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戦国大河小説、立花家三代戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!武蔵国、府中から関東を制覇して、上杉謙信、織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1544年(天文13年)3月28日、川越、府中、原町田、座間、其々の陣営の思惑…

古河公方家は今年の1月に立花家の富の源泉、品川湊、品川城を奪う事を図りました。

岩槻太田家、江戸太田家を従えて世田谷城の吉良家の領地まで奪う積もりが、あろう事か、立花家当主、立花義秀の弟、立花将広の説得に口説かれて、岩槻太田家、江戸太田家、世田谷吉良家の全てが立花家に寝返るとは思いませんでした。


品川湊、品川城を奪う計画は頓挫しました。

岩槻太田家、江戸太田家、世田谷吉良家の全てを呑み込む欲望も挫折しました。


前回は後手に廻った反省から、今回は先手を取り、主導権を握る事を考えました。

1月の屈辱から、上杉憲政の無茶な要求を実現すべく、宿老達が奔走しました。

下野の結城家、小山家、宇都宮家など普段から不仲な連中を纏めて兵力を結集します。

1544年(天文13年)3月28日


──川越城―

―扇谷上杉朝定、長尾信忠―


「殿!古河公方様の軍勢が本当に宮代城と春日部城を攻撃しています!」


「信忠?本当に来たんだな?

宮代城と春日部城が落ちて、岩槻太田家の本拠地、岩槻城が囲まれたとしたらどーするんだ?」


「手伝わずに傍観したら公方様がお怒りになります。岩槻城の攻撃には参加した方が宜しいでしょう」


「すると、立花家との和議は状況次第で破棄する事になるんだな?」


「はい!両天秤に掛けます。

岩槻太田家との国境に近い上尾城に上田朝直の軍勢2000を配置します。

公方様からの最初の要請が上尾に兵力配置する事、更に岩槻太田家に脅威を与える事の二つにございます。

これで、要請に答えた事になります」


「じゃあ、2回目の要請が大宮城を攻めろと命じられたよな?

これはどーするんだ?」


「はい!宮代城、春日部城が落ちそうなら、大宮城近くに軍勢を進め、どちらかの城が落ちたら大宮城を包囲します。

攻撃せず、開城を要求します。

立花家との和議は立花家と敵対しない事です!」


「ほぉ、なるほど…」


「相手は岩槻太田家ですから、太田家から攻撃されたから反撃した!と宣伝します。

立花家には誤魔化して知らせてやります。

和議違反してない事を強調します!」


「ほぉ、犠牲を出さずに済むかもしれんな?

しかし、大宮城を包囲したら立花家から援軍が来るだろう?どーする?」


「はい!

立花家の援軍が来たら、和議違反は立花家の責任だと宣伝します!

それで扇谷上杉家の面子が立ちます!

更に古河公方様に従う振りも出来ます!」


「信忠?勝てるなら良いが、負けたらどーする?

勝った時と、負けた時の身の振り方を考えろ!」


「殿!承知致しました。」


「あれ?信忠!?

立花家は石神井城で俺達を潰せるのに、和議にしたのは、古河公方と戦う事を想定してたからなのかもしれんな?」


「殿!?よくぞ気が付かれました。

立花家は犠牲を少なく押さえて、交渉で石神井城と練馬城を譲り受けました。

油断ならぬ強敵です。

古河公方様と立花家の間を上手く立ち回る必要がありそうです。」


「じゃあ信忠?

最悪の場合だが、立花家と組んだら、古河公方様の威圧から逃れ、山内上杉憲政の兄貴から関東管領職を奪えるかな?」


「ちょっとお待ち下さい!!

殿?いきなりそんな事を言われましても、頭が混乱してしまいます!それだけは勘弁してください!」


「いや?信忠?俺達の戦力が立花家を味方にしたら?岩槻太田を支援して、古河公方軍を撃退したら、今なら前橋の山内上杉憲政兄貴を粉砕して、実力者の長野業政を利用して兄貴を追放出来るかもしれんな?

関東管領職を譲り受ければ、山内上杉家を呑み込んで、古河公方家の上に立てるよなぁ?」


「殿??

なんと、恐れ多い事を!

誰にも口外してはなりませぬ!

知られてもなりませぬ!」


「いや!下克上しても良いではないか?

あらゆる可能性を考えても悪くなかろう!

古河公方軍が負けたら!岩槻太田家、青梅勝沼の三田家、立花家の平林寺城、山口城辺りから敵方の軍勢が川越城に来襲するかもしれん!

どーするんだ?」


「殿?頭が痛くなりました。

上尾城に上田朝直の軍勢2000を派遣します。

手配が済み次第、先ほどの事を思案してみます」


上杉朝定の無茶振りに長尾信忠の思考が追い付かない事になりました。




──府中城、夕刻―

―立花義秀、鹿島政家―



「殿!原町田の立花将広様から書状です。

戸塚にて楢島勢が北条綱成軍に敗退しました!

