表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/466

1544年(天文)13年3月上旬、滝山城周辺に 上野山内上杉軍襲来!滝山城の運命は?

滝山城周辺に上野山内上杉軍は3ヵ所に分散、主力軍の到着を待っています。


川越の武蔵扇谷上杉軍は、いつ動く?

1544年(天文13年)3月上旬、上野山内上杉軍、上野前橋から遠路滝山城まで、直線で80キロ、実際は約100キロ、舗装されてない戦国時代の街道筋は真っ直ぐではありません。


宿老、鹿島政家の計略で狭山、入間方面の街道筋にいたずらを仕掛けています。ガタガタ道、穴があったり、道標にイタズラして迷わせたり、騎兵、歩兵も二割増しで疲れたかも?荷車運ぶ補給部隊が苦労したと思われます。


二千の軍が二列、1メートル間隔なら行列の長さは1キロ、武器を持ってるから安全を考えて2メートルなら、行列は長さ2キロ、

ガタガタ道で荷車が遅れます。車輪が外れたり、車軸が壊れたりします。


狭山、入間方面は既に六千の大軍が通過しました。路面はかなり酷い状態になりました。


後から来た上野山内上杉軍は先に通過した部隊が無事だった事を知り油断していました。


■3月5日■


入間宮寺城、諏訪頼宗兵力一千、

箱根ケ崎城、香月(かづき)久則兵力一千


二つの城は川越から狭山→入間→瑞穂→拝島につながる街道筋の至近距離にあります。

小高い山にあり、守りの固い城です。

二つの城の間は2キロ、互いに連携して街道を通過する敵の行列を襲撃出来ます。


立花義秀からの指示でずっと攻撃を控えていました。

上野山内上杉軍六千が通過後、二つの城が行動開始しました。

彼らは滝山城の暗殺未遂事件を知り怒りを胸に秘めています。


上野山内上杉軍

補給部隊安中勝正率いる二千名

上野の前橋→川越を通過→狭山→立花領に入りました。


このルートは最近、無事に立花領を通過した部隊が3つありました。

五千名の軍が宮寺城、箱根ケ崎城の目の前を無事通過していました。


立花領、最初に見える入間宮寺城前を通過しました。

攻撃してくる雰囲気はありません。


やがて、箱根ケ崎城が見えました。

二列になった行列の長さは3キロに達していました。宿老、鹿島政家の考案したでこぼこ、穴作戦に悩まされ、かなり疲れていました。


先頭が箱根ケ崎城前を通過しました。緩やかに右に曲がります。

この辺りは源義家公が訪れた伝説があり、伝説にあやかり、箱根ケ崎城が建てられました。

西から東に伸びる青梅街道の交差点を超えて、令和の時代のアメリカ軍横田基地の北側あたりに差し掛かります。


少しずつ箱根ケ崎城が後ろに遠ざかると無事に通過出来る!

もう大丈夫と感じた頃でした。


太鼓が一斉に叩かれました。

ダダダン!ニッポン!

ダダダン!ニッポン!

ダダダン!ニッポン!

ダダダン!ニッポン!


太鼓を合図に腹背をさらす行列に数百の弓矢が放たれた。最初の一斉射撃で不意をつかれ、次々に倒れた。第二射、第三射は至近距離まで接近、さらに乱射されて行列は大混乱となりました。


恐怖の余り来た道に戻ろうとする。荷車は放り出される。道を外れ、畑に逃げ込む兵士、立花軍は容赦無く潰します。


おーぉーにぃーっぽぉーん!

にぃーっぽん!にぃーっぽん!

にーっぽーん!

へいへいへいへい!


その間、太鼓が響くサッカー式応援歌に立花軍が奮い立ちます!


立花軍の闘い方は時として弓矢主体の闘いをする事があります。時に短弓は連射しやすく、この闘いには多数の連射名人が居ました。


一方的な殺戮となり、立花軍は槍部隊を繰り出します。大混乱になり、立ち向かえる兵士は少なく弓と槍から逃げるばかりでした。


ダダダン!たちばな!

ダダダン!たちばな!

おーぉー!

にぃーっぽぉーん!

にぃーっぽん!

にぃーっぽん!

にぃーっぽーん!

へいへいへいへい!

太鼓の響きと応援歌に立花軍の勢いが高まります。


先ほどまで、目の前の立花家の城を見ながら、手向かい出来ない臆病な奴らだな?

