湿地帯を我慢すれば接触する城が海沿いより少ないからな。
はい、速さを望んだ様です。
それでも最初の出発地が古河城からですから、下総小弓城まで、おそらく25里(100キロ)の
遠距離です。到着しても休養せねば使い物にならんでしょう。
里見家と楢島正臣の軍勢が小弓城の救援に間に合うでしょう。
間に合えば良いが、松千代が大神様から聞いた成果は半分でも我慢とか、言うておったな?
はい、謎の神託です。
そうだな、下総の成果が半分ならば、古河公方が留守の間に岩槻城、鎌ヶ谷城辺りの状況を逆転して見せるぞ!
──立花義秀は12000の軍勢を率いて鎌ヶ谷方面に向かいます。
本日は江戸城周辺に布陣、明日には松戸城に入る予定です。
松戸城から鎌ヶ谷方面を見張り、
岩槻方面からの連絡を取ります。岩槻から府中より距離が近くなる事で情報も早く伝わります。
さらに下総から帰国する古河公方軍を待ち構えるのが最大の目的です。
下総で小弓公方家に勝利して凱旋する古河公方は鎌ヶ谷周辺から岩槻方面に向かうか、古河に帰国します。
松戸から柏方面に回り込み待ち構えるのも可能です。
利根川の対岸に渡り、常陸国に逃れない限り、必ず近くを通過します。
──府中城内で出陣の儀式を済ませると、府中城南の正門から立花義秀の旗本部隊を先頭に12000の軍勢が出陣します。
甲州街道から、けやき通りを左折して大國魂神社に向かいます。
沿道には出陣する義秀と将兵達に日の丸の小旗が振られ、声援が飛びます。華やかな騎馬の集団が大國魂神社正門で止まります。
義秀と鹿嶋政家、畠山忠國、伊集院忠久ら勇将達と少数の幕僚たちが徒歩になり、大鳥居をくぐります。
本殿にお参りすると先代の大宮司、猿渡盛胤のご老公様が直々に祝詞を唱え、大國魂神社の大神様にお祈りを捧げました。
儀式が終わり、大神様の波動を頂いて清々しく出陣します。
大國魂神社、正門から騎馬に乗る義秀と立花家の武将達に領民達から大きな声援が上がります。
大國魂神社の特別に巨大な大太鼓が
街の中に
七台も繰り出しました。
どーぉーぉーん!!
どーぉーぉーん!!
ダダダン!
ダダダン!
どーぉーぉーん!
どーぉーぉーん!
ダダダン!
ダダダン!
おぉー!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
ヘイヘイヘイヘイ!
おぉー!にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
にぃぃーっぽぉーぉーん!
ヘイヘイヘイヘイ!
ダダダン!たちばな!
ダダダン!たちばな!
応援歌が街全体に響きます。
数千から数万人の領民達も歌いながら跳ねて踊ります!大國魂神社前から府中の街を回りながら、12000の軍勢に大きな力が漲りました。
遂に府中城から立花家当主、立花義秀の軍勢が鎌ヶ谷、松戸方面に出陣しました。
もしかしたら、古河公方軍との直接対決がある?
それはまったくわかりませーん。
執筆中に降りてくるので、筆者にも予想がつきません。
訂正、
前書きにて岩槻太田家の大宮城の位置を東の要と間違って表記しました。
西の要が正しい位置でした。




