表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国大河小説、立花家三代戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!武蔵国、府中から関東を制覇して、上杉謙信、織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

503/512

1547年(天文16年)3月上旬、山崎の戦い、追撃戦!

順調だった反乱軍に危機が訪れました。

幕府側に立花家が参加した事で幕府側に12000余の軍勢が加わり、更に最前線に戦巧者の立花将広が存在したのが反乱軍の不幸に繋がりました。

反乱軍の侵攻が数日後であれば、幕府側に立花家が参加せず、本願寺、大徳寺、東福寺、石清水八幡宮、堺衆の軍勢も幕府側に加担しなかったと思われます。

1547年(天文16年)3月上旬


―高槻城北東2キロ地点―

―反乱軍、細川晴元勢4000―

―細川晴元、池田義政―


細川晴元の軍勢は西国街道と南北の側道に待機して山崎方面から敗走する味方を収容すると、側近に指示を出しました。

「疲れた兵士達を休ませてやれ!

体力が回復したら混成部隊で構わぬから部隊を再編せよ!」


側近達は収容した兵士達を励まして部隊の再編成に取り掛かりました。

混乱した兵士達を励まして懸命に再編成の作業が始まりました。

次々に敗走して来る味方の背後から幕府軍が迫り、反乱軍、細川晴元の軍勢は味方を収容しながら必死に戦いました。

弓矢を放ち、長槍部隊を密集させて幕府軍に抵抗します。西国街道と南北の側道から追撃して来た幕府軍は待ち構えていた細川勢の抵抗に対して田畑を越えて回り込みました。


幕府軍の攻撃を必死にこらえる反乱軍、細川晴元の元に高槻城から知らせが入ります。

「殿!高槻城から伝令が参りました!

本願寺の僧兵3000が高槻城に迫り、間も無く包囲されると知らせて参りました!」


「なんだと!…昨日、高槻城が陥落して本願寺勢は退却した筈、…物見の奴らは何をしていたのだ!

しっかり追跡していれば、隠れていたのが掴めたはずだろうが!」


反乱軍は昨日、幸先良く芥川城、高槻城を攻略した事で気の緩みが有りました。

本願寺の軍勢が退却した事に油断して物見の兵士達が徹底した追跡を怠っていました。

総大将は最終的な責任を持たねばなりません。

油断が招いた危機に即座に対処する責任がありました。


「殿!本願寺勢は恐らく我らの退路を塞ぎます!

高槻城付近を避けて、安全に丹波国へ退避するには北西の芥川城付近から行かねばなりません!」


「無念だ!悔しいが此れまでだ!

再編成した兵士達を先に芥川城へ向かわせろ!

芥川城で防戦するぞ!」


細川晴元は危機的な状況で事態の収拾を図ります。

しかし、状況は更に悪くなりました。


「殿!物見からの知らせが参りました!

東の淀川方面から多数の僧兵が接近します!」


「何だと!僧兵共が!」


「殿!此処は我が池田勢200名が残ります!

時間を稼ぐ間に芥川城へ向かって下され!」


「いや、一緒に退避するぞ!」


「殿、そのお気持ちが褒美にございます!

殿は多数の兵士を救わねばなりません!

早く芥川城へお急ぎ下され!」

側近の武将、池田義政が細川晴元を逃がす為に死を決意して訴えました。


「解った!其方に殿軍を託す!

頼んだぞ!」


「ははっ!」

二人は目に涙を浮かべ、互いの手を握りました。


「いざ!芥川城へ撤収だ!

落ち着いて芥川城へ参るぞ!」


池田義政の手勢200名を残して細川晴元の軍勢は芥川城へ向かいました。


この時に細川晴元の軍勢に迫っていたのは立花義國の指揮下、東福寺の2000の軍勢でした。

淀川上流の橋本から渡河して反乱軍を包囲すべく接近しています。

更に立花義國指揮下の石清水八幡宮の軍勢2000も追撃に加わり、反乱軍を静かに包囲するべく迫っていました。


更に淀川の楠葉から立花義弘の軍勢1000、大徳寺の僧兵2000が渡河して高槻城周辺に進出、反乱軍側に制圧されていた地域が幕府軍側の制圧地域に代わりました。


反乱軍側は主力の細川晴元の軍勢と木沢長時、三好政長、伊丹親興の軍勢が芥川城を目指して必死に戦い、多数の犠牲を払いながら夕刻、漸く芥川城に辿り着きました。

細川晴元は篝火や松明の用意を命じて日没後でも味方の兵士達が辿り着ける様に配慮しました。



17時過ぎ.芥川城の南4キロ、高槻城は本願寺勢3000、立花義弘勢1000、大徳寺勢2000に包囲されていました。

城内には500の兵力と負傷者200が残されています。昨日、高槻城を攻略した三好政長の家臣、吉田政清が主将を任され、負傷者を見捨てて退避は出来ぬと死を覚悟して籠城する構えを見せていました。



―高槻城城外―

―立花義弘、下間頼久(本願寺指揮官)―


「立花殿、我らは先刻、使者を遣わして降伏を勧告しました。しかしながら城方の主将、吉田政清が拒否しております。我が方は6000、敵は500、守り慣れぬ城を守れる筈はありません。

攻撃するも良いが、何か策がござらぬか?」


「敵も本心では帰国したいでしょう…

囲みを解くから自由に逃げる様に伝えましょう。

下間殿、私が城内へ使者として伺います」


「えっ?本気であられるか?

貴方は立花家の次男ではありませんか?

