2-34
カンミは上から下に視線をやり、目の前にいるAPを観察する。
きれいな金髪の前髪はきれいに揃えており、後ろで結んではいるが、そんな必要はなさそうな長さで、髪をほどけば多分肩ぐらいだろう。
身長はカンミより低い160センチ程、細身だが鍛えているのだろうと無駄のないシルエット。
しかし、特徴的なのは首から下にある大きなふくらみ。
相変わらず結構な物をお持ちで…と、関心する。
「変質者でしょうか?ご同行願いましょうか?」
アリスは表情を変えず手錠を取り出し顔の横でカチャと音を立て脅す。
「すまん、アリス。悪かった……冗談です」
この場所に長く店舗を構えるカンミはAPとの関わりも長い。
特にこの地区を担当するアリスはカンミのこともよく知っている。
「で、何の騒ぎです?窓ガラスが吹っ飛んでるようですが」
と、アリスは散らばったガラスに目を向ける。
ショコラが申し訳なさそうに声を出そうとしたが、カンミが声をかぶせる。
「そう騒ぐことじゃないんだ。こいつが下手こいたから怒鳴ったら割れちまっただけだ。多分、耐久値が切れ掛かってたんだろうな」
「え!?私!?」と目を丸くして口をパクパクしながら驚くシフォン。
手をパタパタとさせ無言でカンミに詰め寄る。
この度は最後までご愛読ありがとうございました!
これからも、合間を見つけてはこのクラウド商店街の物語を綴っていきますので
是非、ブックマークやご評価お願いいたします!