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第3話【出会い】

第零章 第3話【出会い】



side:アリス


偵察任務はある程度現場判断で責任をとれるものということで師団長や連隊長が率いることとなった。そして、北方面として私率いる第三師団第一騎兵連隊1000名と第一師団第二歩兵連隊200名、第四師団支援連隊諜報大隊200名の計1400名での行軍となっている。歩兵連隊は【大王の精鋭長槍兵】だから、馬に乗せれば騎兵としてもそこそこ使える。騎兵連隊は【エフィラの精鋭重装甲騎兵】だから軽騎兵とは違い偵察向きではないがまぁ、威力偵察と思えば問題はない。


「アリス様。前方1000m先で戦闘を確認しました」


「何?」


軽装備で私たちの前を走っていた諜報大隊の者たちがそう報告してくる。今私たちは街道らしき道を走っているためこのような場所が戦場になることは少ないだろう。そう考えると盗賊や野盗に襲われている可能性が高い…。しかし、街道らしきものと表現する程度には舗装されていないこの道が本当に道かどうかも怪しいものだ。


「わからないが、介入するか」


「どちらに攻撃しますか」


「目標は前方盗賊らしき集団。距離200mで騎兵隊が突撃を開始する。歩兵隊、諜報隊は下馬して近接攻撃にて目標が攻撃している対象を保護せよ!」


「はっ!」


さて、そうは言ったものの騎兵突撃をかけるだけで終わる気がするな。諜報隊の遠望スキルほどレベルは高くないが私のスキルでも見える距離になってきた。そうしてみると盗賊も襲われているほうも粗末な装備としか言いようがない。ただ、一応は正規兵の様で装備が統一されている。私の契約悪魔の効果もあって絶対に伏兵も間違いも犯さず敵だけを砕ける。


「射程圏内に入りました!」


「行きますよ! 突撃(チャージ)! 我が神敵を打ち滅ぼさん力を! 【エリゴス】!」


私がエリゴスの力を使うと敵だけが赤いオーラをまとって強調表示される。そして、味方が襲われている物事突撃でひき殺す…ことはなく。敵だけをひき殺していく。これこそが、エリゴスの能力。そして、私が持つ【終端の大槍】は重量分長さをいじることができ、私は基本的に100㎏で装備している。突撃でここまで近づけば、隠れている弓兵もすべて私の間合いのうち!


「なんだこいつら!?」


「頭が殺された!!」


「逃げろ!!逃げるんだ!」


突撃で後方で取り囲んでいた者たちは一掃することができた。馬車にとりついていたものはまだ残っているが歩兵がたどり着いて順次殺していく。盗賊は短剣や手斧を基本としているためうちの8mの長槍を持つ相手には不利すぎる。順調に殺していく。


「敵は追わなくて良い」


追撃をしようにも森に入っているので馬では機動力がそがれる。多少の弓や攻撃では傷つかない重装甲騎兵だが、勢いに乗っていない重装甲騎兵ほど無意味なものはない。


「あなた方は一体…」


中からそこそこ高そうな服を着た少女と老人が出てきた。老人は、見た目的には使用人だろう。少女は、非常にかわいらしく。同性の私から見ても庇護欲をそそる子だ。ボスに見せて大丈夫だろうか?


私たちも手を出してもらっていないのにこの子に先を越されたら私は泣く自信がある。


「我々は死を運ぶ軍団の偵察部隊。目の前で戦闘行為をしていたので介入させていただいた。あなた方を救ったのは本拠地に連れていくためだ。拒否権はない。手荒な真似はしたくないのでおとなしくついてきてもらおう」


「っ!? こ、こまります! 私は、王国の、王国の危機を救わねばならないのです!」


「姫様、落ち着いて下され。貴殿らの…死を運ぶ軍団とやらはどこの所属なんだ? すまなんだが、聞いたことがなくてな」


な!? こいつらは、我々を知らないというのか!! 世界に名を広めたこの死を運ぶ軍団のことを…。なんということだ、これはボスが調査隊を派遣するわけだ。


「詳しい話は団長としてもらう。こい」


私たちに囲まれながら馬車はゆっくりと本拠地へと向かっていった。

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