1544年(天文13年)9月中旬、江戸太田家に立花家の養女が嫁ぎます。
9月中旬、江戸太田家当主、太田景資に立花家の養女が嫁ぎます。
1544年(天文13年)9月中旬
8月の暑い日々が終わり、9月になりました。領民達が丹精込めて育んだ米の収穫が始まる頃、江戸太田家の若き当主、太田景資16歳に大國魂神社の大宮司、猿渡家の一族から立花義秀の養女となった娘、美樹17歳が嫁ぎます。
松千代が夢で大國魂神社の大神様から神託を受けて指名された姫様です。普段は大國魂神社の巫女さんの仕事に就いていました。
婚礼の行列は府中城から騎馬隊に先導されて大國魂神社に停止します。花嫁と従者、護衛、立花家一族や関係者が大國魂神社の本殿に婚礼の挨拶をします。
大宮司から祝詞、婚礼出立の儀式を受けて、大宮司一族に見送られて江戸城に向かいました。
儀仗騎馬隊1000に先導されて美樹姫は馬車に乗り、弓儀仗兵500、長槍儀仗兵500に護衛されています。沿道には行列を見に来た領民数千が拍手と歓声で見送ります。松千代は大好きな美樹姫と馬車に同乗しています。
七つの大太鼓が鳴り響き、お祭り状態で見送られました。
江戸城に到着すると婚礼は3日間続きました。立花家義秀、松千代
、本多広孝、畠山忠國などが参列して盛大に行われました。
松千代は府中に帰る日に大好きな親戚の姉と別れる悲しさに涙を流しました。美樹姫は松千代をハグして別れを惜しみました。
─立花義秀、太田景資─
「婿殿、我が一族自慢の娘だから必ず幸せにしてくれ!」
「はい、義父上、我が命有る限り、必ず幸せに致します!」
「婿殿、美樹は大國魂神社の大神様のご神託で選ばれておる故、必ず善き嫁になるだろう。末長く宜しく頼むぞ!」
「はい、大國魂神社の大神様を悲しませる事はいたしません!」
「では、府中へ参る故、また逢う時を楽しみにしておるぞ!」
「はい、義父上もお大事に!」
義秀と松千代は馬車で帰ります。
─立花義秀、松千代─
「お爺、美樹ちゃんきれいだったょ、さみしくなる、しばらくあえないよね。」
「松千代、赤ちゃんが生まれたら逢いに行けば良いじゃないか?」
「お爺、早く生まれたらいいね。」
「そうだな、早く逢えれば良いな」
なんて会話中に松千代は夢の中でした。美樹姫と大國魂神社の境内で遊んだ日々を夢に見ながら祖父に抱かれて眠りました。
江戸太田家と立花家の婚礼が終わりました。
江戸太田家は同盟大名から親戚の一門大名として格上げになりました。




