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 その時シフォンがクラウドサインへのリンクを見つけ「多分ここに書いてます!」とぎっしりと規約が書かれている契約書を見せる。

 50前の年齢にはこの文字量はとても耐えれるものでは無い。

 そもそも、こう言った硬苦しい物は苦手である。

 とは言え、あそこまで大きな学園がこちらに大きな不利益がある様な事は書いていないだろうし、生徒に手を出すとか常識の範囲内での事だろうと思っているが念の為さらっと重要な部分(禁止事項・具体的な補償内容)を中心に確認し始める。

 そんなカンミの横で一山越えた様な感じで氷が一回り小さくなり汗をかいたミックスジュースに手を伸ばしニコニコと飲み始める。

 カンミはそんなシフォンを見ながら、これから大変になるというのに呑気なものだ、と優しく苦笑いを浮かべる。


 カンミは何とか正気を保ちながら契約書に目を通し終わりクラウドサインまで終わらせる。

 シフォンがちょうどジュースを飲み終えストローでコップの氷を転がし遊んでいたシフォンに声をかける。


「よし、終わったぞ」

「ありがとうございます!」

「で、開始日なんだが、うちは制服とかそういったものはないからいつでも大丈夫だぞ」

「え?じゃ明日から…」

「…いや、大丈夫だけど…お前が大丈夫なのか?」

「はい!学園内の実技講習で使ってる制服を持ってきますし」

「…ふむ、そうか。とりあえず、明日担任に話して学校終わりにまた店に来い」


 タブレットを手に取り内容を確認しながらシフォンに告げる。

 クラウドサインを終えた後に表示された画面には、今後の予定が表示されている。

 カンミが言った通り、明日学園に行き担任に報告をすればいいみたいだ。

 もうすっかり先程の緊張から解放されていつものシフォンに戻っている。


「それでだ、折角やってもらうんだ」


 カンミは腑抜けた面をしているシフォンを見ながらなにか悪巧みを思いついたように、邪悪な笑みを浮かべる。


「店長やってみるか?」

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