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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1544年(天文13年)4月29日、津田沼城周辺の戦いは千葉家の軍勢が幕張城に退却、和議交渉が始まります。

津田沼城周辺の戦いは激しい雨の中、千葉家の軍勢が幕張城への退却に成功しました。


立花軍の主将、本多広孝はこれ以上の戦いは無益だと判断します。


和議交渉で国境を決める事になりました。

1544年(天文13年)4月29日


─幕張、立花軍陣地─


昨日は大雨ですが晴天になりました。

早朝から本多広孝と高城義春は陣地を巡り、兵士達の様子を確認しました。昨日の土砂降りの雨で携行した固形食が濡れて、兵士達は我慢して食べています。

満腹する量ではありません。

昨日は花輪城周辺から津田沼城を経由して、幕張城近くまで追撃して疲労が抜けていません。

敵の千葉家の軍勢は更に疲れているでしょう。

幕張城周辺は花見川から引いてる用水路から水が溢れています。


─本多広孝、高城義春─


「本多様、津田沼城の周囲は水浸しです。和議にして宜しかった様です。」


「そうだな、ずぶ濡れの甲冑で寒かったであろう。余り眠れてないはずだ。」

「過酷な状態で戦わせたく無いからな。」


「はい、敵の兵士達も和議交渉と聞いて一息ついてるかと思います。」


「義春!早く交渉を纏めるぞ!千葉家に受け入れ易い条件にする。」

「八千代城、吉橋城、高津城、幕張城を千葉家に明け渡す!高城家には小野田城を取り返すだけだ。」


「本多様……」


「心配はいらぬ、千葉家は手に入れた城に兵力を配置しなければならぬ、城1つに500ほど必要になろうから、いきなり2000の配置をせねばならぬ、少なくとも半数は地元の領民から徴収するだろうから、高城家の手の者を潜入させれば後から奪い返すのも難しく無かろう。」


「はい、承知致しました!」



─幕張、宝満寺─


立花家から本多広孝、高城義春、千葉家から原胤清、酒井勝春が和議交渉に出席しました。

千葉家が攻略した城は6つ、八千代城、小野田城、吉橋城、高津城、津田沼城、幕張城です。

立花家が奪い返したのは津田沼城だけです。


本多広孝は幕張城の明け渡しを要求、残る4つの城を千葉家に明け渡すと交渉を切り出します。


千葉家、原胤清は幕張城が是非確保したい城です。八千代城、吉橋城、高津城と幕張城の4つの連携した地域を確保したいのが本音です。


返答に詰まる原胤清を見ながら本多広孝は吉橋城、高津城、幕張城のいずれか1つは諦め、本日中に撤退する様に要求して休憩を宣言して高城義春を連れて席を離れました。


原胤清の懸念は千葉家の南部国境に上総公方家が里見家、立花家の支援でやがて反撃して来ると予想されます。和議が決裂して戦えば勝てません。これ以上大きな損害を出したくありません。

高城領から4つの城さえ奪えるなら、幕張城を手放しても反撃した成果として、本拠地元佐倉城に勝ち戦として凱旋出来ます。

是非とも欲しい幕張城ですが、諦めました。



やがて本多広孝が高城義春を連れて席に戻りました。

原胤清は元家臣の高城義春の前で苦渋の決断で幕張城を明け渡すと回答しました。


本多広孝は原胤清が幕張城を明け渡す事を拒否すると想定していました。

小野田城を明け渡すだけで許すつもりが、交渉事の駆け引きで強気に出たら幕張城が手に入りました。


思わず笑みが零れ、交渉は順調に運び、和議内容が決まりました。


①千葉家は八千代城、小野田城、吉橋城、高津城と付随する領地を獲得する。


②千葉家は幕張城を返還する。


③本日から5月末日まで、停戦とする。当面の間、立花家の軍勢が高城領に駐留して監視する。


④千葉家は高城家を独立した大名家と認め、国境のもめ事は幕張城主と調整する。


和議が纏まり、立花家、高城家、千葉家は正式な証書に署名して和議が成立しました。



─本多広孝、高城義春─


「本多様!本当に有り難う御座います。幕張城が返還されるとは驚きました!」


「まあ、俺も驚いた!強気で押してみるもんだな?」

「これで高城家は千葉家に独立大名と認めさせたから、目出度い事だ。」


「本多様、全ては立花義秀様から死を賜るところを、生かして頂きました。この度は本多様に助けて頂きました。未来永劫立花家の為に命を懸けて働く所存で御座います!」


「はははは!高城殿、これからも宜しくお願いしますぞ!」

「これで、領内の整備に専念出来そうですな?」


「はい、有り難う御座います。こちらこそ、宜しくお願い致します。」



幕張城から千葉家の軍勢の退去が始まりました。

花見川が増水してる為に北へ向かい、高津城から吉橋城を通過して八千代城に入りました。

本日は休息して明日、本拠地、元佐倉城に向かいます。


幕張城を受け取り、宿老、馬込和長の弟、馬込和幸を城主としました。


新納勢は松戸城から江戸方面に向かいます。高城勢は船橋城に向かい、本多勢は大野城に向かいました。










高城領内の戦いが終わりました。


高城領内はこれから立花家の支援で船橋城の拡張工事や主要な城の増改築がはじまります。

府中や立花領内から職人や働き手が派遣される事になります。


農民たちは畑や田んぼの作業に専念出来る事になりました。

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