1545年(天文14年)9月、古河公方軍始動、常陸へ侵攻しました。
古河公方家は素直に服属しない常陸国、佐竹氏の本拠地、太田城を目指して大軍を率いて侵攻しました。
加筆あり、後から付け足しの加筆致しました。
1545年(天文14年)9月
古河公方家は佐竹義篤に服属を迫りましたが、義篤の病を口実にのらりくらり避けていました。
佐竹氏の勢力範囲は常陸太田城を本拠地に太平洋沿岸沿いに奥州に進出しており、磐城南部を勢力下に納め、常陸北部から水戸、笠間周辺を勢力範囲に納め、およそ30万石の領主です。
古河公方家に従えば立花家との戦いに引き込まれます。
関わりたく無いのが本音です。
梁田高助が集めた情報から当主、佐竹義篤が病が重く指揮が取れず、古河公方家に従うか否か?揉めてる事が判明しました。
─古河城─
─足利晴氏、梁田高助─
「公方様、常陸国の佐竹氏に服属を持ちかけてから長きに渡りハッキリしません。万が一、立花家と手を組むと厄介な事になりますから、古河公方家の威信に賭けて成敗いたしますぞ!」
「高助の采配に任せる。それで、佐竹の本拠地、常陸太田城を目指すのか?」
「はい、公方様、古河公方家の配下、下野国、下総国、常陸国の軍勢を動員します。大軍で侵攻して一気に決着をつけます!
「わかった!高助、頼んだぞ!」
昨年4月、古河公方軍は立花家と戦いに敗れてから評判を落としていました。昨年は支配地域を広げたにも関わらず、関東の世論は立花家を評価していました。
古河公方家として、威信回復の為にも佐竹氏を下して常陸国を制覇する必要がありました。
9月中旬、朝夕が涼しくなり、古河公方軍が始動しました。
宇都宮勢5000が西から佐竹領に侵攻、結城勢5000が下舘方面から侵攻、笠間城を囲みました。
千葉勢5000が利根川を渡り、北浦から水戸に進出しました。
古河公方本隊は下妻、筑波、土浦を経由して石岡城で大掾慶幹の軍勢と合流しました。古河公方本隊の軍勢は15000に膨らみ、さらに北の水戸城へ向かいました。
佐竹氏本拠地、太田城では佐竹義篤が重体で指揮が取れず、弟の佐竹義里が重臣達と対策を考えるも西から宇都宮勢5000が常陸大宮城を囲み、やがて笠間城を攻略した結城勢5000が水戸城に向かいます。
水戸城は千葉勢5000、結城勢5000、古河公方本隊15000、合計25000の大軍に包囲されました。
古河公方軍は佐竹義篤の補佐役、佐竹義里に降伏を勧告しました。
降伏して人質を提供するなら没収する領土は常陸西部、下野の国境の一部と笠間城周辺に止めるとの内容です。
9月23日、重臣達と協議した結果、佐竹氏は降伏しました。
当主、佐竹義篤の死去が公表されて嫡男、14歳の佐竹義昭が家督を相続する事が決まりました。
常陸国最大の勢力佐竹氏が古河公方家に服属する事になり、常陸国は古河公方家の勢力範囲となりました。
古河公方家の支配地域は傘下の関東管領、前橋上杉家、川越上杉家を加え、下野国、上野国、下総国の大半、上総国の一部、常陸国、武蔵半国、240万石の領域に広がりました。
─府中城─
─立花義秀、松千代─
古河公方軍が佐竹氏を降して服属させた事が知らされました。
「お爺、古河公方家は史実より強いみたいだょ。佐竹義昭の息子、佐竹義重が常陸国の大半を制覇するはずが、活躍せずに終わるかも?」
「松千代、立花家が歴史の流れを変えてしまったなぁ。史実では北条氏綱、氏康が関東で暴れて古河公方軍を壊滅させたはずだからな。北条家が史実より弱く、古河公方家が強くなってしまった。」
「お爺、史実では川越の夜戦で古河公方軍、前橋上杉軍、川越上杉軍が北条氏康の夜襲を受けて大敗してから滅亡に向かうはずが、どーなるかわからないょ?」
「まぁ、そうだな、史実と違う流れになった、歴史の予備知識はあまり役に立たないかもしれぬな?」
「お爺、常陸国の軍勢と千葉勢中心の下総の軍勢が上総公方家を狙う可能性があるょ。3万の大軍が来るつもりで備えないと危ないよ。」
「松千代、上総公方家の兵力は3000、立花家の駐留軍が5000、上総公方家を支援してる里見家がなんとか9000か?合計したら17000ほどだな、まぁ、足らぬでは無し、援護するならば船橋の高城家が6000、松戸、鎌ヶ谷の立花家駐留軍が8000、合計14000なら援護に向かえば30000越えるぞ!普段から連携出来る様にしておれば大丈夫だな?」
「お爺、船橋城主の高城義春が正室を離縁したの覚えてる?ほら?旧主、原一族の嫁だから立花家に従うと誓って、離縁したでしょ?滝山城の大石家の滝姫を嫁がせるのはどーかな?岩槻太田家がうらぎり、父上と叔父上があぶない時に知らせてくれた姫様だから、お爺が良く知ってるでしょ?」
「あっ?松千代、一年前に奴は縁談を用意したが辞退したぞ。まぁ、あの滝姫なら性格も確かだし、父君の大石定久殿が認めてくれたら高城家に打診しようぞ。」
「お爺、よろしくおねがいします。きゃははは!」
古河公方軍が佐竹氏を降伏させて常陸国の全てを勢力下に納めました。
古河公方軍は関東八ケ国に存在感を示しました。
立花家は静観しています。
松千代が同盟大名家の結束を考えて義秀に縁談を提案します。
会話無しの内容に加筆、少々話しを膨らませました。




