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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1544年(天文13年)4月30日、松千代、立花義秀は府中城に凱旋しました。待っていたのは?

大國魂神社のお祭りと重なり大勢の領民に歓迎されて立花義秀の軍勢が府中に凱旋しました。


18日振りの府中城には報告書や決済が必要な書類がたっぷり溜まっていました。

1544年(天文13年)4月30日


府中城に到着した立花義秀はゆっくり風呂に浸かり、疲れを癒しました。前日、練馬城で風呂に入りましたが、府中城の風呂は格別に気持ち良いものでした。

府中城には来客用、一般兵士、城の文官や使用人、男女別に階級別の風呂が有りました。


身を清めた義秀に留守居役、宿老、瀬沼寿勝が急報を知らせます。


岩槻太田家の外交役、鳩ヶ谷城主、太田正義から関東管領、山内上杉憲政が剃髪して隠居、新当主は越後国主の弟、上杉英房が相続、憲政は越後にて隠居との知らせです。


2つ目に岩槻太田家、太田資正は側室の大石家の嫁を離縁して滝山城に還すとの知らせがありました。


山内上杉家の当主交代は事前に知っており、さして驚きませんが、長尾憲長はかなりの豪腕です。

越後国主の支援を取り付け、山内上杉家の軍勢に越後勢の軍事力を背景に何をするかわからない不気味な存在になりました。


岩槻太田家の側室、大石定久の娘が離縁され、滝山城に還されるのは朗報です。

岩槻太田家の裏切りを立花将広に知らせて危機から救ってくれた娘です。


─立花義秀、瀬沼寿勝─


「寿勝、関東管領家の当主交代は事前に知っていたから大して驚かぬ、宿老のやりたい放題がいつまでも続かぬだろう。」

「大石家の滝山殿は岩槻太田家の裏切りを将広に知らせてくれた命の恩人だ。滝山城のご隠居、大石定久殿に知らせてくれ!」


「はい、手配致します。」


「寿勝、留守居役大儀であった!」

「松千代の夢のお告げで新納忠義、畠山忠國の援軍手配した事は見事であった!江戸太田家が裏切り、退路も補給路も塞がれ、援軍が間に合わなければ我が軍勢は数千名が死傷して壊滅していただろう!」

「それでだ、この大きな功績の褒美に相模国との国境、原町田に築城中の芹谷城を与える!」


「いえ、殿!やれる事をしただけですから!頂く訳にはまいりません!」


「お前は数千の命を救った立花家の手本なのだ!功績をあげた者に褒美をやらぬと俺がケチと言われてしまうぞ!」


「承知致しました。身に余る光栄です。有り難く芹谷城を預かります!」


「ぶはははは!預かるか?まぁ良い、芹谷城周辺には田畑も少ない、人もあまり住んでおらぬ故、相模川、境川から用水路を引いて田畑を増やし、人も増やす!その為にも有能な人材に任せたいのだ。頼んだぞ!」


「はい、お任せ下さい!」


瀬沼寿勝は留守居役の地味な仕事が評価され、大きな褒美に驚きと喜びに包まれました。


「殿!実は武田晴信様と北条氏康様からから戦勝祝いの品物を頂いております。」

「さらに両家から同盟の申し入れを内々に伺いました。使者の方にお目通りいたしますか?」


「いや、明日にするぞ。今日は勘弁してくれ!」



戦いが終わり、府中城に戻りますましたが、不在の間に決裁事項が溜まっています。


しばらくゆっくりは出来そうにありません。

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