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底辺虫使い

成人の儀

「虫か………」


この世は理不尽だ

とても、とても、理不尽だ。


金もなければ、そこまで人望もなく、容姿もお世辞にも整ってるとは言い難い自分が、今日15歳の成人の儀を迎えたわけだが…


成人の儀を迎えた若人でひしめく神殿の中で、1つ陽気な声が飛んできた。

「セリー、うぇいー!!!」


「…めんどくさいのに見つかった…」

セリとはこの僕のこと。こっちの無駄に明るくて、調子がよくて、落ち込んでいるときに絡まれると、とてもめんどくさくて、足も臭そうで………私怨が入ったが、この声の大きいやつが、小さい頃からの友人のリドだ。


「セリ!成人の儀終わったのかー?それにしては、くらいくらーい!なんでそんな暗いのかー!ママの特性のミートパイがランチボックスに無かったからかい?HAHAHA!」


「その通りだよジョニー!ミートパイなのに、ミートできなかったのさ!」

なんでこいつは大味な笑いが好きなのか…。

なぜ乗っかったのか俺は…。


「「HAHAHAHAHA」」


「うるせえ!何だよ!」


「こうやって友人、いや親友、マブダチと言っても過言でない俺が声をかけるのに何が理由がいようか!いや、Noだ!…成人の儀の結果どうだったー?」


説明が遅くなったが、成人の儀とは、ここレアオ王国で15歳になったら行われる儀式であり、簡単に言うと大きくなったねおめでとう。能力あげる代わりに働けよ説明会である。


能力と言っても国が祀る神によって違いがあり、ここレアオ王国は、獅子の神であるマヘスを崇めているところである。なんでも昔の王様のペットが獅子でかっこいいからそのまま国教になったとか。


神はいっぱいいるが、代表的なものに

プタハ(能力・製造)、ネイト(能力・戦士)、ハトホル(能力・白魔道)、トート(能力・黒魔道)とかとか。


マヘス神の与えてくれる能力は、《テイム》の能力である。

この能力は同族を除き、所謂生きている物と心を通わせ、主従関係を結ぶ能力である。といってもその人の才能や血筋、あと運でどの種族がもっとも心を通わせられるか、テイムしやすくなるか変わってくる。

能力とともに、どの種族とか…というのも成人の儀で神託がもらえる。


まあ言わずもがな、その神託の結果が散々だったのだ。。。


「どうだった…って言わねえよ!」


「え、いえよー!言おうぜ!ほらほら!俺は酉に適正あった!さあ!ほら!」


「…し…」


「え、なんて?」


「虫だよ」


「え、虫?…え、そんなの聞いたことねえ!虫て!ハシゴ状神経!笑」


「だから、言うのやだったんだよ…俺も知らねえよ…」


正確には蟲と言われたが、それにどんな意味もあるかはしらないし、それすら理解したくねえ。

普通は大きく5種類の中の1つを言われる。

じゅうゆうりょうりん

それらの系統の考えがあるのだが、中2臭い。


獸すなわち、爪有りて山を割き、牙有りて全てを食む、陸において比肩なし

まあ、陸に住んでる哺乳類だよね。


酉すなわち、天を穿ち、天道までも我のものとす

飛ぶことを意味してるだけで、鳥類ですな


爬すなわち、深淵を這うものこそすべてを識るものなり

これなにがいいたいのかしらないけど、爬虫類


両すなわち、1石を持ちて、双頭を狩る、これぞ強者

これは水にも陸にも棲んでる両生類


鱗すなわち、世は水無しに生きられぬ。遷ろう世も普遍のもの、これすなわち我なり。

これは魚。魚食べたい。


人気度で言っても獸と酉がずば抜けている。


その中の1つにも、あてはまらず、虫て。

脊椎ねえじゃん。心通わすとかなに?食えるの?

出来ても弱いし……。


「虫は…鳥の餌…需要と供給のマッチングやー!笑」


「ぶっこ○す!言うんじゃねえぞ!」


「言わねえ!たぶん!まあ、とりあえず、が、頑張ろうぜ!仕事しなきゃだし!!びーばい!」


……みんなー!聞いてー!セリがー!……


「…こ○す…」


はあ、どうなることやら…。

仕事もしなきゃな…とりあえず、ギルドいくか…あ、明日から。


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