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NOISE  作者: 坂津狂鬼
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盆休み-5

「つまりは、昨日会ったお前の友達のアリサさんの警護を本人から直接頼まれたから、俺にも協力を頼みたいって事だな?」

「ああ」

朝、シキに叩き起こされた俺は色々説明されて、寝惚けた頭で必死に整理し、やっと今、覚醒した頭で言葉を紡ぐ。

「そうか。強制じゃないなら俺は断る」

「頼む小月。友達の頼みを聞いてやりたいんだ」

「ならお前一人でやれ。ついでに言っておくが、人に頼みごとをする時は頭蓋を掴んまずに、指が奥深くまで食いッ!!」

メシッ、と何かなってはいけない音が側頭部から鳴った気がした。気のせいだと願いたい。

「すまない。友の頼みだと、ついついりきんでしまって」

「そうだな。仕方が無い、警護を手伝ってやろう」

自分の命のために。

「でも、俺ごときが手伝ったところで意味は無いと思うぞ」

俺の頭蓋を解放したシキに俺は告げる。

戦力にはならないし、警護なんて体を張る仕事は・・・・とてもじゃないが、俺向きではない。

「いいや。お前は警護などにおいては結構優秀な人材だ」

否定的な俺とは違ってシキは断言する。

「お前の能力は相手の行動を少しだけ歪める力。それはつまり、相手の動きを一瞬であれ止める事が出来る。警護において一瞬は相当大事なものだ」

・・・・・・・・・・・・・ああー。

そういえば、俺って能力持ってたなー。忘れてた。役に立たないし。

大体、俺の能力って、受動的だし条件多いし結構すぐに効力終わるし、いい事なんて一つたりともない。

「まあ、でも確かに、警護とかだったら向いてそうだな。拳銃とかはほんの少し腕の高さや向きを変えただけでも軌道は大分逸れちまうし」

攻撃的で無い分、防御に適しているって訳か。そういや適材適所なんて四文字熟語とかがあったなー。

「ま、そういう事だ。お前とアタシは緊急で用意された警備員と同じだから大して気を背負う事もない。さあ、さっさと着替えろ」

「なら、さっさと出ていけ」

俺はそう言い、シキを遠ざけた後、半袖のシャツにジーンズといった普通の格好に着替える。

「終わったか?」

「ああ。それじゃ、案内してくれ」

俺がそう言うと、シキが俺の顔をまじまじと見た。

「何だよ?」

「いや、お前ならいつももう少し嫌そうにすると思ってな。一体、どういう心情の変化だ?」

「簡単な事だ。逆らっても無駄だと分かっていたら、逆らわずに諦めるだけだ」

実に俺らしい、ミジンコみたいな回答だ。





「ここだ」

「ここだ、て・・・・・・・・・随分金持ちな友達なんだな」

「ああ。お前一人程度なら簡単に消すことも牢獄に入れることも公衆の面前で出来る事が可能なレベルだ」

それは、凄く金を持ってる奴がする事じゃないと思うが・・・・まあ、そんな事はどうでもいいだろ。

今、俺の目の前には・・・城があった。こんなの前からあったっけ?

「この城は、前からここにある」

呆然と見上げる俺の疑問が分かったのか、シキは質問するより先に答える。

「アリサは裏の世界の大富豪の家系に生まれたんだよ」

「裏の世界の・・・・・?」

「裏の世界と暗部は違う。裏の世界にもそれなりのルールがあるんだ。敵を血に染めた数だけが、裏の世界の権力というわけじゃ無いんだよ」

シキは達観したように言う。

表と裏には大差は無い、って言いたいのか?

「お前、子供の頃からここに来たことがあるな?」

ここ、てのは多分この田舎の事だろう。

「ああ」

「それなのに、お前は今日初めてここにこんな城がある事を知った。もっと言ってしまえば、ここに永住している人でもこの城を知らない人間はいるだろう」

「つまり、裏の世界の事柄だからバレない様にしてるって事か」

「そういう事だ。中に入るぞ」

シキはそう言って前に進む。

・・・・・なんか、裏の世界の時のシキと表の世界の時のシキの印象が違いすぎる。

表の世界の時はまるで子供の様に振る舞うのに、裏の世界の時は冷徹な人形みたいな立ち振る舞いになる。

どっちが、本当のシキなんだろう?

表の時のシキ? 裏の時のシキ? それとも両方ともが本当のシキなのか?

知識の差が、ここまでギャップを生むのかもしれない。

表の事を知ってる俺にとっては表の時のシキが無知で無垢な子供に見えて、裏の事を知らない俺にとっては裏の時のシキが賢明で冷徹な人形に見えるのかもしれない。

俺は、進みだしたシキとの距離に何かを感じて、急いで後を追った。

なんかこのパターン多いですね。

前半が物語の進行で、後半が小月の心情ってパターンが。

もしかしたら、何かのフラグなのか・・・・?

と匂わせておいて、実は続きが思いついていないからそうやって文章を稼いでいるだけというネタでした。おちょくってすいません。

皆さん、感想欄になんかバシバシ書いてください。暇なので。

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