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戦国大河小説、立花家三代戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!武蔵国、府中から関東を制覇して、上杉謙信、織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1544年(天文13年)3月22日、東伏見城に動き有り!扇谷上杉軍が未明から動く!

立花家の軍勢が扇谷上杉家、北条家を相手に奮闘しています。立花家は滝山城の戦いの直後の為、兵士達の疲労が心配されています。

1544年(天文13年)3月22日

 

未明から扇谷上杉軍が夜襲を計画していました。 

東伏見城周辺の立花軍を破る事が出来るのか?


―東伏見城未明―

―立花義弘、側近―


「昨日、伊集院忠久より敵陣に夜襲の気配有りと知らせが来ているが、敵陣の様子はどうた?」


「はい、昨夜から敵陣の動きが慌ただしくなりました。夜襲の気配と見られます!」


「ならば間も無く来るぞ!」


「はっ!兵士達に周知致します!」

立花義弘の軍勢が敵襲に備えを固めました。



―石神井城、上杉朝定、長尾信忠―


「信忠!準備は良いな?」


「殿!間も無く空が白んでまいります。

完全な闇夜では同士討ちが多発しますから、あと一息待ちますぞ!」


「わかった!其方の判断に任せる!」



やがて空が少し明るくなり、扇谷上杉軍の夜襲が始まりました。

扇ヶ谷上杉軍は広沢勢2000、難波田勢2000、

上田勢2000が一斉に動き、立花軍に夜襲を仕掛けます。


「いざ!突っ込めぇー!」

「うわぁー!」

「おりゃぁー!」

「うぉーおー!」

大声を張り上げて上杉軍が夜襲を掛けました。

立花軍は夜襲を予想していますから、上杉軍に近い場所に少しばかりの囮の兵士を配置して敗走を偽装させました。


「うわぁー!夜襲だぁー!」

「逃げろぉー!」

各地で20~30名が逃げて行きます。

陣地の奥に進むと50名ほどが慌てて逃げる様子を、見せました。

次に100名ほどの部隊が抵抗しながら退却します。「退却だぁー!」

「後方に退避だぁー!」


上杉軍は釣られて追撃しました。

夜襲開始から20分ほどした頃、太鼓を合図に立花軍が反撃に転じます。

ダダダン!「たちばな!」

ダダダン!「たちばな!」

ダダダン!「たちばな!」

反撃を知らせる太鼓が鳴りました。


陣中奥まで引き込まれ、上杉軍は包囲されていました。立花軍は日頃から夜襲対応訓練を受けています。日頃の訓練で状況に応じた訓練の経験が有り、訓練通りの包囲反撃に転じました。

多数の松明(たいまつ)に照らされ、明け始めた空が白んで来ます。


立花軍は徹底して弓矢の連射で負傷させます。

負傷者敵兵を長槍部隊が槍を叩きつけて粉砕します。


東伏見城から城兵が繰り出します。松明を先頭に上杉軍の横腹を突きました。弓矢の連射と長槍が上杉軍兵士を次々に倒していきました。


―石神井城―

―上杉朝定、長尾信忠―


本丸最上部から戦況を見ている二人に太鼓の音が聞こえてから上杉軍の勢いが止まりました。

石神井から見える味方の軍勢が後退しています。


「殿、東伏見城から城兵が現れました。上杉軍に横撃する様子が見えます!」


「信忠!夜襲が失敗だ!

助けに行くぞぉー!」


「殿!なりません!ダメです!」


走り出した上杉朝定に振り切られ、転ぶ信忠、若い朝定の素早い動きに付いていけませんでした。

彼の決断は滝山城の戦いで日頃競っていた上杉憲政が総大将同士の一騎討ちした事に刺激されたのかもしれません。


朝定は本丸最上部から叫びます。

「救援に参るぞぉー!

味方を救いに行くぞぉー!」

声を張上げ、兵士を集めました。

「馬引けぇー!」


彼に従うのは護衛の五名の美人忍者と小姓数名と50名ばかりでしたが、城門から出る頃には200名が従いました。


「閧の声をあげよ!」

「エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!」

声を出した200名の兵士達に勇気が湧き上がりました。


夜が明けて朝日に照らされると、朝定の軍勢が前進を開始、軍勢はしばらく前進します。

「もう一度閧の声をあげよ!」

朝定が叫びます。

「エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!

エイエイ!おぇー!」


戦場に上杉朝定の存在が光に照らされて、敗走する上杉軍も朝定の存在に気がつきました。


「殿様が助けに来たぞぉー!」

「もうひと踏ん張りするぞぉー!」

崩壊寸前の上杉軍が踏ん張ります。

やがて、バラバラに敗走する兵士が冷静になり、集団で固まり、後退を始めました。


立花軍は深追いせずに引き上げました。

夜が明けて間も無くでしたが、未明から早朝の戦いは三時間ほどで終結しました。


―石神井城―

―上杉朝定、長尾信忠―


「殿ぉー!よくぞご無事で!」


「どうだ?少しは見直したか?

