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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1544年(天文13年)4月21日、岩槻太田家当主、太田資正の決断は大勝利になるはずが、予想もしない悲劇に向かいます。

古河公方軍の仕掛人、長尾憲長は太田資正を寝返りさせる事に成功します。しかし、想定外の事が連続して発生、戦いの流れが激変しました。


長尾憲長はどんな手を使うのか?

どーなるのでしょうか?


1544年(天文13年)4月21日夕方~


東大宮城に古河公方軍、山内上杉勢、先鋒部隊が到着しました。

3000の軍勢が北門に現れました。

先鋒部隊の小幡景定から、関東管領、上杉憲政の御座所として借り受けると申し出ます。

太田資正の同意が取り付けてある!と迫られると

城主、河野英康は岩槻城まで確認する訳にもいかず、仕方無く提供するしかありませんでした。


西に4キロの大宮城の城主、小池明正も越後勢から上杉英房の御座所にするからと入城を許しました。


東大宮城は本丸、二の丸を上杉憲政の軍勢に明け渡し、城主、河野英康以下重役5名が本丸に集められ、立花勢の退去を促した容疑で取り調べが行われました。全員が知りもしない事ですから否定します。怒る長尾憲政が5名を監禁、彼らの妻と嫡男の捕縛を命じました。


大宮城でも同じく、本丸、二の丸が越後勢に接収されて城主小池明正以下5名が機密漏洩を疑われ、監禁、彼らの妻と嫡男の捕縛が命じられました。



─東大宮城、上杉憲政、長尾憲長─


憲長?

家来達は知らないんじゃないか?


うるせぇ!

そんなの関係ねぇ!

もう、どーでも良い!

立花家と岩槻太田家は断絶した!

しくじりやがった太田資正を潰す!

立花の軍勢がいなければ岩槻城など簡単に落としてやる!


待て、憲長?

そこまでしなくても良いではないのか?


使番!野田勢と一色勢に伝えろ!

これより、岩槻城に向かう!

岩槻城の北側に布陣せよ!

夜戦支度で急行せよ!

以上だ!


使番!大宮城の越後勢に伝えろ!

上田朝直の軍勢を先鋒に7000の軍勢を岩槻城の南側に布陣せよ!

夜戦支度の用意を忘れるな!

以上だ!急げ!


お屋形!我々も参るぞ!

留守番に我が弟、長尾秀長!

兵力2000を任せる!

使番!我が本隊も出発だ!

各部隊に岩槻城包囲を伝えろ!

夜戦支度の用意を徹底しろ!

岩槻城の西側に布陣するぞ!


憲長、もう夕方になるから明日にしたらどーだ?


アホか?お屋形!

今から行けば日没前に囲める!

岩槻城から溢れて陣地を構える敵勢も油断してるだろーが?今攻撃すれば岩槻城が落とせる!




─岩槻城、太田資正、立川明和─


東大宮城から古河公方軍に城が接収されたと知らせが入りました。

1時間後には大宮城からも古河公方軍に城が接収されたと知らせが入りました。


殿ぉー!大変です!

古河公方軍が城を包囲しています!


何故だ!どーしてだ?

俺は間違えていたのか?

立花家を裏切った報いなのか?


殿!戦うのか?降伏するか?

どちらになさいますか?


関東管領の癖に!

上杉憲政!奴こそ騙しやがった!

明和!兵士達に告げよ!

我らは関東管領、上杉憲政に騙された!ぶっ潰せぇー!


承知致しました!

使番!各部隊に伝えよ!

殿のお言葉のままに伝えよ!

我らは関東管領!上杉憲政に騙された!ぶっ潰せぇー!


─岩槻城の兵士、陣地を守る兵士達に資正の意志が伝わりました。

騙されて立花家と手を切ったが、騙した相手が攻撃して来るなら戦う姿勢を示しました。



岩槻城の包囲が始まりました。

野田勢5000、一色勢5000が北側に布陣しました。

続いて山内上杉勢6000が西側に布陣しました。

日没前、最後に南側に越後勢7000が到着しました。


古河公方軍は東側を空白にして包囲しています。

岩槻城は四方を堀に囲まれた堅城です。城内には2000が籠り、入り切れない3000が大島政勝を主将に城外、北側に布陣しています。


─夕方5時頃─

長尾憲長の命令で野田勢、一色勢の10000が攻撃を開始しました。

岩槻城外の大島勢3000が3倍強の軍勢と戦います。


陣地に籠る大島勢は守りを固めて必死に抵抗します。

度々野田勢、一色勢の攻勢を防ぎますが、西側から山内上杉勢6000の攻撃を受けると守りを破られ、陣地に上杉勢が侵入しました。

岩槻城内からも援軍が出撃しますが、陣地の主将、大島政勝が討死すると陣地の軍勢が崩壊、陣地は蹂躙され、岩槻城の北門付近の攻防が激しくなりました。


やがて18時を過ぎて日没しますが、西門、南門にも攻撃が始まりました。夜戦支度の古河公方軍は粘り強く攻撃を続けました。

凡そ1時間後、長尾憲長は攻撃終了させます。

最後に鬨の声を上げて締めくくる様に命じました。

エイ!エイ!おぉー!

エイ!エイ!おぉー!

エイ!エイ!おぉー!

エイ!エイ!おぉー!


北、西、南から各々声が上がります。古河公方軍優勢の印象が残りました。



─岩槻城、太田資正、立川明和


殿、なんとか持ちこたえましたが、援軍の見込みがありません。

体力、気力が持つのは明日か、明後日あたりが限度でしょう。


そうだよな、南へ逃げたくても無理だろうな?

南の江戸太田領まで逃げても恥の上塗りだな。

俺はなんて間違った判断をしてしまったんだろう?


殿、潔く散る方が楽になります!

明日死ぬ覚悟で上杉勢の本陣を目指して突入しましょう!

若君と松姫様をその隙に逃がします。江戸太田家に保護して貰いましょう!


明和?江戸城まで辿りつけるか?


殿、太田道灌様以来の血筋を大切になさりませ!

江戸太田家を信じましょう!


わかった!

明日までの命だ!

城内全ての兵糧、酒を好きなだけ振る舞え!歌って踊っても構わんから派手にやってくれ!

旨い物を皆に食べさせてやれ!


はい、承知致しました!

皆喜びます!


岩槻城内で太田資正は家臣達を集めて自分の判断が間違ったと謝罪しました。

明日、早朝、最期の攻撃で上杉憲政の本陣目指し突入する事を宣言しました。

希望者だけを伴い敵本陣をめざします。また、生き残りたい者は明日早朝に逃亡を許可、護衛200名を付ける事を知らせました。
























岩槻方面の戦いは波乱の連続になりました。


太田資正が決意を固めました。


明日の早朝に上杉憲政の本陣を目指して最期の攻撃を敢行します。

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