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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)5月20日、足利晴氏、決断!?

足利晴氏が宇都宮尚綱に相談した事から打開策に辿り着きました。

しかし、目指す岩槻城まで直線距離30キロ、帰国直後に再度の出陣は過酷です。


1546年(天文15年)5月20日


─古河公方家、古河城─

─足利晴氏、宇都宮尚綱、野田弘明─


晴氏に呼び出された野田弘明は宇都宮尚綱が同席していた事で隠居か?簗田高助の筆頭宿老解任か?いずれかを決意したと思いました。

宇都宮尚綱が晴氏の結論を説明しました。

岩槻太田家の岩槻城を奪い、二年後の隠居、もしくは岩槻公方家の創設を提案しました。


「何?…服属している岩槻太田家の岩槻城を奪うのか?古河公方家は服属した大名家を裏切ると世間に噂が広がれば服属している諸大名に影響がありましょう!」

野田弘明は正論を述べて否定的な表情を浮かべました。


「野田殿、立花家は先日、川越城を手に入れました。次に岩槻城が狙われ、岩槻城が奪われては古河城まで一日で到達可能になります!立花家は柏、鎌ヶ谷方面の戦いに勝利した勢いで岩槻太田家を説得して服属させたらどうなりますか?

岩槻城が起点になり、立花家は補給線の心配無しに古河城を攻撃可能になります!」


「んん、今さら岩槻太田家が立花家に寝返るか?…待て…あり得るぞ…古河公方家は主力決戦に負けた!秩父、川越、房総半島の戦いにも破れた…今なら、もしかしたら…岩槻太田家は寝返る危険があるぞ!」


「はい、岩槻太田家側の心理を考慮すると危険な状況です!大義名分は幾らでも作れます!岩槻太田家は立花家と手を結んだと先に宣伝してしまえば正義は我らに有ります!」


「解った!岩槻城を奪う事は同意するが兵力はどうする?簗田高助殿の同意無く動かすつもりか?」


「野田殿、私が事後承諾を取り付けます!」


「尚綱殿?それなら事後承諾は次席宿老の我に任せてもらうぞ!お叱りは我が身で承るから心配はいらぬぞ!」


「はい!それでは事後承諾は野田殿にお任せ致します。

今頃、岩槻太田家、太田資正殿の軍勢は立花家と国境の戦いの最中に停戦になり、国境の確認交渉中でありましょう。今なら岩槻城は容易に確保出来ます!」


「尚綱殿、解りました。

公方様、先ほどは公方様の決意を促す為に無礼な態度をお詫び致します!

尚綱殿の説明に同意致しました。

公方様の為に微力を尽くします!」


「そうか、弘明、俺の為にした事ならば構わぬ!これからも世話を掛けるが頼むぞ!」


課題を出した野田弘明も答えを出した晴氏も互いに満足する道が見つかりました。

宇都宮尚綱の説明に野田弘明が納得した結果、明日の早朝に軍勢を率いて岩槻城へ出立する事になりました。


古河城内や城下町に帰国している将兵に岩槻太田家の救援に向かう事が布告されました。足利晴氏が出陣する事が発表会されると城内と城下町には召集を知らせる太鼓が響き、古河の街は騒がしくなりました。


野田弘明と宇都宮尚綱の家臣達が城内と城下町にて足利晴氏の出陣を叫び、岩槻太田家の救援に向かうと触れ回りました。

「正義の為、公方様が有志を募る!

勇気ある者は集合せよ!明朝出陣だ!」


帰国直後の将兵に再度の出陣は難しい状況です。足利晴氏、野田弘明、宇都宮尚綱の三名はどれだけ兵力が集まるか不安が募りました。


野田弘明は宇都宮尚綱と地図を眺めながら考えます。野田弘明の居城、栗橋城から野田弘明が所有する宮代城に兵糧部隊と護衛1000を先行させます。宮代城は岩槻太田家との国境の城になり、岩槻城まで2里(8キロ)にあり、兵糧の問題が解決します。護衛兵力1000と共に先行させれば岩槻方面の情報も把握可能になります。

野田家は先祖代々栗橋城を起点に水運で財を蓄えています。簗田家に次いで利根川等の水運利権を所有しており、財力も簗田家に次ぐ資産があります。

野田弘明は宮代城に兵糧輸送の手配を済ませると、やはり簗田高助の事が気になりました。


「尚綱殿、やはり、簗田殿に事前に伝えましょう。船便で利根川から下れば一刻(2時間)以内に簗田殿の居城、関宿城に伝えられます。

未だ帰城されてないでしょうが、先に伝える事が後々の為になりましょう」


「野田殿、お任せいたします」


二人は思考を巡らせて忙しく準備に努めます。足利晴氏と簗田高助の対立を回避する為、懸命に働きました。





足利晴氏、宇都宮尚綱、野田弘明の三名が危機を乗り越える道を求めて動きました。

果たして成功するのでしょうか?

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