かっこ良かったか?」

護衛の美人忍者五名に褒められてニンマリしています。

上杉朝定は酒の助けを借りていました。

夜襲が始まる前に不安なので、ちょっと呑んでいたので恐怖が薄れていました。



―東伏見城―

―立花義弘、側近―


側近から北側に布陣している宿老、本多広孝の来訪を知らされました。


「若君!(当主、立花義秀次男)

夜襲返し!上手くいきましたなぁ。

若君の援護も見事でした!

しかしながら、上杉朝定が援護に出て来るとは想定してませんでした。

まぁ夜襲を撃退して被害も軽微ですから、我が軍の快勝です。」


「おぉ、噂ではかなりの軟弱な殿様と聞いていたが、意外に統率力有るじゃないか?」


「はい、意外に勇気がある方なのかもしれませぬ。

あるいはですが、山内上杉憲政殿を兄貴と慕う反面、対抗意識が強く度々仲違いしていた事が有りました。

先日、憲政殿が滝山城で苦戦する味方を救援に向かい、総大将同士の一騎討ち持ち込み、破れましたが、見事な振るまいに名を挙げましたからなぁ。

対抗心なのかも知れませんが、崩壊寸前の上杉軍を建て直した勇気は見事でありました。

余り舐めて掛からぬように致しましょう」


「そうだな、舐めてはならぬな」


「若君、昼過ぎ迄に滝山城から6000の味方が到着します。午後から夕方にかけて府中から殿様の軍勢もこちらに着陣するようです」


「それは楽しみだな、父上と同じ戦場で大きな合戦に出られるなんて、俺は幸せだ!」


夜襲の結果

上杉軍死者220

負傷者430名

損耗率約8%


立花軍死者80

負傷者190

約3%



―石神井城―

―上杉朝定、長尾信忠―


「殿!負傷者を石神井城に入れました。

死者、負傷者で減った部隊に石神井城の兵士から補充します!」


「信忠、負傷者を守る為にも、勝たなきゃいかんな?

負けたら、動けない400名の命は無かろう?」


「はい、その通りに御座います。

必ず勝たねばなりません!」




―相模座間城、早朝―

―北条氏康、北条幻庵―


前日夜、相原城に対峙していた小松城の北条綱成が立花軍に破れ、津久井城に逃れたと知らせが入りました。


「叔父上、数日前に相原城を綱成の軍勢と攻撃していたら勝てたかな?

相原城を攻略して、片倉城を落として滝山城の上杉軍と合流出来ていたら?」


「氏康!残念だが、立花軍が態勢を整える前に決断出来なかったのが不味かった。7日程前に相原城を攻撃していたら、滝山城の戦いに間に合ったかもしれぬ。

切り替えて、打開策を考えよう!」


「今、確保してる磯部城、座間城、深見城から退去したら相模の1/3を喪失してしまう…

玉縄城から鎌倉、藤沢、三浦半島の領地が危機を迎える事になり、このままでは相模川から東の全てを失うだろう…」


「叔父上、磯部城と座間城は多数の小川、水路に恵まれています。田んぼに水を引き入れたら敵方の攻め口が限られ、大軍の兵力を生かせないでしょう!

深見城の周囲は道が細く、敵軍の移動は手間取るでしょう。

座間城から僅かに1里余り(5キロ)

後詰めの兵力があれば簡単に落ちない城です。

座間城に腰を据えて持久戦に持ち込みます!」


「そうだな、氏康、粘っていれば、そろそろ古河公方様が動き出すだろう。下総の小弓公方を攻める予定らしいぞ!

古河公方家、筆頭宿老、簗田殿と情報交換をしてる故、ついでに岩槻の太田家を攻めてくれ!と伝えてあるからなぁ、もしも左様になれば立花軍も兵力を割かねばならんだろう。

古河の公方様も、立花家が勢いを広げるのは不愉快だろうからな、氏康!持久戦で耐えれば負けぬ戦が出来るぞ!」


「はい、耐えましょうぞ!」




―立花家次期当主、立花義國―


前日の3月21日午後滝山城を出発、北野から野猿街道に入り、小野路城を経由して3月22日午前10時頃、成瀬城の西南2キロ、令和時代の町田駅付近、原町田に布陣しました。


―原町田、立花義國本陣―

立花義國2000

立花将広2000

奥住利政2000



山口頼継勢3000が、正午過ぎに着陣、本陣の東、金森に布陣しました。


楢島正臣勢6000が午後2時過ぎに山口勢の東、鶴間に布陣しました。


矢部の陣地から瀬沼寿勝勢4000

立花頼政勢2000、合計6000

が磯部城の北2キロに布陣しました。


淵野辺陣地を出発した小山田信盛勢4000は町田の義國本陣の西側に鵜野森に布陣しました。



―座間城―

― 北条氏康、北条幻庵―

夕刻になり、地図を見ながら両軍の状況を分析さそます。


「氏康!やばいぞ!

