表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後宮は有料です! 【書籍化】  作者: 美雪
第五章 レーベルオード編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

395/1360

395 様々な削減案



 エゼルバード、レイフィール、セイフリードが退出すると、待機していたヘンデルが入って来た。


「反応はどう? 味方してくれそう?」

「弟たちが私の味方をしないわけがない。各自の予算について、削減できそうな部分を検討してくれる」

「さすがだなあ」


 ヘンデルは感嘆した。


「予算が半分になると聞いたら、普通は大反対する。リーナちゃんを諦めるよう言ってもおかしくないのに」

「それは絶対にない。弟たちは私を慕ってくれている。自分にできる最大限で応えようとしてくれる」

「愛されているねえ」

「そうだな。私も愛している。全力で守りたい」


 クオンが守りたいものは多くある。


 その全てを守るのは途方もないほど難しい。


 それでもクオンは自らの信念を貫くつもりだった。


「さすがに疲れた。寝る」

「珍しい」


 クオンは執務室に戻るとヘンデルは思っていた。


「もしかして、リーナちゃんに会えると思って眠れなかった?」

「考えることが多かっただけだ」

「体調不良ではないよね?」

「それはない。気分はいい。幸せなことがあった」

「そうだね」


 プロポーズをして了承してもらったのことを喜ばないわけがなかった。


「本当に良かった! 恋人関係の危機からの大逆転だ!」

「謁見もプロポーズもうまくいって安心した。英気を養うためにも休養しなければならない。皆にもゆっくり休むよう伝えろ」

「わかった。ちゃんと休むよう伝えるよ」

「ヘンデルもしっかり休め」

「わかっているって」


 クオンは宣言通り王太子の寝室に向かい、入浴して休むことを侍従に伝えた。


 そのやり取りを聞いたあと、ヘンデルは居間を通って騎士の間に出た。


「俺も休むから。クロイゼルとアンフェルも交代して休んだ方がいい」

「そうだな。王太子殿下が休まれるのであれば、交代する気だった」


 クロイゼルが答えた。


「そっか。じゃあ、おやすみ。二人共お疲れさん!」

「ヘンデルもゆっくり休め」

「ただし、寝坊するなよ」

「はいはい」


 ヘンデルは手をひらひらさせながら、自分が寝泊まりしている部屋へと向かった。


 クロイゼルとアンフェルも交代要員を呼ぶ。


 緊張に満ちた時間は安堵に満ちた時間へと変わっていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★書籍版、発売中!★
★QRコードの特典あり★

後宮は有料です!公式ページ
▲書籍版の公式ページはこちら▲

ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