1544年(天文13年)5月5日、松千代満4歳になりました。
松千代満4歳になりました。
お祝いの贈り物が溢れています。
立花家に関わる諸家、商人、領民からも贈られて受け入れ担当者が大変です。
1544年(天文13年)5月5日
─府中城─
満4歳を迎えた松千代に膨大な量の誕生祝いが届きました。
甲冑や端午の節句に飾る人形など数知れず、仏像、屏風絵、風景画等、松千代の好みを調べて贈られる品物がありました。
─立花義秀、松千代─
広間に集められた贈り物を眺めながら、義秀に抱っこされてる松千代は久し振りに二人だけの会話を楽しみます。
「松千代、ほれ、見てご覧、お前の誕生日のお祝いの品物が広間に溢れてるだろう。凄い量だぞ!」
「お爺ぃ、欲しいものだけえらぶから、それ意外はおぉくしょんにするょ!」
「おぉくしょん?競売するのか?」
「お爺ぃ、ぜんぶ貰うのむりだから、お金持ち相手にうりさばく!
それを資金にして街の為につかってほしいの!」
「ぶははは!チャリティーオークションだな?わかった!その通りにするぞ!」
「あぁー!そうだ、立花家に贈られてくる贈答品はその手を使えば片付くじゃないか?」
「松千代!良い事教えてくれた!」
「お爺ぃ、里見家はさぁ、クジラ取れるから小田原、横浜、品川の湊で売れば儲かるでしょ。カツオとかマグロ、キンメダイも伊勢エビとか海の魚を北条、立花が買ってあげれば強く成るよぉ!」
「そうか!敗戦から里見家を立ち直すには海産物だな!」
「凄いぞ!松千代!」
「お爺ぃ、水軍もつよくするのがいいよ!千葉家を倒すなら水軍をつよくしないと、立花、北条、里見が水軍つよくなれば良いことばかりになるよぉ」
「そうかぁ、水軍を強くするぞ!」
「ぶははは!松千代は軍師みたいだな?」
二人の側には護衛と小姓、侍女が控えています。
前世の記憶と知識を戦国時代に生かす為、慎重に会話しています。
松千代のアイディアが立花家、北条家、里見家を動かす事になりました。




