暇な夜
更新頻度あがってますかね…
遠くから足音が聞こえる。
廊下を歩く音ではなく、アスファルトのような硬い音。
すっかり暗くなった学校で、一つだけ明りのともる教室。
黙々と本を読む4人からは、最早最初に見受けられた余裕や笑顔がない。ただ黙々と、まるで本を読むことが仕事のように、じっと本を読む。
時刻はすでに午後10時。外のように暗い雰囲気は、誰にも破壊できるものではなかった。
「先輩、帰らないんですか?」
僕は聞いてみた。
「うん。もちろん帰らないけど…帰りたいなら帰っていいよ」
部長のそっけない声。どうやら先輩も嫌になってきた様子。
なら何故いるのか、と問いたくなるが、どうも先輩は何か信念に基づいて行動しているらしく、口を真一文字に結び、目をはっきりと開けて、本を読んでいた。
読んでいる本は結構流行の漫画だった…何のネタだ。
秒針は確実に時間を刻んでいき、僕たちは目的も見えぬまま夜を更かした。
◆
頭にくる衝撃で目を覚ました。
尋常じゃない衝撃だった。頭は割れんばかりの危険信号を発している。
再びブラックアウトしかけた意識を何とか戻し、辺りを見渡すと。
残り3人は、同じように昨日座っていたところで寝ていた。
床に座っていた上田は、途中から寝転んで読んでいたらしく、普通に横になって寝ていた。
僕は起き上がり、部室のドアを開けた。
朝日が差し込むのが、目に刺さる。まだ登校時間ではないらしく、生徒の姿はない。先生の車がちらほらと見える。
少し心配であったが、特段に起こす理由もなかったため、そのまま部室を出た。
昨日来た通りの、そのままの光景。朝日に照らされた部室前廊下は、なんだか別世界のように感じた。
吹き抜ける風を爽快に感じながら、教室に向かう。
無論、家に帰っていないので教科書はそのままだ。これに関しては後で文句を言っておこう。
が、途中で弁当もないことに気が付いて、コンビニに向かうことにした。
コンビニは快く迎えてくれた。適当な弁当を買い、学校に戻る。
明るく照らされた校舎が、しつこいほどに朝を伝える。
教室に向かうと、やはり誰もいず、無人の教室がただ目の前に存在した。
部活動で書いていきますので、若干更新スピードは上がると思います
よろしくお願い申し上げます