戦国時代に転生したらワクワクする日々が始まる?
転生した先は戦国時代、前世の記憶が残されたまま生まれました。
まだしゃべれないし、身体も思い通りには動きません。
生まれて間もない俺は戦国時代を体験する事にワクワクしています。
1540年(天文9年)5月、武蔵国、府中城内
幼名は松千代、18代目、立花義家が誕生しました。
府中城本丸御殿から嫡男誕生の旗が揚げられ、祝いの大太鼓の音が響き渡ると城内から歓声があがります。
「御嫡男誕生バンザーイ!バンザーイ!」
城内各地で祝い酒が振る舞われました。
嫡男誕生の旗が揚がるや城下町に喜びの声があがり、酒屋、飲食店等が祝い酒を振る舞います。
城内の大太鼓のドドーン!ドドーン!嫡男誕生の音色に応えて大國魂神社からドドーン!ドドーン!ドンドンドドーン!大太鼓が鳴り響きました。
やがて一ノ宮、ニノ宮、三ノ宮、四ノ宮、五ノ宮、六ノ宮の大太鼓が次々胸や腹に響く爽快な音を響かせます。
大國魂神社から大きな山車が城下に繰り出すと府中囃子の賑かな音色が響く、一ノ宮から六ノ宮の山車が各々独自の囃子の賑かな音色で賑わせました。
生まれたばかりの俺はメチャ眠くて外の事なんてどーでも良かった。
夢の中で大國魂神社の大神様からオデコをナデナデして貰ったのがメチャ嬉しかった。
源義家公は夢の中で俺の祖父と父には令和の世から連れてきた事を知らせたらしい…、んん?
祖父も父も霊が見えちゃうのか?
久々に赤ん坊になったんだから、ウヒヒヒ!綺麗なお姉様達にたっぷり甘えてやろうかな?ってチラリと考えた。難しい任務をさせられるんだから、少し位甘えてみたい!
絶対に甘えてやる!!(笑)
それにしてもなぁ、武蔵国、府中に領地があるなら、北条氏康、武田信玄、上杉謙信と戦う事になりそうだぞ!
そうだ!織田信長!本能寺の変の真相を知る事が出来るかも?俺の自説は信長はあの頃、正親町天皇に退位を迫っていた!
新天皇に娘を嫁がせ、天皇の岳父(義理の父)になる事を目指していた!?
天皇家の血筋に織田信長の血が入るとどうなる?あの時、信長は全ての官位を辞退していたはず…関白の地位を狙っていたのか?
室町幕府を凌駕して、在来の朝廷を越えた組織を作るのを目指したのか?
朝廷側の誰かが信長の野望を明智光秀に伝えて信長の野望を阻止させたのではないか?
いや、本能寺の真相解明も大事だけど、大國魂神社で歴史を修正する事を誓ってしまったからなぁ、大神様と源義家公の目指す日本の国造りをやらなきゃ!
まずは関東の争乱を鎮め、関東制覇しなきゃダメだよな…
室町幕府に従ったり反抗したりややこしい古河公方家、山内上杉家、扇ヶ谷上杉家など、古い権力にしがみつく守護大名、守護代などの面倒な事を考えながら、考えてたらいつの間にか睡魔に沈没する俺でありました。
さて、この時、武蔵国南部に立花家の支配地域が存在する事により、歴史の流れが歪み、史実より北条家の武蔵国進出が出来ず、相模原、橋本、町田周辺が立花家との国境になりました。
更に、史実と異なり関東の大名家との婚姻、養子縁組が激減した為、伊豆国、相模国の勢力に甘んじています。
1540年当時、関東最大の勢力は史実と異なり、古河公方家が最大の勢力になりました。筆頭宿老、簗田高助と簗田一族が史実より大きな武力と財力を持ち合わせて強力な指導力を発揮して立花家と対立する事になります。
─1540年当時、有名武将一覧─
北条氏康25歳
今川義元21歳
武田信玄19歳
上杉謙信10歳
織田信長6歳
(徳川家康は3年後に誕生)
祖父、立花義秀50歳
父、立花義國25歳
松千代からは織田信長が6歳年上、徳川家康が3歳下の間柄になります。
史実では今から20年後、1560年(永禄3年)に織田信長は桶狭間の戦いにて今川義元を討ち取ります。
立花家が戦国時代に存在した事で戦国時代を飾る大きな転換点、桶狭間の戦いが起きるのか?史実通りの流れになるのか?
予測不能の時間が流れます。
とりあえず、史実に近い形で織田信長の勢力拡大が史実通りになるならば、今川義元を破り、美濃を制圧して徳川家康と同盟が成立、織田信長は東に勢力を拡大、上洛して近畿地方の敵を制覇して近畿地方の最大級の勢力になります。
立花家が関東を制覇して奥州伊達家と繋がり、武田家、北条家と同盟関係にあれば勝負になるかと思われます。
その頃には鉄砲隊が活躍中だろうけど、祖父の立花義秀は前世は軍人で銃に詳しいからきっと最先端の連発銃を開発してるだろうな?
父の立花義國は財務のプロだから立花家の財務、経済力は凄い事になるだろう。
ワクワクしてきたよ!
夢の中で夢の又夢を見ている俺なのでした。
でもなぁ、気になるのは源義家公が有るべき姿の日本に建て直して欲しい…って言ってたよなぁ、大國魂神社の大神様が望む有るべき姿の日本?
自分の居た令和の日本じゃ無い?
もっと日本の国民ご自信に満ちた立派な独立国で有ることか?
昭和のバブル景気の頃の日本の国は経済大国として輝いていたよなぁ、世界にはメイドインジャパンの製品が売れまくり、サラリーマン達も自信に満ち溢れて、大勢の人々が海外旅行を楽しんでいたよなぁ…
その頃よりも更に強い日本を望むかな?…
太平洋戦争で負けた日本はアメリカの支配下になり、財閥解体で、大企業を分割して経済力を弱体化させて貴族制度を廃止、皇室は僅かに残されたが皇族は解体に近い状態にされ、昭和、平成、令和になってもアメリカは日本を弱小国にするあらゆる手を使った結果、中国、韓国にも舐められた国家になったからなぁ…
有るべき姿の日本!…お爺と親父と俺で日本人が誇れる国造りを…やるしかないぞ!
第2話完
赤ん坊の特権は誰からも歓迎される事、ならば存分に楽しんでやるぞ!
と誓う俺なのでした。
─2024年8月24日追伸─
執筆開始から260話を越えました。
この先、古河公方家、関東管領家等の強敵と関東各地にて何度も戦い、立花家親子3代は天下統一を目指します。
よろしければ長い道のりかもしれませんが、お付き合い戴けたらとお願い申し上げます。
─2025年5月の追伸─
392話で遂に海路、立花家の上洛する事になりました。先は長くなりますが、松千代に備わる能力が高まり、朝廷、幕府に密かな影響力を行使する事になります。
ゆるりとお付き合い戴けたらとお願い申し上げます。
ー2025年7月の追伸ー
6年後、立花家は上洛を終えて帰国する途中で伊勢神宮と熱田神宮に参拝します。
428話にて熱田神宮の参拝には織田家が案内役になり、松千代は織田信長と運命的に出会う事になります。
ゆるりとお付き合い戴けたらとお願い申し上げます。