詳細は書状をご覧下さい!」


書状を読む義秀、平山信季、久良岐康成の戦死を知りました。


「わかった!

主将の作戦に従わぬ二人が失敗の責任を取って黄泉の国へ旅立った!

楢島正臣は余力を残して退却に成功、再編して再度玉縄城を脅かすようだ。

楢島正臣、なかなか面白い武将だな?」


「はい、楢島正臣は大きく育てたい武将です。

義父の将広(立花将広)様の評価も高いようです」



「そうだな、明日からは古河公方軍対策で忙しくなるぞ、情報もあちこちから入るだろう。

予定通り、援軍の手配は大丈夫か?」


「はい!予定通りにございます!」


―岩槻太田家、援軍―

石神井城、佐伯勝長4000

練馬城、吉良頼貞2000

東伏見城、立花義弘2000

合計8000


「殿、明朝、岩槻太田家に送る援軍は各々の城から浦和城に向かい、昼過ぎには到着する予定です」


―江戸太田家、援軍―


国分寺城、本多広孝3000

府中城、加賀美利久3000

合計6000


「殿、江戸太田家に送る援軍は明朝、品川城に向かい、翌日は松戸城に向かいます」


「宜しく頼む!

川越城の扇谷上杉家の様子はどうだ?」


「はい!古河公方家から援軍要請があるようですが、今のところ、反応不明です」


「まぁ、和議を破ったら制裁するだけだ。

内応する約束を取り付けた赤塚城を奪い、1里先の戸田城も頂く!

それから川越城を攻め落とすぞ!」


「殿、それは気が早すぎます!」

鹿島政家の顔が緩み、笑顔で答えました。


「殿、相模方面が和議成立してから、じっくり対処しましょう」


「はははは!そうだな、焦りは禁物だな?」




─原町田―

―立花義國、立花将広―


府中の父、立花義秀からの指示があり、座間城の北条氏康に対して攻勢を仕掛けます。

瀬沼勢6000に磯辺城に進撃を命じ、鵜野森の小山田勢4000が座間城の西から接近させました。


原町田の本陣からも座間城正面、北側から3000兵力を進出させました。

金森の山口勢3000が座間城東から接近します。

座間城周辺の各地で小競り合いがはじまりました。



─中津から5キロ南下、関口陣地―

―三田綱重、大石盛将―


座間城が見える対岸から火矢を放ち、河川敷一帯に火を放ちました。

対岸には少数の警備兵力が、消火にあたりました。

大石盛将勢2000が対岸に渡り、さらに放火して河川敷が燃えています。

座間城から北条幻庵が率いる軍勢が600が到着しました。

大石盛将勢と矢合わせから長槍部隊を繰り出しますが形勢は大石勢有利です。

北条幻庵は後退しながら包囲されぬように引きました。


後退する北条幻庵の軍勢を追わず、大石勢2000は相模川を渡りました。

北条幻庵は伏兵400を隠していましたが、伏兵の気配を察知した大石勢は罠に掛からず、整然と引き上げます。


北条幻庵は部隊を反転して相模川まで追撃しましたが、弓の連射で接近を阻まれます。

圧倒的な弓矢の雨にさらされ、追撃を断念、大石盛将は巧みに軍勢を操り、無事に対岸へ戻りました。


北条幻庵は対岸近くまで軍勢を戻し、撃退した事を主張して鬨の声を上げました。

「エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!」


大石勢の背中に向けて声を響かせると、対岸の大石盛将も鬨の声を挙げさせました。

「エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!」


ダダダン!にっぽん!

ダダダン!にっぽん!

おぉー!おぉー!

にぃーぃーっぽーん!

にぃーぃーっぽーん!

にぃーぃーっぽーん!

にぃーぃーっぽーん!

ヘイヘイ!ヘイヘイ!

ダダダン!たちばな!

ダダダン!たちばな!


エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!


気勢が上がり、立花軍の士気の高さを印象づけました。




─座間城―

―北条氏康、北条幻庵―


座間城周辺の戦闘で慌ただしくなりました。

北条幻庵が座間城の弱点と言える南側を守る為に志願して出撃して大石勢を撃退して帰還しました。


「氏康!撃退したぞ!

立花軍もなかなかやりおるぞ!」


「叔父上!無事で何よりです!」


「戦況はどうだ?」


「はい!立花軍は軽く攻撃しただけで、こちらの配置や、防御力を試した様です。

既に立花軍は退却しました!」



その後、間も無く戸塚で勝利した北条綱成勢8000が海老名城を経由して、座間城に到着しました。


あと、少し早ければ、大石勢を粉砕したかもしれません。北条氏康、幻庵も悔しい思いに駆られました。


しかし、頼もしい仲間が合流、北条軍の士気が高まりました。














相模の戦いにも変化がありました。

戸塚で立花軍に勝利した北条綱成の軍勢8000が座間城に合流しました。

激しい戦いになるのでしょうか?


明日からが楽しみになりました。



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