立花軍が大軍でやって来たぞ!

磯部城に瀬沼勢らの6000

小山田勢4000

立花義國の本隊6000

山口勢3000

楢島勢6000

総勢25000!

こちらは磯部城に1000

深見城に1000

座間城の本陣に8000

合計10000

座間城付近は田んぼに水を引き込み、街道筋に幾つも柵を構え砦を作ったがなぁ。

立花軍は2倍半の大軍!

厳しいぞ!」


「叔父上、津久井城に退避の綱成(北条綱成)と、連絡が取れました。

津久井から厚木城に向かっています。

平塚城周辺の味方に厚木城へ集合するよう手配しましょう!」


「氏康!厚木城ならここから2里弱(7キロ)だな?

相模川の西側の兵力集めるなら、東側も集めよう!

藤沢、鎌倉、三浦半島から集め、座間城の南1里(4キロ)の海老名城に集めるが、良いだろう?」


「はい!叔父上!妙案です!

厚木城の綱成軍に海老名城を経由させて集めた兵力を任せましょう。

座間城の南に配置します。

補給路の確保と遊軍として働いて貰いましょう!」




―町田本陣、建屋二階展望台―

―立花義國、立花将広―


夕日を眺めながら、遥か2里(8キロ先)に見える座間城を眺めながら会話する二人。


「義國、座間城の北条氏康は負けん気が強い様だな。

こちらは25000、北条軍は10000ほどだが、逃げずに耐えておる。決して舐めてはならん相手だ。

次期当主のお前が着陣したからには相手も必死だ!」


「はい、叔父上!気を引き締めて参ります!」


「座間城の様子を見る限り、持久戦に持ち込むつもりらしいぞ!農閑期の水田に導水してる。周囲に柵を設け、砦も増やしているようだ。

そこでだ、こちらも持久戦に備える必要がある。

我ら主力軍6000は滝山城の戦いの疲労が残っているからな。滝山城からの行軍でさらに疲労が残っている。数日は休まないとならん!」


「はい、疲労は感じております!」


「それでだ、磯部城を囲む瀬沼勢に後方の補給路確保の為、上溝に砦を作らせる。これで小山田城から矢部の陣地と上溝、磯部の補給路が確保出来る!

次に鵜野森あたりに布陣する小山田勢に

は古淵に砦を作らせる。

これで小山田城から淵野辺、古淵、鵜野森までの補給路が確保される。

これに小野路城、成瀬城、長津田城の補給路を持っているから立花軍は補給路に心配が無い!」


「はい、叔父上、憂いが無くなります!」


「これに対して北条軍は小田原方面から補給するには相模川が障害になる。全て小田原から補給するには無理があるだろうな?

持久戦を支える補給物資の半分は鎌倉周辺と三浦半島一帯から集めて来るだろう?

それを阻止するにはどーする?」


「叔父上、岡津城に楢島勢6000を配置するのが宜しいかと思います。

鶴間の陣地から2里余り(10キロ)

鎌倉方面からの街道筋に近く、深見城の牽制にもなります。

街道筋で目立つように振る舞うだけで、座間城の北条氏康には南から攻め上がる脅威を与えられます。

座間城の将兵には退路を塞がれる心理的効果も有るかと思います!」


「良し、それで後一押しが欲しいな?」


「はい、ついでに駿河の今川義元が北条領を狙い動き出した!と噂を流します。

持久戦に専念したい氏康を心理的に圧迫してやります!」


「良し!それは良い手だ!

早速、楢島勢に岡津へ向かうよう指示を出す!今川軍の噂も流してやるぞ!」



―烏山城本―

―立花義秀、鹿島政家―

―3月22日16時頃―


「政家!久我山城が良く見えるなぁ。

夕方の儀式の太鼓の音が聞こえる!

元気で宜しいな!」


「はい、殿の気まぐれで吉良家の皆様が応対に苦慮されておりまする」


「だははは!

これで、吉良頼貞殿が、練馬城の後方、川越街道筋を封鎖するだろうな?

東伏見の義弘に伝えよ!

明朝、石神井城を総攻撃だ!

こちらは久我山城の東から攻撃すると伝えよ!」


「はい、そのように致します!」



東伏見城、石神井城、練馬城周辺に動きが有りました。明日は激しい戦いが予想されます。











立花家の戦いは東伏見、石神井、練馬周辺が決戦になりそうです。


相模の戦場の駆け引きが続きます。

滝山城から到着した立花義國率いる6000は疲労が抜けず、体力の回復に数日かかりそうです。

北条氏康はその事に気がついていません。

さて明日はどーなるのでしょうか?


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