2-22
「……。後、ショコラと呼び捨てで構わないです。敬語も大丈夫ですから、気を使わないでください」
「そうか、俺もその方が助かる。敬語使ってると接客してる気分になる」
カンミはシャカシャカと黄みがかった甘い匂いがほのかにする生地を混ぜながらニコッと笑う。
「カフェパティシエ科なら、シフォンケーキは作った事はあるか?」
「あります!」
「そうか、なら失敗できないな」
そう言いながら冷凍庫に入れて少し凍らせた卵白を予めテーブルに用意していたフードプロセッサーに入れる。
「なんで凍らすんですか?」
ショコラは自分が教えてもらったやり方とは違うのを疑問に思い確認する。
「凍らせずにそのまま使うのが普通だよ」
「じゃ、なんで?」
「うーん、色んなパターンの卵白でメレンゲを作ったけど、表面が少し凍るぐらいがちょうどいい感じに出来たんだよな」
「そうなんですね。学園では常温に戻してから作る事を教えられました」
「まぁ、それも正解だと思うんだ。俺は何を作るにしても美味しい形になればいいと思ってるから、今のシフォンケーキはこの作り方が一番いいってだけだから」
ショコラは「なるほどぉ」とメモを取ってるかのように関心しながら聞いている。
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