勝手な思い込みでした。

補給部隊の将兵達は今まで通過する上野山内上杉軍に沈黙していた意味を理解していませんでした。


二千の行列は大事な武器、兵糧を運んでいました。まともな指揮官なら補給部隊の安全に配慮して、西に迂回して三田家側の領地を通過するべきでした。


先遣隊から無事に通過出来ると情報丸飲みしたのが間違いだった。


立花軍は先遣隊を無事通過させて補給部隊が油断して通過するのを待っていました。


3キロに伸びた隊列は真横、左右、前後から弓矢の雨にさらされ、槍部隊の突入を受けました。


指揮官を先に倒す立花軍、指揮官と思われる人物を優先して排除します。

部下達は指揮する者がいないとパニックになり四散します。


立花軍は集団で少数を囲みます。

長槍の槍先を揃え、上から叩き、倒れた敵を短槍の集団が突いて止めを差します。

接近戦に短弓が使われ、槍部隊と連携する事で相手を圧倒します。


川越方面から上杉軍が来る事を想定して、伏兵を埋伏しています。

林の中、商家の二階から屋根の上から弓矢の雨、町屋の庭先の垣根から弓矢、長槍を繰り出します。


この戦法は薩摩島津家、知覧城の城下町で実際に使われた戦法です。

薩摩から来た伊集院氏、新納氏、東郷氏、霧島氏などから薩摩戦法が導入されています。



圧勝でした。

補給部隊は信じられない程の被害になりました。


大量の兵糧、槍、弓矢を失い、戦死六百、捕虜ニ百、甚大な被害を受けて敗走しました。


箱根ケ崎城、宮寺城から勝鬨が上がりました。


おーぉーおぉー!

にぃーっぽぉーん!

にぃーっぽぉーん!

にぃーっぽん!

にぃーっぽぉーん!

へいへいへいへい!


ダダダン!たちばな!

ダダダン!たちばな!


エイ!エイ!おぉー!

エイエイ!おぉー!


太鼓の響き、応援歌に士気が高まりました。




3月5日夕方、府中城に箱根ケ崎、宮寺の戦闘勝利が報告されました。


■府中城、天守閣、展望台■


夕陽を見つめる立花義秀、鹿島政家


「殿、箱根ケ崎城、宮寺城の皆が殊勲をあげましたな?」


「よくやってくれた!

油断させて、補給部隊を叩く!

お主が建てた策が見事に当たった!

ウズウズしてたろう。我慢して、腰が抜けたフリしてたろう?随分派手に粉砕したみたいだな?」


「殿、敵は立花家を舐めていました。

次は慎重になるでしょう。

これから補給部隊の道筋はひとつ西側を通過するでしょう。この道から羽村に布陣する藤田勢と合流、藤田勢二千に護衛させるでしょう。

しかし、西に進む時にひとつ道を間違えると三田領、今井城、藤橋城の目の前の街道を通過する事になります。三田綱秀殿に警戒するよう知らせておきましょう!」


「だははは!上杉軍が道間違える?

あったら笑えるじゃないか?

綱秀殿に知らせてくれ!」


「はい!それから、上杉軍が怒って報復に来るやも知れません。

箱根ケ崎城、宮寺城に殿のお褒めの言葉と、警戒せよ!と伝えておきます!」


「そうか、頼んだぞ!」


「殿、忍びからの知らせで、上野山内上杉家では、上杉憲政と宿老の長野業政がやり合ったようです。

大石家との養子縁組が拒まれた事を理由に滝山城を攻めるなど馬鹿げてると長野業政が諫言しましたが、頭に血が登った憲政が激怒して長野業政に謹慎を命じたようです!」


「そうか!長野業政が外されたか!

助かったぞ!」



史実では武田信玄を六度も撃破した名将と言われる人物が滝山城攻めから外されました。

立花家には運があるようです。




■筆頭宿老、鹿島政家、先が見える切れる男、立花義秀の右腕、確かな情報で、義秀を支えています。

上野山内上杉軍、油断して立花軍の奇襲に粉砕されました。

箱根ケ崎城、宮寺城に報復するのか?


あとから来る軍団、補給部隊はどのルートで進軍するのか?


上野山内上杉家を支える長野業政。

史実の彼は武田信玄が攻めてきましたが、六度も撃破して見事に大勝した名将です。

彼が滝山城攻めに参加しない事が戦いを左右するかもしれません。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