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戦国大河小説、立花家三代戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!武蔵国、府中から関東を制覇して、上杉謙信、織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1547年(天文16年)4月上旬、奥州遠征軍、大館城から出陣!

松千代の発案で内乱で苦しむ伊達家を救い、奥州進出の楔を打つ計画は順調に進みました。

いよいよ奥州遠征軍が動きます。

1547年(天文16年)4月上旬


岩城重隆が立花義秀に縁談を申し込み、同盟に参加したいと希望した裏には立花家の先乗りの使者、立花家一門の日奉宗政ひまつりむねまさが巧みに勧めた事が大きな要因になりました。

更には朝廷の意向が父の伊達稙宗を隠居させて家督を兄、伊達晴宗に継がせる裁定だと知らされた事も大きな要因でした。


日奉宗政は立花家が源氏の棟梁、源義家公の三男が立花家を創設した事から、皇室や近衛家、九条家の荘園を400年余りに渡り守り続けている事や、古河足利家と前橋上杉家を相手にした関東の戦いの様子や、都に上洛した時の様子等を語り、岩城家が奥州で最初の同盟大名になれば岩城家だけで無く、必ず伊達家の為になると熱心に語ったからこそ、岩城重隆の決意が固まりました。



―岩城家、大館城―

4月3日の午後、軍議の為、大館城の大広間に勅使の二人、万里小路頼房と烏丸義光と立花家が引き連れてきた諸将が揃いました。

奥州からは呼び掛けに応じて、岩城家の隣の白河結城家の領主、結城政勝が参加していました。

今後の方針を定める前に、立花義秀の娘が今秋、10月に岩城重隆に輿入れする事に加えて立花家と岩城家が同盟を結ぶ事が公表されました。 

「これは目出度い!」

「幸先よし!」

「岩城重隆殿は先見の明有り!」

「おめでとうございます!」

諸将から祝福の声が上がり、和やかな雰囲気で軍議が始まりました。


岩城家の本拠地、大館城から伊達晴宗の本拠地、桑折西山城こおりにしやまじょうまで推定30里(120キロ)、6日から最大10日の行程で行軍を想定しています。

立花家、筆頭宿老、鹿島政家が諸将の為に畳二丈分の大きさの地図を掲げて説明を始めました。

地図には奥州の諸大名の勢力圏と本拠地が示されていました。


「諸将の皆様に奥州の状況を説明致します!

伊達家の内乱は父の伊達稙宗を支援する大名家が多く、蘆名家、最上家、葛西家、大崎家、石川家、二階堂家、田村家、二本松家の8家にございます。

それに対して嫡男の伊達稙宗側を支援していたのは岩城家の岩城重隆殿と白河結城家の結城政勝殿の二人だけだった為、不利な状況にあります。 

しかしながら、伊達家の直臣の8割が嫡男、伊達晴宗殿を支持する複雑な状況になっております。

現在は停戦の状態にありますが、伊達稙宗側の諸大名が停戦に不満を持ち、一触即発の危険がございます。

くれぐれも、我が奥州遠征軍は油断する事なく勅使の御一行を護衛して任務を遂行する事をお願い致します!」


鹿島政家の説明に続いて先乗りして停戦に漕ぎ着けた功労者、日奉宗政が説明を始めました。

 

「諸将の皆様にお知らせ致します。

朝廷の御威光を持ちまして、優勢だった父君の伊達稙宗殿の陣営が停戦に応じていますが、武装を解除した訳では有りません。依然として伊達稙宗殿の本拠地、丸森城には10000を超える軍勢が健在にございます。

更には伊達稙宗殿を支援している方々の城も臨戦態勢を解いてはおらぬ故、油断なさらぬ様にお願い致します!」


諸将の顔付きが引き締り、楽観していた状況とは異なる事が知らされました。

それから奥州遠征軍の行軍行程が示されました。


①石川家の三芦城みよしじょう

②二階堂家、須賀川城

③田村家、三春城

④二本松家、二本松城

⑤伊達家、桑折西山城


奥州遠征軍は勅使を護衛して伊達稙宗を支援している大名家の居城を訪ねて停戦を誓わせて先に進みます。

奥州遠征の編成が発表されました。


―奥州遠征軍―

―先発部隊、主将、瀬沼寿勝―

―勅使、万里小路頼房、烏丸義光―

先鋒、岩城重隆1000

次鋒、結城政勝500

立花家、瀬沼寿勝1000

滝山大石家、大石盛将1000

青梅三田家、三田綱重1000

世田谷吉良家、吉良頼貞1000

合計5500


―後続部隊―

立花家、立花義秀2000

木更津里見家、里見義堯、1000

江戸太田家、太田家景資1000

船橋高城家、高城義春500

秩父藤田家、藤田康邦500

補給部隊1000

合計6000


編成の発表後に奥州遠征軍総大将、立花義秀は今回の遠征に参加させた宿老、瀬沼寿勝を呼び出しました。


「寿勝、今回の奥州遠征にお主を連れて来たのはな、長い間、宿老として裏方の仕事ばかり任せてばかりでは申し訳無くてな…

実はなぁ、松千代に叱られて気がついたのだ…

瀬沼寿勝をいつまでも裏方に使うなと云われてな…

能力に相応しい活躍の場を与えたかった!

先発部隊の主将を任せるから頼んだぞ!」


「ははっ!松千代様が?…

大殿!ご配慮を賜り恐悦至極に存じます!」


「寿勝!かしこまり過ぎるな!

普段のままのお主のやり方で任務を遂行せよ!

奥州の民の安寧と正義を守る為に働けば良いのだ!」


「ははっ!松千代様のご推薦ならば大國魂神社の大神様のご加護がございます!

お任せ下さい!」


「ぶははは!それで良いぞ…」


瀬沼寿勝は立花家の序列五番目の宿老として裏方の業務に精通した有能な人物でした。

温厚で調整能力に優れ、立花義秀が安心して留守を任せられる人材でしたが、松千代から能力を推薦されて

今回の奥州遠征に帯同させる事に至りました。



4月4日早朝、大館城の城下に先発部隊5500が整列しました。奥州遠征軍総大将、立花義秀が将兵に言葉を掛けました。


「此れより、我が奥州遠征軍は勅命を執行する為、伊達稙宗殿を支持する諸大名の本拠地へ向かう!

彼らに恭順を促し、伊達家の内乱を鎮めるのが目的である!

奥州の民の安寧の為に正義を執行する!

太鼓を叩けー!

いざ!出陣だー!」


威勢良く太鼓が叩かれて出陣する軍勢を鼓舞します。

「エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!」

周囲の兵士達が気合いの声を発して奥州遠征軍、先発部隊が石川家の三芦城に向かいました。


出陣する先発部隊を見送る立花義秀の傍には松千代がニコニコしていました。


「お爺!かっこいい!」


「ぶははは!かっこいいか?

松千代が提案してくれたお陰で威張れるぞ!

それからなぁ、瀬沼寿勝が松千代に推薦された事を大いに喜んでおったぞ!」


「きゃははは、立花家は大きくなるんだから仕事が出来る人物には大いに働いて貰わなきゃ損だからね!」


松千代と義秀の二人は奥州遠征軍の軍勢が立花家の黄金菊の紋章の軍旗を掲げて進軍する姿を眺めました。

「エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!」

奥州遠征軍の士気は高く、大空に兵士達の気合いが響きました。









奥州遠征軍、先発部隊が出陣しました。

立花家が遂に奥州に翼を広げます。 

その行く手に有るものは?…


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