第9話 ローブの少女は実は○○だった!?
やったー!
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ローブの纏った美少女は両手を合わせて祈り始めるとヨハンの髪の毛が犠牲になって、ずっと降っていた雨が止んだ。
「で、なんでヨハンはハゲたんだ?」
「実は…この魔法を使うときには、誰かの何かを捧げないといけなくて。でも、何かを捧げるかは使う前から何となくならわかるけど、誰のを捧げるのかは実際に使うまでわからないんです。
ですので、ヨハンさん。本当に申し訳ございませんでした。こちらにあらかじめ用意したカツラがあるのでこれで許していただければ…」
そう言って少女は泣いているヨハンにカツラを渡した。
待って。それ、武士とかの髪のカツラだよね。ちょんまげだよ?違和感しかないんだけど。
お、ヨハンはカツラを見ずにそのまま被せたぞ。プププ、何で異世界でこんな髪型をないといけないんだよ。どうすんだよ、ヨハン。そのまま街に戻ったら存在がマジで浮くぞ。
「うう。ありがとう、ありがとう。カツラありがとう。」
残念ながら、ヨハンは自分のことにいっぱいいっぱい過ぎて、この少女がハゲさせたことに気づいてないぞ?いや、このことを教えるのはかわいそうだからやめておこう。
ん、ちょっと待てよ。さっき使うまで誰がハゲるのかはわからないって言ってたから、もしかしたら俺がハゲてたかもしれないぞ。
そう悟った瞬間、俺は身震いしてしまった。自分の大切な何かを失うって死ぬほど辛い気がする。こんなこと思っちゃダメだろうけど、ヨハンが犠牲になってよかった。
「何でわざわざそんなリスクを犯してまで晴れにしたんだよ。俺がハゲてたかもしれないんだぞ?」
「それは、君がかわいそうだからヒナタ草を探し当ててあげたくて…あれ?何でヒナタ草が咲いてないの?おかしい、雨が降る前まではここに生えてたはずなのに。」
「残念だが、俺はもうここのヒナタ草を採り尽くしたんだよ。俺は花が咲いていなくとも草を見分けることができるからな。理由は教えないが。」
もちろん、俺は自分のスキルも教えるつもりは全くない。いざこざが起こっても困るし。でも、覗くことはしちゃうぞ。要は、スキルはわからせなければいい、と俺は主張しておくぜ。よし、覗きます。
《鑑定》
そう念じた瞬間、頭の中で鈴の音が鳴った。
《エクストラスキル《鑑定》がレベルアップしました。》
おお、ついにレベルアップか。そーいや、鑑定はありとあらゆるものにしてたからな。さて、どんな性能が上がったのか気になるぜ。
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名前:フローラ・アシーミス・ヘーリオン
年齢:15歳
性別:女
種族:人間
レベル:20
HP:250/250
MP:300/400
称号:ヘーリオン王国王女
天気の巫女
家出少女
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ヘーリオン王国第3王女。天気の巫女であり、天候を操作することができる。王家にこの能力の存在を隠すため、王城を出た。
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おお、情報量が増えたな。形式もステータスの表記と似てるし。今までは名前と種族とレベルとHP・MP、あとは少しの説明だったから、それに年齢、称号とかが追加された感じか。
あと、鑑定できる範囲が広がった気がする。今までは目の前、だから大体5mくらいしか鑑定できなかったけど、今は10m範囲ならいけると思う。
他にも成長した部分があると思うから、それはまた後で確認するか。
なるほどなるほど。これでわかったな。なぜ名前を教えてくれなかったか、なんで俺を家出した人だと思ったか、どうやって天気を変えたかが。それは、彼女が王女さんで、彼女自身が家出をし、天気の巫女だったからか。
王女さんだったのか。やたら美少女だったと思ったけど、王女さんだったのか。
俺が彼女を王女だと知ってるはずがないから、態度は変えないでおこう。さすがに不敬罪とか言われないよね?
よし、それはさておき、彼女との話に戻ろう。えーと、俺が実は、もうヒナタ草を採っていたってところからか。
彼女の表情を見ると…真っ青になってるんだけど。
「え、嘘でしょ?それじゃ、私がわざわざ晴れにした意味って…ヨハンさん、本当に本当に申し訳ございませんでした!!」
彼女はちょんまげカツラをしたヨハンに向かって土下座をした。土の上でやってるから、正真正銘の土下座だな。
「おう、お嬢ちゃん。なんで謝ってるかわからないけど、女の子が土の上で座って頭なんか下げちゃダメだぞ。」
ようやくヨハンは落ち着いてきたようだ。うん、ちょんまげ似合ってるぞ…ププ。
王女さんは本当にやらかしたな。意味もないのに勝手に一般市民の髪の毛奪って。王城で今回みたいなことが起こらないように、彼女は家出をしてきたのかもな。
突然、俺は違和感を感じた。
ん、なんか揺れてる気がする。地震っていうわけじゃないんだけど、ざわざわと音と揺れがしてる。なんか、嫌な予感がするぞ。
『誰だ。我の癒しを妨げた者は。』
鈍くて重い声がした。まさか、やばいやつだったりしないよね?やらかしてないよね?
俺は恐る恐るその声の主を見た。
俺たちの目の前には…
めちゃくちゃでかいドラゴンがいた。そう。俺らよりも何倍もでかい、大きな翼を持ったドラゴンがいた。
ド、ドラゴンんんんんん!!!???
※もしもハルト(主人公)がハゲてたら…
「なんで俺、ハゲてるんだよおお!!」
「強くなる人って、途中でハゲたりするよね。だから大丈夫。」
「俺は1日に腕立て、腹筋、スクワットを100回したり、10キロ走ったりしてないぞ!?」
一年後…
「俺は強くなり過ぎた…圧倒的な力っていうのは、つまらないものだ。」
魔王 )「バケモノぉ!」
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