困ります!兄君(立花義國)に私が叱られます!」


「ぐははは!立花家の者だから良いのです。

細川晴元殿や家臣の方々は度々本願寺の軍勢と戦われたから因縁がございます。

立花家は彼らと因縁がありません。

きっと冷静に話し合えると存じます!」


「承知致しました。お任せ致します!」


立花義弘と僅かな護衛が高槻城に向かいました。

高槻城の主将、吉田政清は立花家の次男がやって来たと聞いて驚きました。

両者は挨拶を済ませると交渉が始まりました。


「吉田殿、我らは高槻城を攻めたりするつもりはありません。幕府への義理で味方しましたが、城内の兵士達には無事に帰国出来る様に願っております。

城の北側と西側を解放致しますから、手持ちの武器を所持して構いませぬ、一切の攻撃を禁じます故、速やかに退避なされば日没前に芥川城へ退避出来ましょう。如何であろうか?」


「立花殿、我らは死を覚悟しております。

負傷者を残して退避は出来ませぬ!」


「それでは負傷者の方々を立花家が預かりましょう!

帰国出来るまでお世話致します!

我らは本願寺、大徳寺、東福寺、石清水八幡宮、堺衆と連携して負傷者を預かり、幕府側に渡さずにお世話致しますが如何でしょうか?」


「立花殿、本気ですか?

絶対に幕府側に手渡さないと言い切れますか?」


「神に誓って幕府に渡しません!

正義と信じて戦い!名誉の負傷した兵士達を必ず守ります!」


「正義と信じて?…敵同士でも守ると申されるのか?」


「はい!正義と信じて戦った勇者達ですから、彼らに罪は有りません!必ず守ります!

その証に私が此処に人質として残りましょう!

芥川城へ急がれよ!

明日では手遅れになりますぞ!」


「立花殿!人質になられる必要はありません。

貴方の誠意を信じましょう。

この御恩は忘れませぬ!

直ちに城内に退避を命じます!

負傷者達を宜しくお願い致します!」


交渉が成立しました。

高槻城の北側と西側の囲みが解かれて城兵の退避が始まり、暫くすると城兵の退避が完了しました。

寄手の大将として立花義弘が軍勢の前で叫びました。


「今回の最大の功労者は本願寺勢である!

下間頼久殿!本願寺勢を率いて城の受け取りをお願い致します!」


「ははっ!承りました!」


本願寺勢は高槻城奪還の功労者として気分良く入城しました。

立花義弘は高槻城の仮の城主に本願寺の下間頼久、仮の副城主に大徳寺の双雲を任命しました。

反乱軍と幕府軍の戦いが終わると幕府側に高槻城を返還する事になりますが、本願寺、大徳寺の軍勢に名誉が与えられ、士気が高まりました。

城内に残された負傷者達は立花家の医師や医療知識を備えた兵士達から治療を受ける事になりました。


一方、高槻城から退避した反乱軍兵士達は追撃される心配が無く、真っ直ぐ北に1里(4キロ)進み、日没前に高槻城に辿り着きました。

その頃、幕府軍に追撃されている反乱軍の兵士達が明るい内に芥川城を目指していました。

軈てこの日の日没の18時を過ぎると辺りは次第に暗くなり、芥川城周辺には多数の篝火を掲げ、救出部隊を配置して兵士達の収容を続けました。

この日、山崎方面に出撃した13000の軍勢の内、芥川城周辺に辿り着いたのは8000ほどしかありませんでした。


この時、幕府軍の追撃部隊を任されたのは松永久秀でした。彼は三好長慶に頼み、立花将広を補佐役にして貰い、助言を貰いながら追撃する事になりました。

立花将広の助言で日没前に追撃を停止、勝鬨の声をあげて兵士達の士気を高め、高槻城近くに集結して明日に備える事になりました。


高槻城から篝火、松明、兵糧を調達して明日に備える事が出来ました。

後続の部隊も続々と高槻城周辺に集まりました。

この日、立花義弘が高槻城を確保した事が大いに役立ちました。


―松永久秀、立花将広―


「立花殿、あのまま芥川城に向かえば恐らく日没後に動きが取れず、敵の反撃を喰らったかもしれません。撤収をして正解でした!助言に感謝致します!」


「ぶははは!腹が減ったし、高槻城近くで過ごせば我らは補給が受けられます。

芥川城に辿り着いた敵は明朝までには多数の兵力が逃げてしまうでしょう。

まともに戦える程の兵力は残らず、反乱軍は退却する事になりましょう!」


「なるほど!…逃げるのを待てば芥川城が手に入りそうですな?」


「急ぐ必要無し、明日はゆっくりで良いでしょう。

但し、夜襲の備えを忘れてはなりませんぞ!」


「おぉ、そうだ!夜襲の備えを忘れてはならぬ!

軍師殿に感謝でござる!」


松永久秀は立花将広を補佐役にして大正解でした。

軍師殿と持ち上げて夕餉には酒瓶を調達、二人でささやかな祝杯をあげました。

後年、織田信長と出逢い、乱世の梟雄と云われる松永久秀と泥酔軍師、立花将広の友情が育まれるのか?

もしかしたら、将来の布石になるかもしれません。


























泥酔軍師、立花将広は難敵を口説いて交渉を成立させたり、不利な戦況を何度も大逆転に導き、無理と思われた北条家を口説いて同盟を結んで周囲を驚かせた実績があります。

将来、立花将広が松永久秀を引き抜く事があるかもしれません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