2-20
「ん?いらっしゃい」
カンミはお客かなと思ったがこっちを見る雰囲気を見るとそうではなさそうだなと感じる。
カンミが声をかけた先を見てシフォンが『はっ』と思い出したかのような顔をする。
「えへへ、忘れてた」
バツが悪そうな顔をして、キッチンの入り口にいるショコラの元にいきショコラの腕をガシッと掴む。
その力強さでガクっとバランスを崩し驚いた表情を一瞬だけ浮かべるが、直様姿勢を正しシフォンからではなくショコラから挨拶をする。
「はじめまして。ビター・ショコラです。シフォンの同級生です」
と、礼儀正しく挨拶をする。
『誰かさんとは大違いだな』と思いながら手に持っていたボールを台に置きカンミも挨拶を返す。
「ガーデンカフェの店主の早冬カンミだ。よろしく」
カンミは軽い会釈をするとショコラも同じ様に返す。
ショコラの目線はすぐにカンミが作業をしていた台に向けられる。
「ん、これ?今、シフォンケーキを作っていたんだ。本当はシフォンが来る前に作ってようと思ってたんだけど、来客があってな」
ショコラが興味津々に見つける為、状況を説明する。
「興味があるなら中に入って色々見てもいいよ」
カンミの一声でショコラが、それはまるで花が一瞬で開花したような笑顔を見せる。
「ありがとうございます!」
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