本の世界
gdgdですな
さて、静まり返った図書室で、ひたすらに本のページをめくる音が聞こえる。
あれ、時計の音は?…あ、壊れてる…入ってきた時は動いてたと思うんだけど…
ちなみに僕が読んでるのはファンタジーだ。
ファンタジーと言っても、有名な作品じゃない。最近のラノベとかそんなやつだ。
ここに来ている意味がないということはだまっておいてほしい。
しかし先輩方もそんな僕を注意しようともせず、相変わらず雑多な本を読み続けている。
先輩方はちゃんと有名な本のようだ…いや、読んだことはないが。
アレだ。タイトルだけ知っているというアレだ。
ちなみに、こんなことを語っている事からわかるように僕は本読みに集中していない。
先輩の動向を伺っている。
え、同級生の女の子?向こうの椅子で読みふけってるよ。……漫画を。
こんなgdgdな感じで、今日の読書タイムは幕を閉じた。
…まだ何も起こっていない。
◆
翌日、僕らは再び図書室を訪れていた。
各自、覚えておいた本のページから読み始める。
無論集中していなかった僕はページどころかタイトルすら覚えておらず、最初から選び直すことにした。
先ほどのコーナーから、適当なラノベを見繕う。
しかし、そこは学校の図書室。ラノベのような軽いタッチの小説がいくつもあるはずもなく、僕の好みはなかった。
極端な好みは持っていないので、別にいいが。ちょっとショックだ。
別のコーナーに移動する。このコーナーは家庭科系の本や雑誌が多い。僕は一人暮らしなので、料理に興味はあるが、料理本を見たことはなかった。
ちょっとだけ、そう思って手に取ると、おいしそうな料理の写真が表紙を飾っている雑誌だった。いや料理本なら当たり前か。
中身を見ると、作ったことのない料理の数々が、丁寧な説明とともに書いてある。高校生にしてはたくさんのレパートリーを持っているつもりだったが、やはりこの本には及ばなかった。
この本はおもてなし料理の本だったようだ。どうりで綺麗な見た目の料理が多かったわけだ。
他の本にも興味が湧いたので、僕はその本を元に戻し、次の本を手にとった。
なんか題材を間違った気がするのです




