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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1545年(天文14年)11月中旬、立花家に朝廷から綸旨が降され、古河公方家、関東管領家には朝廷から叱責の書状が届きました、

朝廷から届いた綸旨に応える為、立花義秀が決意を固めました。


秩父の領主、藤田一族を救います。

1545年(天文14年)11月中旬


─府中─

先日、立花家に朝廷からの使者が訪れ、立花家に関東静謐の綸旨が降りました。

古河公方家、関東管領家には朝廷からの叱責の書状が届きました。二つの事実は紙芝居を通じて立花家領内から同盟大名家の領域に知らされ事で関東甲信越まで伝わりました。


─立花義秀、鹿島政家─


「殿、昨年に続き、朝廷から綸旨を戴きました。そろそろ関東静謐の為、大義名分を唱えて動いても宜しいかと想います。」


「政家、近衛中将府を設立して以来、初の軍事行動になる故、誰からもこれぞ正義と思われる行動にしたいのだ。」


「殿、秩父の領主、藤田一族が二つに割れております。藤田一族は前橋上杉家の宿老ですが、昨年筆頭宿老に就任した長尾憲長の策略で嫡男への相続が却下され、憲長の息の掛かった親族に相続が強制されました。青梅三田家から藤田一族の半分は調略済みと聞いております。介入なさいますか?」


「政家、青梅から三田綱秀、綱重親子を呼んでくれ、詳しく話しを聞いてから対処を決めるぞ。藤田一族は青梅三田家、滝山大石家と昔から姻戚関係だろう、大石定久、盛将親子も呼んでくれ、ついでに八王子から将広も呼んでくれ、久々に皆を集めて楽しく酒を酌み交わすぞ。」


「はい、手配致します。」


府中城に青梅三田家、三田綱秀、綱重親子、滝山大石家、大石定久、盛将親子、八王子、立花将広

が集められました。


青梅三田綱秀、綱重親子から詳しい情報が入りました。


前橋上杉家の宿老、藤田重綱は主君、上杉英房に嫡男、藤田康邦へ家督相続を申請しましたが、筆頭宿老、長尾憲長の策略で家督相続は親族の藤田友綱に決まりました。


藤田康邦は立花家に従う青梅三田家から嫁を貰っており、将来裏切る可能性を指摘されました。

三田家は10年前の当時は前橋上杉家の家臣であり、同じく隣接地領主の藤田家とは昔から度々婚姻する親戚同士の関係でした。

滝山城の大石家も当時は前橋上杉家の家臣ですから大石家も婚姻関係にありました。


藤田重綱は隠居を強いられ、藤田領の北半分が家督を相続した藤田友綱が藤田本家を継承、本拠地の鉢形城と天神山城を引き継ぎ、残りの南半分を藤田家の分家として藤田康邦が相続しました。


長尾憲長は前橋上杉家の権力を長尾一族で独占する為に宿老の藤田家の弱体化を計りました。秩父、寄居、小川周辺の広大な地域の領主藤田家は以前から相続問題で揉めた事がありました。

藤田重綱は養子に入り家督を継ぎましたが藤田一族の中には相続に納得していない者があり、火種がありました。長尾憲長はその弱点を見逃さず、藤田一族の弱体化を計り、家督相続した藤田友綱を長尾憲長の言いなりに従う存在に仕立てました


隠居した藤田重綱と分家の相続人となった藤田康邦は本拠地から追い出され、莫大な資産を奪われて南へ移り、家臣に迷惑が掛かるからと秩父の城主達からの誘いを断り、数百名の家臣や家族と寺院に分宿してる有り様でした。



「それは許せぬ!悪辣な!」

と泥酔軍師、立花将広が怒ります。

三田綱秀からさらに深刻な事態が知らされます。


「藤田康邦殿が相続された南半分の領地の大半は山岳地帯で収入も激減、家臣達の奉禄も出せぬほど困窮しました。藤田重綱殿と康邦殿は家臣達と秩父の寺院に分宿して暮らしております。三田家から緊急に資金援助をしておりますが、十分な支援ではありません。藤田重綱殿は旧領を回復していただけるなら立花家に従うと申しております。如何でしょうか?」


立花義秀は決意します。


「決めたぞ!藤田重綱、康邦親子を支援する!まず、親戚の縁として三田家、大石家から支援金を届ける、大國魂神社の四ノ宮、秩父神社を通じて藤田領全ての寺院、神社に支援を呼び掛け、藤田家の家臣達が分宿している寺院の改修拡張普請を行う!さらに大國魂神社を通じて秩父の三峯神社から声明を戴き、秩父の民に協力を呼び掛けて戴く。秩父の民なら一番信仰されている三峯神社からの呼び掛けに進んで協力して貰えるだろう。全ての資金は立花家が用立てるから心配いらぬぞ!」

「さらに藤田家の新しい本拠地が必要だな、相応しい場所を探して直ぐに普請するぞ!」


そこに松千代が現れました。


「お爺、お城の良いばしょならあるょー!それはね、武甲山の北、秩父大宮にある小さな山に建てるの!武甲山の龍神様がお城建てなさいだって!武甲山から秩父神社の気が流れて神聖な場所になるから、秩父大宮城を建てなさいって夢にいらしたんだょ!三峯神社のイザナギの神様も、そこにしなさーいだって言ってるょ!」


「ぶはははは!松千代ぉー!武甲山の龍神様と三峯神社のイザナギの神様がお城を秩父大宮の山に建てなさいと、夢に現れたんじゃな?聞いたか?武甲山と三峯の神様から立花家に命じられたんだぞ!」

「これは直ぐに始めるぞ!」


と大喜びの義秀に泥酔軍師、立花将広が問いかけます。


「兄上、武甲山の龍神様と三峯神社のイザナギの神様にお参りして始める事になりましょう。俺に行かせてくれ!」


「将広、良し、準備が出来次第、直ぐに現地に向かって貰うぞ!










松千代の夢に武甲山の龍神様と三峯神社のイザナギの神様が現れました。


神様の指示に従い秩父大宮に城を建てる事になりました。

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