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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)4月12日、立花将広、泥酔軍師の魔術が発動します!

立花将広の繰り出す策が次々戦局を打開しました。古河公方軍から佐竹勢を引き抜いた効果は抜群です。

1546年(天文15年)4月12日


─永田城、立花軍陣地─


早暁、まだ昨夜の酔いが残る頭を働かせて、立花将広は東金城の古河公方軍に宛てに総攻撃すると通告書を書き上げました。


古河公方家は理不尽にも朝廷が認めた上総公方家領内を勅許も得ずに無断で侵略した賊軍である。


上総公方家、里見家の救援依頼を受けた我が立花家の軍勢は帝の綸旨を戴き、朝廷からの勅命を果たすべく立ち上がり、賊軍、古河公方家に従う者を征伐する。


我が軍勢15000は総力を挙げて古河公方家に組する東金城を攻撃する事を此処に通告する。

以上の内容の通告書と一色直頼、結城政勝の首級と遺品の太刀を横山典弘に託し

東金城に横山典弘を使わしました。


横山典弘は立花将広から2000の軍勢を預かり、新納忠義の軍勢5000とともに北へ7キロ先の東金城に到着しました。


東金城に迫る立花家の菊の紋章の軍旗が多数掲げられています。

古河公方軍の将兵に菊の紋章への恐れ、朝廷への恐れの気持ちが沸き上がります。

立花家が帝や朝廷から綸旨や勅命が与えられてる事を多くの将兵が知っています。


午前7時過ぎ、通告書を携えた横山典弘が古河公方軍、東金城陣地に向かい大音声で叫びました。

「古河公方家の方々に申し上げる!

帝の綸旨を戴き!朝廷からの勅命を受けて我が立花家が関東静謐の為、東金城に書状を持って参った!

さらに、一色直頼殿、結城政勝殿のご首級、遺品の太刀を届けに参った!

ご城内へ案内を所望致す!」


ざわつく東金城の古河公方軍陣地が静まり、横山典弘が城内本丸に案内されました。


東金城主、酒井勝春と古河公方軍から戦死した宿老、一色直頼の弟、一色直孝が主将代行として対面しました。


挨拶を済ませると、横山典弘は周囲の兵士達に聞かせる為に通告書を大きな声で読み上げました。

帝の綸旨、朝廷からの勅命を与えられて行動する立花家の正義を主張しています。

古河公方家の重臣達には耳の痛い言葉でありました。


横山典弘は通告書を読み終わると通告書を渡して古河公方軍主将代行、一色直孝に語り掛けます。


「立花家は一色直頼殿、結城政勝殿の首級と遺品をお渡し致します。首と遺品の太刀を受け取り下さい。

先ほどお渡しした通告書は建前でござる!

我が殿、立花将広は一色直頼殿、結城政勝殿の逝去を悼み、5日程停戦して喪に服し、その間に鋭気を養い将兵の回復を図るが宜しいかと提案致します。

我が殿は後日、正々堂々東金城にて戦うと申しておりますが、如何でござるか?」


古河公方家、一色直孝と酒井勝春は席を外して協議しました。

昨日土気城を佐竹勢が奪い、立花軍に寝返りした事もあり、今戦っても勝てぬと判断した二人は5日間の喪に服すとして停戦の提案を受け入れました。


横山典弘は脅しながら情に付け込み、交渉を成立させました。

帰る際に古河公方軍の兵士達に5日間の停戦が約束された事を知らせ、手土産だと称して米20俵と清酒5樽を与えました。

古河公方軍の兵士達は喜んで受け入れました。

米1俵で300名分になります。

米20俵で6000名分になります。

酒樽1樽で300杯分です。

酒樽5樽で1500杯分です。


午前11時、任務を果たした横山典弘と7000の軍勢が永田城に帰還しました。

古河公方軍側の様子が判明しました。

連日の大敗で疲労困憊の兵士達は士気も低下しており、推定兵力6000が残っていました。


─立花将広、新納忠義─


「将広様、鮮やかな采配に敬服致します。

東金城の兵士達は諦めた表情をしておりました。兵糧も足りず飢えておりました。

米を分け与えると大喜びでした。

清酒の酒樽を与えると先を争い呑み始めました。5樽では1500杯しかありません。

6000の兵士達が争奪戦になりました。(笑)」


「ぶはははは!あれは計算ずくだからな、明日も5樽届けるからな、毎日欲しくなるだろう。毎日呑んでたら戦なんぞやりたく無くなるだろう?それが狙いだ!おれが選んだ青梅の銘酒だからなぁ、あれを呑んだら病みつきになるからな。(笑)」


「なんと、酒攻めですかな?(笑)」


談笑する二人の元に佐竹義廉から大椎城を確保したと知らせが入り、使いの者から状況が説明されました。


大椎城は千葉家筆頭宿老、原胤清の軍勢が進撃拠点にしていましたが、立花将広の軍勢に原胤清が討ち取られ、敗走して帰城した軍勢は暫く静観していました。


しかし、酒井一族が立花家に臣従した噂が流れ、立花軍、佐竹軍が来襲するとの噂に乱され、逃亡する兵士達が続出、そこに原胤清の首級と遺品の太刀が届き、嫡男、原胤貞が撤退を決断、立山城を経由して市原城方面に向かった事が判明しました。


「ぶはははは!やったぞ!忠義!

酒井一族離反の噂と大椎城攻撃のを流したら効果があったぞ!

さらに昨日早朝に原胤清の首級返還して正解だったぞ!

生前の一色直頼が大椎城に首を届けてくれたお陰で大椎城が手に入り、嫡男、原胤貞が指揮して敗走、筆頭宿老の嫡男が逃げて市原城に戻り、すんなり親父の跡継ぎに千葉家筆頭宿老になれるか?

他に実力者がいたなら責任を追求して嫡男の筆頭宿老就任を妨害するだろうな?

ぶはははは!、筆頭宿老争いの火種が出来たかもしれんぞ?」


「将広様、泥酔軍師と言うより最近は魔術師みたいですな?(笑)」





東金城に何やら魔術?

味方になった佐竹勢が土気城に続いて大椎城まで攻略しました。

立花将広の選択肢が広がりました。

次に打つ手は?

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