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意気込みだけの集団  作者: TEXTER
序章 入部
3/13

挑戦部の実態

 自己紹介パートがあります

 そして今に至る。

 場所は挑戦部部室‐特殊教室棟3階の一番奥の部屋である、理科準備室。今は使われていないため、先輩方が勝手に乗っ取ったようだ。

 この場所が、挑戦部の部室だという。


挿絵(By みてみん)


 そして、もっとあり得なかったのが、昨日僕とともに拉致された女の子も来ていたのである。どういう心境なのかは分からないが、おそらく僕と同じだろう。


「挑戦部って何をするのですか?」

僕のこの質問に対し、先輩は、

「特に決まっていないが・・・いろんなことをするな。」

と、非常に曖昧に答えた。全く分からなかった。


 そして、今日は自己紹介を行った。

「僕は得田信念(えだしんねん)だ。2年生で、この部の部長である。」

「あたしは江田光(こうだひかり)だ。2年生で、この部の副部長なのだ。」

これが部長副部長の自己紹介。


「僕は佐藤明(さとうあきら)です、よろしくお願いします。」

「わ、私は上田美樹(うえだみき)です。よろしく、お願いします……」

そして、これが僕らの自己紹介。


 流石は先輩だ。やけに傲慢(ごうまん)じゃないか。


 自己紹介を終えた後、部活動の活動内容の詳細の説明があってしかるべきと思っていたのだが、一つもなかった。本当に、何をするかは決まっていないらしい。先輩方はさも当然のように本棚の本の中から思い思いの本を取り出して読み始めた。得田部長の方は憲法の本、江田副部長の方はお菓子系の料理本だった。


 あの江田副部長が料理とは意外だ、それに得田部長の方も憲法といったカタい本は読まないと思っていただけに意外だった。


 そしてそのことを尋ねたところ、

「「僕(あたし)がこの本を読むのは初めてなんだが?」」

軽くハモられた。どうやらなぜか気に障ったらしい。


 そして、僕は同時入部の女の子、上田美樹に声をかけたところ、全力疾走で逃げられた。別段顔が怖いなどのコンプレックスはなかったはずであるが、果たしてそんなに逃げたくなる顔であっただろうか。


 仕方がないので、狭い部屋の中で逃げまくる上田を追いかけまわしていると、先輩方が睨みを利かせてきたので追いかけるのをやめた。その後も逃げ続けた上田は後で江田副部長に足を強めに踏まれた。


              ◆


 チャイムが鳴った。挑戦部は解散と相成り、僕はカバンを持って部室の外へと歩き出した。


 先輩方は強引だったが、帰るのを止めようとはしなかった。そこら辺は先輩方も根っからの悪人ではないと証明してくれる。


「あ、明日は部活が長引くからな。弁当を2つ持ってきた方が良いぞ。」


 …この部長の一言が無ければ、優しいという好印象で終わっていたのに。

 僕は部室からの脱出を果たした…


               ◆


 家につくと同時に、凄まじい疲労感が僕の体を襲った。僕は玄関に倒れこみ、天井を見上げた。


 ー僕は、なんという部活に入ってしまったのだろう!

 週1更新が少し大変なことが分かりました。

 次回からは面白い話を書きたいと考えております。

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